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ゴキブリは熱湯で即死するのか|卵/匂い/なぜ/かけ方

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ゴキブリは熱湯で即死するのか

ゴキブリとの遭遇はいきなりです。目の隅を黒い物体が、ササっととおり過ぎたり、まな板を持ち上げたら飛び出してきたり、思わず悲鳴を上げてしまいます。そんなとき、手の届く場所に殺虫剤があればいいのですが、別の部屋まで取りに行って戻ってきたら、いつの間にか隠れてしまったということも多いでしょう。

もし手元に熱湯があったら、それを使わない手はありません。ゴキブリに熱湯を上からかけてしまえば、殺虫剤以上に「瞬殺」することができます。ただし、方法を間違えると、死ななかったり、生き返ったりすることもあるので、ゴキブリを熱湯で駆除するときには「ためらわず」が大切です。

死なない

熱湯をかけても、ゴキブリが死なない場合。2つの原因があります。熱湯をかけたつもりが、実はそれほど熱湯ではなかったという場合です。ポットに何時間も置いたお湯は、温度がかなり下がっている可能性があります。ゴキブリを瞬殺する熱湯は、できるだけ高温の方が効果があります。

縮む

熱湯をかけると、ゴキブリは、ひっくり返って縮んだように見えます。しかし、ゴキブリを含めた昆虫は表面がキチン質という、かなり安定している物質で覆われています。そのため、死んだ後に縮むことはありません。

ゴキブリは死ぬときに、足を縮めて死ぬことが多くなります。そのために小さくなって
見えます。決して縮んだわけではありません。

生き返る

熱湯をかけたから、瞬殺したと安心してティッシュなどで死骸を回収しようとした途端、モソモソと生き返ってびっくりしたという経験を持つ人も多いでしょう。ゴキブリは死んだふりが上手いといわれています。

熱湯をかけてもゴキブリが生き返る原因は、熱湯がゴキブリの体に十分にかかっていなかったことが考えられます。また、60℃くらいのお湯では完全に死んでいないこともあるので、確実に駆除するためには90℃以上のお湯を使うことがポイントになります。

ゴキブリに熱湯はなぜ効くのか

地球上の生き物は、タンパク質で構成されています。タンパク質は、熱によって変化する性質を持っています。たとえば肉を焼いたとき、生の肉とは全く違う質感になっています。これも熱によるタンパク質の変化です。生卵に火を通すと固まってしまいます。これも熱によるタンパク質の変化です。

この場合、熱湯をかけられたことで、ゴキブリのタンパク質が変性して、生命活動の維持ができなくなってしまうからです。さらに、ゴキブリは哺乳動物と違って変温動物ですから、体の温度調節は外気温と同じになります。そのため、一気に体温が上昇して体のあらゆる機能が停止してしまい死に至ります。

熱湯を使ってゴキブリを駆除するメリット

まず、最も大きなメリットは「安上り」ということです。殺虫剤をわざわざ購入する必要がありません。また、小さな赤ちゃんやペットがいる家庭では、できるだけ殺虫剤は使いたくありません。その点、熱湯なら体に害を及ぼすこともなくゴキブリを瞬殺できます。

また、ゴキブリを叩き潰したりすると、中身が出てしまうこともあります。これが、畳の上やカーペットの上だと、その後の掃除が大変です。殺虫剤によっては、カーペットにシミを作ってしまう可能性もあります。

さらに、ゴキブリのメスは死ぬ間際に卵を産むといわれていますから、その後始末も困ります。その点、熱湯は卵を産む間もないくらいの即効性でゴキブリをあの世に葬り去ってくれます。シミになることもありません。そのまま割りばしか何かでつまんで、ビニール袋に入れてしまえばおしまいです。

熱湯を使ってゴキブリを駆除するデメリット

熱湯を使うデメリットは、使う側が「火傷」をする危険性があるということです。ゴキブリにパニックになって、焦ってお湯をかけたら、自分の脚にかかってしまったという「事故」もあります。また、近くにいたペットや子供に熱湯がかかってしまうという危険性もあります。

熱湯は、床やシンクなどにいる場合には、使いやすいのですが、壁や天井に張り付いているゴキブリにまでは手が届きません。熱湯は使える場所が限られているというデメリットがあります。

ゴキブリ退治の熱湯のかけ方

ゴキブリ退治に熱湯は非常に有効な手段です。しかし、やり方を間違えると効果がないことも多いので、しっかりと熱湯のかけ方のポイントを押さえておきましょう。

温度

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ゴキブリにとって、ダメージのある温度は、42℃~45℃くらいのお湯です。このあたりの温度で体のタンパク質の変性が始まります。しかし、まだこの時点では「ダメージをくらった」くらいで、逃げてしまう可能性もあります。確実に瞬殺するためには、50℃以上、沸騰しているくらいの熱湯なら、完ぺきです。ただし、くれぐれも火傷には注意しましょう。

熱湯の量

熱湯でゴキブリを退治するときには、熱湯をかけるゴキブリの体表面積の広さもポイントになります。逃げ足の速いゴキブリに確実に、そして体全体に熱湯をかけることはなかなか難しいことです。脚やごく一部に熱湯がかかったくらいでは、致命傷とはなりません。

熱湯をかけるときには、少なくともコップ一杯くらいの熱湯をゴキブリ全体に欠けるようにするのがポイントになります。

ゴキブリに熱湯をかけると臭いのか

ゴキブリに熱湯をかけると「臭い」と感じる人もいます。とはいっても、カメムシのような強い臭いではなく、我慢できるくらいの臭いです。殺虫剤の臭いに比べれば、後に残るような臭いではないであまり気にしなくてもいいでしょう。

ゴキブリの卵は熱湯退治できるのか

ゴキブリの卵は卵鞘(らんしょう)という硬い殻で守られています。この殻は、乾燥や寒さ、さらには殺虫剤からも卵を守ります。最強のゆりかごともいうべき卵鞘ですが、さすがに熱湯にはかないません。卵鞘も中に入っている卵もタンパク質でできているからです。

卵を見つけたら、気持が悪いからといってそのままゴミ箱の中に捨てたり、掃除機で吸い込んだりするのはNG行為です。もし、中で卵の孵化が始まったら、そこはゴキブリの幼虫の餌場のようなもので、大繁殖する危険性があります。

捨てるのなら、熱湯をサッとかけて中の卵を死滅させてから、ビニールに入れてしっかり口を閉めてからゴミ箱に入れるようにしましょう。

ゴキブリには熱湯と洗剤どちらが効くのか

ゴキブリ退治には、熱湯を使うという方法と洗剤を使う方法があるのをご存知の人も多いでしょう。では、どちらの方が効果があるのでしょう。洗剤を使ったゴキブリ退治は、ゴキブリの呼吸を止めてしまうという方法です。洗剤を使うことで、ゴキブリが空気を使う穴「気門」をふさいで窒息死させてしまおうというのが狙いです。

洗剤の場合、キッチンやお風呂場でゴキブリを発見したときには、手元にあるので便利です。ただし、すばしっこいゴキブリにしっかりと洗剤を命中させることは至難の業。また、熱湯と違って、ゴキブリの息の根を止めるまでに時間がかかるということです。

そのため、ちょっと目を離しているスキに逃げられてしまう可能性があります。このような点から、より確実に退治するためには、熱湯を使う方が効果が高いといえます。

熱湯でのゴキブリ退治は衛生にもいい

ゴキブリは、直接私たちに害を及ぼすものではありません。しかし、コレラやチフス、サルモネラ菌や赤痢菌といった病原菌を媒介することで知られています。実際、台湾でコレラが流行した時代があり、その原因はゴキブリだったといわれています。ゴキブリを熱湯で退治するということは、一緒に病原菌を熱湯消毒することができます。

キッチンなどでゴキブリをよく見つけるようであれば、ポットに熱湯を用意しておいて、いつでもゴキブリに熱湯をかけられるようにしておきましょう。くれぐれも火傷をしないように気を付けましょう。
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