銘柄別のテキーラの飲み方｜ライム/レモン/ショット/ロック

テキーラはメキシコ原産の蒸留酒です。アガベ（竜舌蘭）と呼ばれる植物を原料にしています。古くはアステカ文明の頃から醸造されていたようですが、初めての大規模な醸造所はハリスコ州テキーラ市に1600年に作られました。この産地は「テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観」として2006年に世界遺産に登録されています。

テキーラはアガベ（リュウゼツラン）が持つ、特有の甘みと香りが特徴です。アガベだけで作られたものと副原料としてサトウキビなどを使ったものがあります。テキーラは49％までリュウゼツラン以外の原料を使うことが認められています。

テキーラは二、三回蒸留されているお酒です。一回だけ蒸留したものはテキーラとは呼ばれずにメスカルと呼ばれて区別されています。

1968年のメキシコオリンピックの時にテキーラが世界中に知られるようになりました。しかしながら日本ではまだまだ庶民には馴染みが浅いお酒です。テキーラはどのような飲み方がよいのでしょうか。

どのお酒でもまずは割らずにストレートで飲むのがそのお酒の味と香りを楽しむ飲み方です。テキーラは蒸留酒の中では甘みがあり、ストレートで飲むのに適しています。

７〜10℃程度に冷やしたテキーラをグラスに注いで香りを確かめましょう。そして一口飲んでみましょう。ストレートはそのお酒の香りを一番楽しめる飲み方です。

テキーラはウィスキーやウォッカなどと同じ蒸留酒で、アルコール度数が40％と高いお酒です。お酒が弱い方にはストレートな飲み方はきついでしょう。ストレートで味と香りを試したら、オン・ザ・ロックにしてみましょう。大きな氷を一つテキーラを注いだグラスに入れてください。

ゴールドと呼ばれる琥珀色のテキーラだと、氷がテキーラに溶けていくグラスの中の幻想絵巻が楽しめる飲み方です。レモンやライムを好みで入れてもよいでしょう。

ロックは岩のような大きな氷を入れますが、ミストは砕いたクラッシュアイス（かき氷）を入れる飲み方です。テキーラにはクラッシュ・アイスがよく似合います。かき氷にテキーラを注いで、レモンやライムを絞ってみましょう。グレープフルーツやオレンジといった柑橘類や、他にイチゴやミントもよく合います。

テキーラにはゴールド（琥珀色）のものとシルバー（無色透明）なものとがあります。ゴールドは３年以上熟成させたテキーラでその味には深みとまろやかさがあります。ストレートやテキーた・ショット、ロックといった飲み方にはゴールドをします。

テキーラは蒸留された時は無色透明なお酒です。無色透明なテキーラはシルバーと呼ばれます。すっきりとした味わいですので、飲み方としてはロックやミストが合います。カクテルバーではベースとしてはテキーラ・シルバーを使っています。シルバーにはマルガリータなどのカクテルにする飲み方をします。

テキーラ・ショットは飲み方としてはストレートです。割らずにそのままでショットグラスで飲みます。バーで「テキーラ・ショット」と注文するとショットグラスに入れたテキーラに塩と八つ切りのレモンまたはライム一つがついて来ます。テキーラ・ショットの飲み方の秘訣はなんでしょうか。

左手の甲の親指と人差し指の間をなめてください。そこに塩を降ってまずその塩を少しなめます。そしてテキーラを一気に飲み干して、ライムをかじりましょう。最後に手の甲に残った塩をもう一度なめましょう。塩とライムがテキーラの風味を引き立てて、テキーラを100％満喫できる飲み方です。

ウィスキーなどの強いお酒にはチェイサーと呼ばれる強いお酒の口直しのための飲み物が添えられます。ウィスキーに添えられるのは水ですが、テキーラにはサングリータと呼ばれる飲み物が添えられます。

サングリータはメキシコ語で「小さな血」という意味です。その名の通り、血の色である赤いトマトジュースをベースとした飲み物がテキーラに添えるサングリータです。テキーラ・サングリータの作り方と飲み方を紹介します。

トマトジュースとオレンジジュースを１：１の比率で合わせてレモンまたはライムの絞り汁を小さじ１から２（約５％）をグラスの大きさに合わせて入れます。

好みで胡椒やタバスコ、ウスターソースなどで味付けしてください。ニンニクや玉ねぎをおろしたものもよく合います。

トマトジュースの代わりに野菜ジュース、オレンジジュースの代わりにグレープフルーツジュースやにんじんジュースを使うのもあなたらしいテキーラ・サングリータになります。

美味しい飲み方はまず、サングリータを少し口に含み、飲み込まないうちにストレートのテキーラを飲みます。サングリータが喉を通るときにテキーラに溶けあって、テキーラを存分に味わえる飲み方です。テキーラが喉を潤したらまたサングリータを飲みます。

この飲み方が正統と言われていますが、あまりこだわらずにサングリータをつまみのようにして飲むみましょう。それがあなたらしいテキーラ・サングリータの飲み方です。

テキーラはどの銘柄もゴールドとシルバーを販売しています。ゴールドはコクとまろやかさが特徴です。シルバーはすっきりとした味わいでカクテルに向いています。

1756年創業のクエルボは世界でのシェアを誇るテキーラの代名詞的存在です。クエルボはの意味は「カラス」、ロゴにはその名の通りカラスが描かれています。識字度が低かった18世紀に誰が見てもわかるようにカラスを使い、現在でも現地では絶大ながあります。

味はまろやかな口当たりです。ストレートが飲み方ですがシルバーはカクテルに向きます。値段も手頃でテキーラ初心者に銘柄です。

メキシコ最古の古代文明「オルメカ」に因んで名付けられた銘柄です。そのロゴには巨大な石像の顔模様が描かれています。メキシコでもがありますが、欧米でが高いテキーラです。

厳選した高品質なアガベを原料としてますので、アガベ本来の甘みと香りを楽しむことができます。口当たりがよく飲みやすいテキーラなので、ストレートが飲み方ですが、カクテルにもよく合います。

創業130年の歴史を誇るサウザはそのラベルに初めてテキーラと町の名前を表記した銘柄です。テキーラの原産地呼称制の制定に貢献した信頼性の高い銘柄で「テキーラの父」とも呼ばれています。

すっきりとした味わいが特徴で、カクテルに向きます。ブルー・アガベを100％原料とした「サウザ・ブルー」は飲み方はストレートで、アガベのもつ特有の香りと甘さを楽しんでみましょう。

「テキーラの父」サウザを代表するテキーラで、カクテルに向きます。すっきりとした味わいであまりクセがなく、その汎用性の広さでどんな飲み方にも適しているのが魅力で130年のロングセラーを誇っています。

テキーラはアルコール度数40％の蒸留酒です。そのアルコール度の強さからワインや日本酒のようには飲めません。ジュースなどで割ったカクテルが飲み方です。どんな飲み方があるのでしょうか。代表的なテキーラベースのカクテルを紹介します。

グレナデンシロップをグラスの底に入れて、オレンジジュースとのグラスの中で二層に見えるその色合いが「夜明け」の色合いに見えることから名付けられました。甘みがあって、女性向きのカクテルです。ゴールド、シルバーどちらのテキーラでも美味しい飲み方です。

「ジン・トニック」で有名なトニックウォーター、そのトニックウォーターでテキーラを割流飲み方で、レモンかライムを添えます。ゴールド、シルバーどちらのテキーラでも美味しくできますが、その二種類のテキーラの味の違いがよくわかる飲み方です。

テキーラ・ホワイトキュラソー・ライムジュースを合わせてカクテルグラスを使います。名前の由来は考案したバーテンダーのガールフレンドの名前だった、というのが定説ですがどのバーテンダーだったか、はメキシコとアメリカの２説があります。

シルバーテキーラがマルガリータに向いています。かき氷を使ったシャーベット状のものはフローズン・マルガリータと呼ばれ、いちごやミントなど様々なフレーバーがつけれてれ世界中のビーチ・バーで愛されているカクテルです。

テキーラのオレンジジュース割りです。ゴールド、シルバーどちらでも美味しく、すっきりとして悪酔いをあまりしない飲み方です。ウォッカのオレンジジュース割り「スクリュードライバー」をもじって「メキシカンドライバー」と呼ばれることもあり、「シャンギロンゴ」と呼ばれることもあります。

テキーラ、パイナップルジュース、ライムジュースをシェイクした飲み方です。「闘牛士」を表す名前の由来は諸説あって定かではありません。その色味がどこかマタドールを連想するものがあったのでしょう。

バンビーロは「吸血鬼」という意味です。その名が暗示するように赤いトマトジュースでテキーラを割る飲み方がバンビーロです。テキーラに添えるサングリータで割ってもよいでしょう。自分なりのサングリータでバンビーロを作ってみましょう。

マルガリータと同じく女性の名前「コンチータ」と名付けられた女性向けのカクテルです。テキーラとグレープフルーツジュースとレモンジュースを合わせます。シェイクしてカクテルグラスでも、ステアでオン・ザ・ロックでもどちらでも美味しい飲み方です。

日本発祥のテキーラの飲み方がシクラメンです。テキーラ、コアントロー、レモンジュース、グレナデンシロップを使います。その独特の色合いがシクラメンを連想させるのでしょうか。当時の流行歌がらとって名付けられたのでしょうか。1976年に中川訓一が考案した日本で生まれのカクテルです。

メキシコ生まれのテキーラにはメキシコ料理がよく合います。メキシコ料理の特徴はトウモロコシの粉を使ったトルティーヤを使います。ホームパーティでは定番となったポテトチップスですが、テキーラパーティをする時はトルティーヤチップスがです。

サルサと呼ばれるトマトとパプリカをベースとしたスパイシーなソースをつけて食べましょう。テキーラとの相性は抜群です。

メキシコ料理の代表とも言えるファヒータは肉と野菜をスパイシーに仕上げてトルティーヤで巻いて食べる料理です。鶏肉、豚肉、牛肉どのお肉を使っても美味しく仕上がります。トルティーヤが手に入った時はぜひ試してみましょう。

メキシコでは鶏肉がよく食べられています。日本風の鳥の唐揚げもテキーラによく合うおつまみです。少しスパイシーにニンニクや生姜をきかせた唐揚げがよく合います。食べるときに唐辛子が効いた、スパイシーなソースを使うのもよいでしょう。

ファヒータはメキシコ風の焼肉ですが、日本で普及している焼肉もテキーラによく合います。甘めの焼肉ソースではなく、少し辛めの焼肉ソースがテキーラを楽しむのに適しています。今日は焼肉、という日はテキーラを試してみましょう。

スペイン語で「肉入り唐辛子」を意味するチリコンカンはひき肉と豆をトマトやピーマンと煮込んだ料理です。メキシコから独立したテキサス州が発祥の地を言われています。ひき肉、玉ねぎ、トマト、ピーマン、赤インゲン豆、ニンニクと唐辛子、身近な食材で作れますので一度試してみましょう。

メキシコ湾、太平洋、大西洋に囲まれたメキシコでは魚介類も多く食されています。その中でもエビはみんなに愛されている魚介類です。日本でおなじみのエビのチリソースはスパイシーでテキーラによく合います。片栗粉を少なめにしてさらりと仕上げるとよいでしょう。

すっきりとした味わいのシルバーテキーラにはお寿司やお刺身が意外によく合います。わさびを効かせるとテキーラとの相性がグッと高くなります。涙が出るほどわさびを効かせたお寿司をつまんでシルバーテキーラを飲んでみてください。喉と鼻を刺激する驚くほどの美味しさを体感できるでしょう。

ホームパーティなら手巻きすしがです。ネギトロに七味を混ぜたり、明太子などスパイシーな具を用意するとテキーラとの相性が一段とアップします。

メキシコ生まれのお酒、テキーラは暑い時に飲むのに適しています。ウィスキーやウォッカなどの穀物を使った蒸留酒は体を温めてしまい、夏場は暑さを余計に感じさせてしまいます。ビールやワインも灼熱の真夏日にはあまり美味しくありません。しかしテキーラはその原料、アガベ（リュウゼツラン）がもつ特徴なのか、暑さを感じさせないお酒なのです。夏はテキーラです。

海水浴に行った時、川辺でのバーベキューの時などはテキーラがです。ビーチバーではマルガリータなどのテキーラベースのカクテルを飲みましょう。テキーラが暑さを感じさせずに太陽と友達になれる気分にさせてくれるでしょう。