cms-import-kajikko-wp

紹興酒の飲み方|砂糖/氷砂糖/干し梅/レモン/ホット

[allpage_toc]

おいしい紹興酒の飲み方とは?

中国で親しまれている紹興酒ですが、日本に住んでいると紹興酒を目にする機会も限られていて、なんとなく“お酒の名前を聞いたことがある”といった程度の人が大半だと思います。紹興酒を飲む機会と言えば、中華料理店に行ったときぐらいではないでしょうか?そのため紹興酒の飲み方を知らない人多いと思います。

そこで、本当はおいしい紹興酒の飲み方を紹介したいと思います。飲み方次第で紹興酒はいろいろな味を楽しむことができます。

紹興酒ってどんなお酒?

中国の浙江省紹興市周辺で製造されている黄酒の代表的なお酒が紹興酒です。アルコール度数は14~18度と高いですが、中国では調味料としても使用されているお酒です。紹興酒は製造の方法の違いから4種類に分類されています。元紅酒、加飯酒、善醸酒、香雪酒です。わたしたちが、知っている紹興酒は加飯酒に分類されているものです。

黄酒は、中国の米を原料とする醸造酒で紹興酒は代表的なものです。尚、黄酒を長期熟成させたものを中国では老酒と言います。老酒も紹興酒の一種ですが、日本ではなかなか口にする機会はありません。

紹興酒のふるさと紹興市とはどんな町か?

上海から車で約3時間、杭州からは約1時間で到着することができる紹興酒のふるさと紹興市は東洋のベニスとも呼ばれている水郷の街です。

大都市からのアクセスもよく、それでいて中国のいにしえの風情を肌で感じることのできる街です。名所や旧跡なども多くあり一日ではとても観光できません。古くは、呉越同舟で有名な越国の首都として栄え、いまは世界的に名を馳せる紹興酒の故郷です。街の中は水路でつながっており、かつては水郷紹興の重要な輸送手段だった船は今では観光客を楽しませています。また、紹興市には多くの橋もあり、街の名物となっています。

紹興酒の歴史とは?

紹興酒はみなさんが思っているよりもはるかに古くからあり、紀元前722~481年の春秋時代までさかのぼります。古くからの文献では、紀元前239年の『呂氏春秋』という書物に始めて登場し、「お酒を使った占いで国民の士気が上がっている」といった内容の描写があり、この話の舞台となったのが紹興市に近い会稽山であり、占いに使用されたお酒は紹興酒ではないかと言われています。

紹興酒は嫁入り道具だった

紹興酒のふるさと紹興市では、女児が家に生まれると次の満月の日に、紹興酒が浸かっている甕(かめ)を土の中に埋める風習がありました。その甕は、大事に土の中で保存・熟成され女児と共に歴史を刻みます。そして、女児が嫁ぐときに甕は掘り起こされます。「一生幸せに人生を送れるように」と願いを込めて甕には美しい彫刻を施され結婚の持参品となります。

紹興酒の原料とは?

紹興酒は以下の材料から製造されています。

・もち米
・麦麹 小麦粉を原料にして作られた麹。この麹には、クモノスカビ(湿ったところに出現するごく普通のカビ)が含まれています。
・酒薬 粳米粉とヤナギ蓼(たで)で作った酵母や乳酸菌の種です。
・鑑湖の水 (紹興市にある鑑湖は、周囲数キロある横に長い湖)
・漿水 もち米をつけておいた鑑湖の水のことです。 
・カラメル 紹興酒のほぼすべてがカラメルによって色と香味を調整しています。

酒母 (麹に水と蒸し水を混ぜて作る酵母を培養したもの) の作り方

もち米を精白して鑑湖の水につけておきます。そのまま、1~2週間つけておくことによってもち米が乳酸発酵します。乳酸発酵したもち米を取り出し蒸します。

尚、もち米をつけていた鑑湖の水は、「漿水」名前が変わりこれも紹興酒の原料となります。乳酸発酵させることによって紹興酒の腐敗を防ぐことができます。また、乳酸発酵させたことにより紹興酒に酸味が加わります。日本で流通している紹興酒(加飯酒)は、これらだけで醸造しています。

日本でよく飲まれている紹興酒(加飯酒)の作り方

[no_toc]
酒母(淋飯酒)に、漿水と鑑湖水、蒸した糯米と麦麹を加えて製造します。一次発酵(約10日間)の後に、小さな甕に移し入れます。その後蓋をして、屋外で二次発酵(約3か月間)をします。発酵を終えたものは、アルコール度数16~17度前後となりろ過されます。この紹興酒を元紅酒と中国では呼んでおり一番ポピュラーな紹興酒(黄酒)となります。

わたしたちがよく知っている紹興酒(加飯酒)はこの元紅酒を元に作られます。通常、元紅酒を造るときの材料よりも、もち米と麦麹を1割増量して作ります。そして、熟成期間は最低三年となりその後出荷されます。この時の紹興酒のアルコール度数は18~19度前後となります。

紹興酒の効能

紹興酒を飲む際に効能を求めて飲むことはまずないと思いますが、実は紹興酒には次のような効能があり健康促進効果への期待もできます。

紹興酒の効能
・食欲増進、利尿効果
・骨組織の強化
・疲労回復、体力回復
・血行の促進、冷え性

食欲増進や利尿効果は他のアルコール成分飲料の大多数が持つ効能です。紹興酒も同じお酒なので、こういった効果はもちろん発生します。紹興酒は他のアルコール成分飲料よりも、リン、マグネシウム、マンガンといったミネラルが多く含まれています。

その為、このミネラルが吸収され骨組織の強化の効果を持っているのです。また、疲労回復や体力回復にもこのミネラルが関係しています。紹興酒の最大の特徴は必須アミノ酸の量の多さで、21種類ものアミノ酸が含まれており食欲増進や疲労回復などの効能を持っています。

飲みすぎには注意!

紹興酒に効能があるからといって、飲みすぎは当然ダメです。紹興酒には、ビールよりも多く「プリン体」が含まれています。その為、食欲増進効果もあり味の濃い料理とついつい一緒に飲みすぎてしまうような飲み方だと、食べ過ぎてしまいがちなお酒です。

紹興酒はビールのようにぐいぐいと飲むものではありませんが、ビールと同量の紹興酒を飲んだ場合、プリン体はビールの倍を摂取することになるので、飲み方には注意が必要です。紹興酒の効能を得るためには、一日150mlを目安にして飲む飲み方ぐらいが良いです。食事と一緒に楽しむぐらいの量が最適と言えます。

紹興酒の飲み方とは?

ほとんどの方がストレートで飲む飲み方をしている紹興酒ですが、実はいろんなバリエーションの飲み方が楽しめるお酒です。紹興酒のアルコール度数は、高いと思いがちですが実は焼酎よりも低く日本酒よりも少し高め程度です。飲み方がいろいろとあるので自分にぴったりな飲み方を探すのも楽しいです。

ストレートで飲む

中国で最も一般的な飲み方です。赤ワインと同様に紹興酒のストレートは常温で飲みます。紹興酒の成熟した醇な香りとまろやかな味わいを楽しむことができる飲み方と言えます。

暑い夏にはスパイシーな料理と共に冷やした紹興酒をストレートに飲む飲み方がお勧めです。冷やした紹興酒は8~10度が一番飲みやすい温度です。紹興酒の味を一番楽しめる飲み方だと言えます。

砂糖や氷砂糖一緒に飲む

紹興酒に砂糖や氷砂糖を紹興酒に入れて飲む飲み方は、日本では最も一般的な飲み方だといえます。しかし、これは正式な飲み方ではありません。では、なぜ日本では砂糖や氷砂糖を飲む飲み方になったのでしょうか。

それは、昔中国では紹興酒が不作の年だと酸味が強くなるため、砂糖を入れて飲んでいたからだそうです。謙遜の意味で今でもお客様に紹興酒を出す際にお砂糖を添えるそうです。日本で例えるならば、「お口に合うかわかりませんが・・・」と言っているのと同じ意味ということです。

つまり良い出来の紹興酒には、砂糖や氷砂糖は必要ないという事です。本来の紹興酒の味を楽しむのは、何も入れずに飲む飲み方が一番良いのですが、飲みなれない方は砂糖や氷砂糖と一緒に紹興酒を楽しむとより飲みやすい飲み方となります。

紹興酒が好きな人はロックがお勧め!

紹興酒を少しの氷で冷やすことによって、より重厚な味わいを楽しむことができます。少し酸味のある紹興酒が飲みやすく、辛味の強い料理でも紹興酒は口の中をさわやかにしてくれる飲み方です。

他にも梅ロックやクラッシュアイスロックもお勧めな飲み方です。梅酒を加えるとさわやかさが増し、より紹興酒の甘みを引き出してくれます。また、クラッシュアイスで一気に紹興酒の温度を下げることによってさわやかな味わいを楽しむことができる飲み方と言えます。

ソーダ割で紹興酒

紹興酒の独特のあの匂いが苦手という人も少なくないでしょう。そんな、初心者の方にお勧めなのがソーダ割にして紹興酒を楽しむ飲み方です。独特の香りが少し抑えられて飲みやすくなります。また、ソーダ割にして飲む際に紹興酒を事前に冷やしておくと、より甘みが増します。暑い夏にはピッタリな飲み方です。

紹興酒でカクテル

チャイニーズカクテルの決定打ともいえるのが、紹興酒とウーロン茶をいれたドラゴン・ウォーターです。紹興酒の味わいがウーロン茶の苦みとマッチして飲みやすく、すっきりとした飲み口になっています。

他にもチャイナ・カシスという紹興酒とカシス・ソーダ・レモンを加えたカクテルがあります。紹興酒の風味が苦手な方にお勧めのカクテルで、カシスの甘みによって独自の香りが和らぎ、さっぱりと飲みやすいカクテルになります。

紹興酒・ソーダ・スライスレモンで作った上海・ハイボールは紹興酒の独自の香りがソーダで割ることによって抑えられさっぱりと飲みやすいカクテルとなります。

中華料理と一緒に飲む紹興酒の飲み方

[no_toc]
中華料理は、世界の三大料理に数えられています。豊富な食材に多彩な調理法で私たちの舌を魅了してくれます。多彩な中華料理には、紹興酒の芳醇な香りがとても合います。紹興酒は2,500年もの歴史を持っており、中国で開催された博覧会で中国八大名酒の一つとして選ばれています。

紹興酒は味に深みがある個性的なお酒です。その為、繊細な料理だと味を邪魔してしまう恐れがあります。脂っこい料理や辛味、甘味の強い料理だとそのうまみをさらに引き出すことのできるお酒です。そのため、中華料理に合うお酒だと言えます。

紹興酒に合う中華料理とは?

紹興酒の年数は貯蔵期間と熟成期間の合計年数を意味しています。

・15~20年紹興酒
年月を重ねた紹興酒には、とても濃厚な香りとさら複雑な味を楽しむことができます。油を流すさっぱりとした味わいはあるので、大エビの揚げ物や北京ダックにとても合う紹興酒となります。

・12年紹興酒
15~20年の紹興酒にはかないませんが、同じように濃厚な香りと複雑な味を楽しめます。
脂っこく味の濃い料理に合います。

・8年紹興酒
ドライな苦みと酸味を味わうことのできる8年紹興酒には、煮込み料理や魚介類が合います。特に広東料理と上海料理がお勧めです。

・3~5年紹興酒
軽い甘みを含みながらドライな味わいとなっており、酸味が強い紹興酒となります。肉料理や酸味がある料理に合う為、麻婆豆腐や回鍋肉と合います。

紹興酒と干し梅での飲み方

干し梅とは、梅干しを乾燥させたお菓子です。甘味料を加えているため、梅干しよりも甘酸っぱい味付けになっています。紹興酒に干し梅を入れることによって甘味と梅の風味を移すことができます。その為、紹興酒に入れて飲む飲み方だと甘味が増しより飲みやすくなります。冷やした紹興酒に干し梅を入れてつぶしながら飲むとおいしいです。

紹興酒とレモンの美味しい飲み方

紹興酒の独自の風味が苦手な方に是非お勧めしたい飲み方です。紹興酒をロックアイスに注ぎ、レモンスライスを添えれば完成です。レモンスライスだけではなくレモン汁でも代用可能です。レモンを加えることによってクセがなく、さっぱりとした後味になります。

紹興酒のホットの飲み方

紹興酒を温めて飲むことで、本来紹興酒が持っている味わいをより深く味わうことができます。温めすぎは逆効果となるので、人肌ぐらいのぬるめの燗が良いです。アレンジも可能で温めたウーロン茶で割って紹興酒を飲むと体が温まります。紹興酒2に対してホットウーロン茶を1にするとおいしいです。

また、温めたジャスミン茶もお勧めです。ジャスミン茶で割ることによって、より香り高い味を楽しめます。ホットウーロン茶同様に紹興酒2に対してホットジャスミン1がお勧めな飲み方です。

冬にはジンジャーホットがお勧めです。人肌に温めた紹興酒に千切りにした生姜を2~3切れ浮かべるだけで、冷えた体が温まります。寒い冬においしい飲み方です。

紹興酒はアレンジ次第で無限に楽しめる

紹興酒と一言でいっても貯蔵年数や熟成期間、製造方法によって何種類にもなります。値段も紹興酒によってピンキリです。中国で最も一般的な飲み方が常温で飲むストレートであり、油料理にも負けない芳醇な香りとまろやかな味わいが口の中で広がる紹興酒は中華料理とも相性抜群です。

夏などはロックや、冷やしてストレートで涼しく飲む飲み方がお勧めです。日本酒と同じように35~45°にお燗して飲み方もあり、中国には無い日本独特の飲み方ですが、体が温まり美味しく味わうことが可能です。また、レモンを少量絞ったり干し梅を入れたりして焼酎のように一味加えて飲むことも可能です。

ぜひ、一度紹興酒をアレンジして楽しんでみてはいかがですか?今まで苦手だと思っていた方も飲み方次第で、大好きなお酒へと変わるかも知れません。
モバイルバージョンを終了