豚肉を臭いと感じる原因や理由って？効果的な臭い消し方法

豚肉を使った料理を食べて臭いが気になった、という経験をしたことはありませんか。「お肉が腐っている？」「悪くなっているから？」もちろん、それも豚肉が臭う原因の一つですが、他にも理由がある場合もあります。今回は、豚肉の臭いの原因、臭みが気にならない調理法や消臭方法など、豚肉の臭いに関することなどを見ていきましょう。

豚肉を使って料理を作ったら臭みが気になって美味しく感じなかった、なんてことがあったのなら、お肉そのものに原因がある場合があります。何日か前に購入した、買ったばかりなのになど、購入した期間や保管方法も臭みの原因となりますが、豚肉が臭くて食べられない、その理由にはどんなものがあるのでしょうか。

買っていた豚肉を調理しようとしたら、消費期限が過ぎていた。そんな経験、一度や二度は誰でもあるのではないでしょうか。ほとんどの食物には消費期限が記載されていますが、1日や2日くらいなら消費期限を過ぎていても大丈夫、と料理に使う人もいるでしょう。でも、それが臭みの原因となる場合があります。

そもそも消費期限とは、定められた状態で保存、保管した食材を安全に食べられる期間を示しています。もちろん、日付が変わったらすぐに安全に食べることができなくなるというわけではありませんが、消費期限を過ぎると食材に雑菌が発生しやすい状態になる可能性が高まるのです。

豚肉の場合、元々生で食べられるものではなく、雑菌が発生しやすい食材でもあります。雑菌が発生したお肉を調理しても、臭みがとれるといったことはありません。消費期限を過ぎた豚肉で、酸っぱい臭いやアンモニア臭がする場合は、料理に使わないようにしましょう。

ほとんどの食べ物は腐敗し、腐敗臭が発生します。豚肉が古くなり傷んでくると、酸っぱい臭いやアンモニア臭を感じるようになります。この臭いは調理をしても残るものなので、古い豚肉を使った料理を食べると臭みを感じることがあります。

豚肉を料理に使う場合は早めに食べるようにし、すぐに使わないというときは、冷蔵庫に保管し消費期限内に食べるようにするか、冷凍庫で冷凍保存するようにしましょう。臭いの他にも、べたべたとしたヌメリがある場合や変色が多くある場合は、火を通しても食べることはできないので注意しましょう。

ごく稀に獣臭が強い豚がおり、その肉を購入してしまった場合に臭みを感じることがあります。特に雄の豚は獣臭が強く、子豚の頃に処置をして獣臭を和らげ肉質を柔らかくします。しかし、稀に獣臭が残ったままの豚や、正しく処置されていても獣臭が残ってしまう豚が存在します。

こういったことは滅多にあることではないのですが、たまたま獣臭が強いお肉を購入してしまっただけで、身体に害があるというわけではありません。

豚肉特有の臭いが気になるという場合、調理前にひと手間を加えるだけで臭みを抑えることができます。そのひと手間とは、どういった方法なのでしょうか。

お肉に日本酒をふりかけることで臭いを消すことができます。これは、アルコールが揮発するときに一緒に素材の臭い物質を除去することで消臭する方法で、物理的消臭方法と呼ばれます。お酒をふりかけた後にタマネギやショウガなどを一緒に漬けこんでおけば、臭みを抑える上にお肉自体を柔らかく仕上げることができます。

調理をするまで時間がない、漬けこむ時間がないといった場合は、湯通しをしてから調理しましょう。湯を沸かしてそこに豚肉を入れて数分茹でるだけでも、お肉の臭いを抑えることができます。その際、灰汁が出るのでしっかり取り除くようにしましょう。

湯通しをするときに、ネギやショウガなど消臭効果のある野菜を一緒に入れるのもいいでしょう。また、紅茶や緑茶などのティーパックを一緒に入れると、肉の脂が落ちさっぱりと仕上げることができます。

火を通すことができない料理を作る場合は、牛乳を一緒に使って調理することで消臭することができます。牛乳には消臭効果があるため、料理の素材の一つとして牛乳を加えたり、調理工程で牛乳を使えば臭みを抑えることができます。

臭みの素となる物質を除去したり、化学的に消臭することができないときには、他の香りを上乗せして臭みを感じさせないようにするマスキングという方法がです。

ワインやハーブなどよい香りとされる食材と一緒に調理することで、豚肉特有の臭いを感じさせないようにする消臭方法をマスキングといいます。煮込み料理などでこのマスキングを利用すると、香りと共に味も美味しく仕上がります。

豚肉を使った料理は様々で、それに合った臭いの改善方法があります。ここでは、料理別に行いたい消臭方法を見ていきましょう。

豚肉でしゃぶしゃぶをするなら、ダシの中にお酒を入れるとお肉の臭みを抑えることができます。また、一般的なしゃぶしゃぶといえばダシにお肉をくぐらせて食べますが、ダシではなく、お茶や紅茶でしゃぶしゃぶをすると、臭みがとれてすっきりとした味わいを堪能することができます。

シチューのようにじっくりと煮込む料理を作るときは、下ゆでをすることで臭みを抑えることができます。また臭みを抑えるだけでなく、余分な脂分が抜け、味がしみ込みやすくもなります。クリームシチューであれば牛乳を入れることで、ビーフシチューであれば赤ワインを足すことで、更に臭みを抑えることができます。

ハンバーグなど火を通して臭みをとることができないときは、調理するときに牛乳を入れて臭みをとるようにしましょう。また牛乳の他にも、ナツメグやブラックペッパーといったスパイスやハーブなど香りのよいものを足すことで臭みを抑えることもできます。

辛味と様々な香辛料がたっぷりと使われたキムチは、豚肉との相性ともバッチリです。元々キムチには香辛料が入っているため、お肉の臭みを抑えてくれます。更にキムチ鍋を作る際、ニンニクをすりおろしたものを入れると豚肉の臭みを抑えることができ、味の深みも増します。

このように、料理によって豚肉の臭みをとる方法を変えることで、豚肉の臭いを抑えるだけでなく料理全体の味を調えたり、更に美味しく仕上げることができます。また、料理の前にひと手間を加えるだけでも豚肉を美味しくいただくこともできます。

豚肉の臭みが苦手という人は、このひと手間を忘れずに行ってから調理をするようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。豚肉の臭いの原因やその対処法について見ていきました。豚肉の臭いの原因には、古くなったり傷んだりすることで臭いがしているだけでなく、獣臭や雄豚であることが原因で臭いの素になっている場合があることが分かりました。

豚肉の臭いの中には、調理の前にひと手間を加えること、料理の材料として消臭効果のある調味料やスパイス、ハーブなどの素材を加えることで、臭みを抑えることができるものもあります。これらを上手く取り入れることで、美味しい豚肉料理を堪能することができます。また、料理によって消臭方法は変わってきます。全て同じ方法で調理するのではなく、料理や素材によってピッタリの方法で臭みをとっていきましょう。

ただし、古くなってしまったものや消費期限を過ぎたもの、傷んでしまった豚肉は、どれだけ火を通しても食べることはできません。お肉から酸っぱい臭いがしている、ヌメリがあって変色しているお肉は、決して料理に使わないようにしましょう。また、豚肉を購入したらすぐに冷蔵庫で保管し消費期限内に料理してしまうか、消費期限内に使えない場合は、小分けして冷凍保存をするようにしましょう。正しい保管、調理前のひと手間で、美味しい豚肉料理を堪能してみてください。