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かぼちゃの種類・名前と特徴|ひょうたん型/長い/細長い/日本

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西洋かぼちゃと日本かぼちゃの違いは?

日本で食べられているかぼちゃは、日本かぼちゃと西洋かぼちゃに分けることができます。日本で広く流通しているのは、えびすかぼちゃと呼ばれる西洋かぼちゃに分類されるかぼちゃです。

品種によって味の特徴が違いますが、日本かぼちゃと西洋かぼちゃでは果肉の食感に違いがあり、水分が少なくホクホクした食感が西洋かぼちゃ、水分が多くてねっとりとした食感が日本かぼちゃです。

西洋かぼちゃのルーツ

西洋かぼちゃは、明治時代に日本に入ってきたといわれており、栽培時の低温に強い傾向があったため、東北や北海道などの地域で栽培されていました。現在では、ビニールハウスで育てられるようになったため、全国各地で栽培されています。

古くから食べられている日本かぼちゃ

日本における日本かぼちゃの歴史は、西洋かぼちゃよりもずっと古く、16世紀に偶然漂着したポルトガル船の積み荷として日本に入って来たと考えられています。かぼちゃの原産地は南北アメリカ大陸ですが、カンボジアを経由して入って来た積み荷だったことから、「カンボジア」が訛って「かぼちゃ」と呼ばれるようになったという逸話があります。

日本かぼちゃは、煮崩れしにくい特徴があるため、日本料亭や京都のおばんざいなどで煮物として利用されることはもちろん、家庭でもさまざまな調理法で食べられています。

ハロウィンのパンプキンはペポカボチャ

ハロウィンの飾りつけには、ペポカボチャという種類のかぼちゃを使用します。西洋かぼちゃでもない、日本かぼちゃでもない種類のかぼちゃがペポカボチャです。

食用にすることもできますが、味や風味は西洋かぼちゃに劣ります。そのため、家畜の飼料にされたりかぼちゃを大きく育てることを競い合う、イベント用として利用されています。外皮がオレンジ色をしていることが特徴のひとつです。

また、身をほぐすと糸状になる種類のかぼちゃ「そうめんかぼちゃ」はベポカボチャに分類されます。

かぼちゃの種類・名前別特徴

かぼちゃの種類はとても豊富で、日本かぼちゃの種類だけでも140種類以上はあるというから驚きです。そのような豊富なかぼちゃの種類から、おすすめの品種をいくつか紹介します。かぼちゃの種類ごとの特徴を生かした調理法を考えられるようになると、献立のバリエーションが広がります。

黒皮栗かぼちゃ

黒皮栗かぼちゃは、黒っぽい緑色に薄緑色の縞模様の皮を持つ、西洋かぼちゃの代表的な品種です。非常にベーシックなかぼちゃであるため、日本中どのスーパーにでも置いてあると言っても過言ではありません。

黒皮栗かぼちゃの種類は、「えびすかぼちゃ」や「くりゆたか」などがあります。栗かぼちゃという名前のとおり、栗のようなホクホクとした食感が楽しめる種類です。甘味が強く煮物、てんぷら、サラダなど幅広い調理方法にマッチします。

小菊かぼちゃ

小菊かぼちゃは日本かぼちゃに分類されるかぼちゃで、日本の伝統的なかぼちゃとして知られます。直径が約15cmと、てのひらに乗るこぶりなサイズです。表皮は黒一色をしています。表皮を上面から見ると、菊の花のように見えることから小菊かぼちゃと名づけられました。

小菊かぼちゃは、西洋かぼちゃにはない独特の食感が楽しめるかぼちゃです。また煮ものとして食べる以外にも、小ぶりなサイズ感を活かして中身をくり抜いて容器のように使い、中に海老や銀杏などを詰めた蒸し料理に利用されることがあります。

ロロン・カボチャ

ロロン・カボチャは、西洋かぼちゃの種類です。見た目は、ラグビーボールのようなユニークな形状をしています。甘味はそれほど強くないものの、果肉の食感や味は栗かぼちゃに似ており、舌触りがきめ細かく滑らかなことが特徴です。裏ごしして滑らかなペーストを作ると、上質なかぼちゃスイーツを作れます。

かぼちゃの種類としては新しく、2009年に販売が開始されました。ロロン・カボチャの名前は、マロン(栗)のようなおいしさが由来です。

形別のかぼちゃの種類一覧

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ハロウィンが日本でもポピュラーなイベントになった現在では、10月になるとユニークなかたちのかぼちゃが並んでいるのを見かけることがあります。かぼちゃの形状は多種多様なものがあります。

ハロウィン用のかぼちゃの中には観賞用のものもありますが、ユニークなかたちをしたかぼちゃの中には、美味なかぼちゃもあります。かぼちゃの形状別に特徴や種類を紹介します。

ひょうたん型

ひょうたんはかぼちゃと同じウリ科の植物です。かぼちゃの種類の中には、ひょうたんのようにくびれた形のものがあります。ひょうたん型のかぼちゃの種類は、鹿ケ谷かぼちゃやバターナッツカボチャなどです。

鹿ケ谷かぼちゃは、京都のブランド野菜として知られます。栽培が開始された当初は、一般的な日本かぼちゃの形状だったものが、栽培を繰り返すうちに現在のようなひょうたん型になったと言われています。

また、バターナッツカボチャはつるっとした、淡いオレンジ色の表皮を持つかぼちゃで、別名をひょうたんかぼちゃといいます。甘味が強いため、ポタージュやお菓子作りに利用されています。

細長いひょうたん型かぼちゃ

鶴首かぼちゃと呼ばれる種類のかぼちゃは、細長くくねった形をしているものがあります。一部分が細く、太くなっている部分に種が詰まっていることが特徴です。

またイタリア野菜には、ズッキーニとかぼちゃの中間品種である、パンプキン・トランペットと呼ばれる種類もあります。青い内に収穫して調理すると、ズッキーニのような味わいを楽しめます。十分に熟すと表皮がベージュがかったオレンジになり、淡白な味わいを楽しめる野菜です。

長かぼちゃ

かぼちゃの種類には、長かぼちゃと呼ばれる長い形状のものもあります。岐阜県の名産品「すくなかぼちゃ」は、高級なブランドかぼちゃとして知られます。外皮は薄い色をしていることが特徴です。中身はホクホクとした食感で、栗かぼちゃに似ています。甘味が強いかぼちゃとして有名です。

甘いかぼちゃの種類一覧

かぼちゃの糖度は品種によって異なります。一般的なかぼちゃの糖度は10~12度前後で、甘い品種になると13~15度になります。ちなみに、糖度13度は梨やみかんと同じくらいの甘さです。かぼちゃは収穫してすぐよりも、1カ月程度追熟させると甘味を増します。

たとえば、外皮が白くメロンのような外見と香りをしている白爵かぼちゃは、3カ月以上の長期保存がきく種類で、1~2カ月程度追熟させると甘味が増します。

栗マロンかぼちゃ

栗マロンかぼちゃは、北海道、長崎、宮崎のごく一部の地域でしか作られていないブランドかぼちゃです。一般的なかぼちゃよりも多くでんぷんを含んでおり、糖度はメロンと同じ15度以上もあります。高級食材として高値で取引されています。

プッチーニ

プッチーニは、ころんとした見た目がかわいらしい手のひらサイズの、淡いオレンジ色をしたかぼちゃです。まるごと蒸したり、電子レンジで温めて食べることができます。中身をくり抜いてココットのように使ったり、裏ごしをしてお菓子作りに使えます。

日本の代表的かぼちゃの種類一覧

日本かぼちゃは高温多湿な気候に強く、病虫害に強い性質を持っており、日本で古くから栽培され食用にされてきました。ねっとりとした食感が特徴で、煮物やサラダなどにして楽しめます。そのような日本かぼちゃの代表的な種類をいくつか紹介します。

菊座かぼちゃ

上部から見るとまるで菊の花のように見えることから、菊座かぼちゃと呼ばれています。甘味は少なく、そのまま食べるよりも中に詰め物をして食べられることが多い種類のかぼちゃです。たんぱくな味わいは出汁との相性が抜群です。

ちりめんかぼちゃ

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ちりめんかぼちゃは、名前のとおり外皮にちりめん状のシワが寄っているように見えることから名づけられたかぼちゃです。

愛知の大治町で栽培されている「愛知縮緬かぼちゃ」は、砂子かぼちゃを改良した品種で、大きな扁平状をしており、小さなこぶがちりめん状に広がっていることが特徴です。外皮は固いですが、あっさりした甘味があります。栽培量が少なくなかなか手に入らない特産品です。

島かぼちゃ

島かぼちゃは、沖縄で古くから食べられているかぼちゃで、種類は日本かぼちゃに分類できます。沖縄では、「ナンクァー」と呼ばれて親しまれています。煮物や炒め物として食べられることが多いです。ひょうたん型やだるま型など、さまざまなかたちや大きさのものがあります。

種類別かぼちゃの栽培方法

日本かぼちゃは日本で古くから栽培されてきました。日本の高温多湿な環境でもたくましく育ち、病気や害虫に強いため栽培方法は難しくありません。一方、西洋かぼちゃは日本で栽培され始めた当初こそ寒冷な地域で育てられていましたが、現在では栽培方法が確立し日本全国至るところで栽培されるようになりました。

日本かぼちゃと西洋かぼちゃは、どちらの種類も水はけのいい土で十分なスペースを確保して栽培します。葉が成長したらまんべんなく日があたるよう間引きし、花が咲いたら受粉させましょう。かぼちゃは受粉しないと実をつけません。

かぼちゃの美味しいレシピの種類一覧

かぼちゃの甘さの度合は種類によって異なります。かぼちゃの甘味は、かぼちゃに含まれるでんぷん質に関係していることが特徴です。でんぷんは、熱が加わると酵素のはたらきにより糖に変化する性質を持ちます。そのため、調理法によって甘味が違います。

でんぷんを糖に変える酵素は、30~60度で調理したときに活発になるので、低温で長時間かけて調理しましょう。

かぼちゃ煮

かぼちゃ煮はお湯で煮るだけなので簡単です。西洋かぼちゃと日本かぼちゃ、どちらのかぼちゃでも美味しく作れます。60度前後の低温でじっくり調理することで甘みを引き出せます。糖度が高いかぼちゃは調味料を加えずに、甘味が足りないかぼちゃははちみつや砂糖で甘みを加えて作りましょう。

かぼちゃのポタージュ

かぼちゃのポタージュはミキサーがあれば簡単に作れますが、ミキサーがなくても簡単です。やわらかく煮たかぼちゃを裏ごしし、コンソメや鳥ガラなどのスープストック、牛乳、生クリームと合わせて温めるだけです。バターナッツかぼちゃのような甘味が強いかぼちゃの使用がおすすめ。

かぼちゃサラダ

かぼちゃを一口大に刻んでやわらかくなるまで茹で、ポテトサラダを作る要領でマヨネーズやサラダドレッシングとあえれば完成です。レーズンやナッツなどを加えると美味しく食べれます。

かぼちゃの種類ごとに適した調理法で食べよう

かぼちゃの種類ごとの特徴やおすすめのレシピなどを紹介しました。かぼちゃは日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポかぼちゃ、それぞれに特徴があります。

日本の一般家庭で多く食用にされているのは、日本かぼちゃよりも西洋かぼちゃの割合の方が多く、栽培面積も西洋かぼちゃの方が多いです。しかし、日本かぼちゃには西洋かぼちゃにはない独特の風味や歯ごたえがあり、どちらも違ったおいしさがあります。

日本かぼちゃは、しっとり感を活かした料理、西洋かぼちゃはホクホク感を活かした料理に使うとおいしく食べられます。調理法を変えて楽しみましょう。
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