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【料理別】アルミホイルの裏表の違いと使い方|くっつく

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アルミホイルに表裏ってあるの?

アルミホイルを使う時、光沢面と艶消し面のどちらが表なんだろうと考えてしまうことがあります。一般的には光沢面が見栄えすることから表だと思われがちですが、今回は、アルミホイルに表裏があるのか、説明していきます。

アルミホイルって何?

アルミホイル(アルミ箔)は食品を扱うのに、必要不可欠なアイテムです。包んだり、落し蓋にしたり、かぶせたり、下に敷いたりと使い方は色々で、料理が簡単に美味しくできるよう手助けをしてくれます。耐油、耐水、耐熱はもちろんのこと、電磁遮蔽、防湿や酸化防止などの効果もあり、今や食材を包むだけではなく、タバコの内箱の包装紙や電子機器の内壁保護にも使用されている優れものです。

そんなアルミホイルですが、どちらを表として使うべきなのでしょうか。普段あまり気にせず使っている方もここで少し考えてみてください。やはりキラキラしているほうが表なのでしょうか。

答えは「アルミホイルには表裏がない」です。信じられないと思うのも無理はありません。物事には何でも表裏があるのに、アルミホイルにはないとは予想外と思う方も多いでしょう。

アルミホイルの両面の違いは?

一見、光沢面と艶消し面では材質が異なっているようですが、この違いは製造過程によるもので、材質そのものは全く同じです。

アルミホイルの原料はコイル状になったアルミニウムの薄い板で、これを2枚重ねた状態のまま2本のローラーの間を通して少しずつ薄く延ばします。この時ローラーに当たっている面がアイロンをかけたように強く押されてツルツルになり、そうしてでき上がるのが光沢面です。

一方、2枚のアルミシートの内側面はローラーには触れず、柔らかいアルミ同士が押し合って細かな凹凸ができ、この凹凸が光を違う方向に反射することで、光らないように見える艶消し面となります。

両面とも見た目には光沢のありなしで違って見えますが全く同じもので、どちらの面を表にして使わなければいけないという決まりはありません。料理の見栄えやその時の気分で、好きなように使えるということです。

アルミホイルのくっつきやすい面はどっち?

そうはいっても、好きな面を使って料理をした結果、アルミホイルがくっついてしまうことがあります。魚をのせて焼いたら、魚の皮が全部くっついて剥がれてしまったとか、オーブンに敷いて調理したら、天板にぴったり焦げ付いてしまったことも多いでしょう。

こうなってしまうと、せっかくの料理がめちゃめちゃになるばかりか、後片付けも大変になってしまいます。せっかく楽しい気分で料理をしていたのに、万能なはずのアルミホイルのせいでがっかりです。

最近は焼き物専用のくっつかない特殊アルミホイルが販売されていますが、わざわざ買いに行かなくても、どちらの面がくっつきにくいかということが分かれば、料理もずっと楽になるでしょう。

「くっつきやすさ」の違い?

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アルミホイルは、見た目以外に違いがないとお話ししたものの、多少「くっつきやすさ」の違いがあり、キラキラしていない艶消し面が若干くっつきやすいです。

この違いは、先ほどお話ししたアルミホイルの製造過程で完全に延ばされて平らな表面か、それとも小さな凹凸のある表面かという点にあります。しかしこの差は極わずかなもので、目に見えて劇的に結果が変わるという程度ではありません。ただ知っていて損はないので、「艶消し面は若干くっつきやすい」ということを念頭に置いておきましょう。

どちらの面を使う?料理に合った使い分け

アルミホイルには見た目の違いはあっても、性能には違いがないとお話ししてきましたが、どんな料理も同じ面を使えばいいのでしょうか?ここでは、作る料理によって使用面を変えたら、効率よく料理ができたり、見栄えに違いができるのか解説していきます。

旨味たっぷり!簡単ホイル焼き

アルミホイルの代表的な料理といえば、まずホイル焼きが頭に浮かびます。定番の鮭やキノコ以外にもいろいろな食材が楽しめ、包んで焼くだけと簡単なのに、中はふっくらジューシーに仕上がる一品です。時間がないときの晩御飯のおかずには最適で、洗い物も少なくて済む、まさに「主婦の強い味方」といえるホイル焼きは、どちらの面を使ったらより美味しくできるのかご存知でしょうか。

熱伝導でふっくらと

アルミホイルには、光沢面と艶消し面で熱の伝わり方と密封度に多少違いがあります。光沢面を外側にすると熱を反射して伝導率が下がってしまい、中に包んだ食材に熱がよく伝わりません。そこで光沢面を内側にしてその反射作用を使い、逆に熱が外に逃げないようにしましょう。こうすると食材によく熱が伝わり、ふっくらと美味しい蒸し焼きになります。

熱伝導率をよくして食材の旨味を逃がさないためにも、アルミホイルの端はしっかり折ることを心掛けましょう。

みんな大好き!手作りクッキー

クッキーは大人にも子供にものある焼き菓子で、最近は手作り風クッキーも多数販売されるようになりました。手早く少ない材料で作れるので、おやつがない時や急なお客さんの来訪にも便利です。そんな手早く簡単にできるクッキーにも、アルミホイルの使い方次第でもっと美味しく焼けるコツがあります。

熱伝導でカリカリに

アルミホイルの熱伝導の特性を利用して焼きましょう。先ほどのホイル焼きのところでもお話ししましたが、アルミホイルには熱の反射と伝導がよく作用するという特徴があります。

クッキーの下に敷いて焼く場合は、艶消し面を上にすれば熱伝導がよくなり、薄いクッキーはカリカリに焼くことができ、です。少し厚みがあったり、上にトッピングをしたクッキーは焦げやすいため、アルミホイルをクッキーの上にかぶせるといいでしょう。この時は光沢面を上にすると、熱を逃がさず、クッキーによく熱が伝わります。

お弁当の定番!おにぎり

おにぎりは簡単に握れてすぐに食べられる、お弁当の定番としてです。中に入れる具はさまざまで、コンビニエンスストアに行くとその種類の多さに驚きます。まさに主食と副食が一緒に食べられる、「おかずいらず」の優れた一品です。

そんなおにぎりですが、アルミホイルで包むとご飯粒がくっつくのが気になりませんか。
基本的にどちらの面で包んでもご飯の粒はつきやすいのですが、アルミホイルをくしゃくしゃにすることでくっつきにくくなります。表面はカリっとして中はホクホクのおいしい焼きおにぎりだって、この裏技を使えば簡単です。

雑菌の心配なし

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どちらかの面がおにぎりを作るのに適しているということはありませんが、おにぎりはアルミホイルで包んだほうが良いでしょう。なぜかというと、アルミホイルは食物の保存に優れているので、お弁当にして食べるまでの時間が長くなっても、おにぎりの鮮度を保つことができるからです。また完全に密封しないのでおにぎりの熱が少しずつ抜け、水滴も内側にたまりにくく、雑菌も繁殖しづらくなります。

素手で食べて手が汚れるのが気になる方は、アルミホイルを少しずつ破って食べるようにすれば、おにぎりを持つ部分だけは最後までアルミホイルで包まれたままです。ピクニックなどに出かけた際に手を洗う水道が見当たらない時などは、この方法を使えば衛生面でも安心して食べられます。

調理器具に合わせたアルミホイル面の使い分け

最近は調理器具の進化やアイディア商品の登場で、ますます料理がしやすくなってきました。
安全性や使いやすさから、IH調理器具も主流になってきましたが、ここではキッチンの定番、3大調理器具を取り上げ、アルミホイルをどのように使って調理したらよいのかをお話しします。使い方によっては発煙や発火の原因となりますので注意しましょう。

オーブン

オーブンは上下または左右から食材に加熱して調理する器具ですが、料理に合わせて調理温度を変更できる利点があります。火加減をたびたびチェックしなくても、一度温度を設定すれば、あとは天板に食材をのせてオーブンの扉を閉めるだけという手軽さからも、オーブン料理は大変です。

しかし天板にアルミホイルをひいてくっついてしまったことがありませんか。一度こびりついてしまうと、取るのになかなか苦労をします。

そこで、天板にアルミホイルを敷く前に、アルミホイルが破れないようにクシャクシャにして、全体にシワを作りましょう。そして、若干くっつきやすいとされる艶消し面を上にして天板に敷きます。ただし、汁気の多い食材の場合は、アルミホイルにシワを作っても、天板にこぼれた汁がアルミホイルに焦げ付いてしまうことがありますので、絶対にくっつかないというわけではありません。

オーブンにはかぶせ技!

オーブン料理の場合は天板に敷くよりもかぶせて使うほうが、よりアルミホイルの特性を生かすことができます。さきほどお話ししたホイル焼きが一つの例です。

中にしっかり熱を通したいけど表面は焦がしたくない、または、しっかり密封して蒸し焼き状態で旨味を閉じ込めたいという場合にアルミホイルが大活躍します。

レンジ

アルミホイルをレンジに入れたら、火花が出たとか、焦げてしまったということがよく起こるため、レンジで調理する場合にアルミホイルは絶対に使えないと思う方が多いのではないでしょうか。火花が出たり焦げたりする原因はレンジの仕組みにあります。

レンジはオーブンに負けず劣らずの便利器具ですが、オーブンとは異なる仕組みです。オーブンが食材を直接加熱するのに対し、レンジはマイクロ波の振動で食品内の水分に働きかけ、食材を温めます。

アルミホイルはその形状は変わってもアルミニウムという金属のままで、電気をよく通すという特徴は変わりません。そのため、レンジのマイクロ波がアルミホイルの電子の動きを活発にし、尖った先に集まろうとする電子がぶつかりあって放電する際に火花が散ります。このような火花が散る現象はレンジの故障の原因となりますので、十分に注意しましょう。

アルミホイルはレンジでNG?

火花は、尖った先に集まろうとする電子の衝突が原因だとお話ししましたが、この電子の衝突を防げば、火花が散ったり燃えたりすることなくアルミホイルが使えます。つまり、アルミホイルに凹凸をつくらないようにして使うということです。艶消し面を外側にしてきれいに折り、日本酒を熱燗にする時の蓋がわりに使ったり、茶碗蒸しの蓋がわりにすることで、中までよく熱が伝わります。

最近のレンジは進化していろんな機能を併せ持つタイプも増えてきました。マイクロ波を発しないオーブン機能やレンジ機能を使う場合は、まったく問題なくアルミホイルが使えます。

フライパン

フライパンは炒めたり焼いたりするのに便利な調理器具で、料理の種類によって使い分けできるよう、形、大きさ、素材もさまざまです。そのため、フライパン調理のレシピも増え、ホイル焼きや魚もフライパンで調理するという方も少なくありません。

魚を焼く場合、魚焼き用グリルのほうが美味しく焼ける気がしますが、グリルは焦げ付いたり油でベタベタになったりして調理後の掃除が大変です。そこでこの便利なフライパンとアルミホイルを組み合わせると、ずっと楽に料理ができ、魚も美味しく焼くことができます。

かぶせて蒸す

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調理方法はとても簡単で、魚の両面を焼いた後、アルミホイルの光沢面を内側にして上にかぶせます。こうすることで中の温度が一定に保たれ、魚全体に熱がよく伝わるので中はふっくら外はパリっと仕上がります。

ホイル焼きをする場合は、フライパンから少し煙が出ることがあるので、アルミホイルで包んだ食材をフライパンの真ん中にのせた後、周りに少しお水を入れると良いです。特にテフロン加工のフライパンを使用する場合は、お水を入れ忘れないように注意しましょう。空焚き状態で400度以上の高温になると、有毒ガスが発生し、人体にめまいや呼吸困難などの影響を及ぼします。

アルミホイルの意外な使い方!

アルミホイルは料理には欠かせない便利アイテムだという事が明らかになりましたが、アルミホイルは料理だけにとどまらず、色々なことができる高い潜在能力を秘めています。知っていると便利な、アルミホイルの裏技とも言える意外な活用方法をご紹介していきましょう。

焦げも落とす!

フライパンや鍋にこびりついて落ちない焦げや汚れが気になるときは、アルミホイルを小さく丸めてボールのようにします。あとはフライパンや鍋をお湯につけたまま、アルミホイルのボールで擦るだけです。ボールに焦げがついて擦りづらくなったら、ボールを洗えばまた使えます。たわしで擦ると傷がついたりしますが、アルミホイルを使えば傷もつかず、何よりコストがかなり安く済むのでです。

ぬめりをブロック!

キッチンの排水溝は、毎日の掃除を怠ると、すぐにぬめりが発生して悪臭が気になりますが、アルミホイルを使うことで、こまめに掃除をしなくても排水溝をきれいに保てるようになります。

アルミホイルをピンポン玉ぐらいの大きさのボールにし、それを2個か3個ほど排水溝の中にいれるだけです。簡単ですが下記の点に注意してください。
・ボールが小さすぎると排水溝の中に流れてしまうので、適度な大きさで作る
・あまりぎゅっと握らずに、ふわっとしたボールにする

このボールを入れておくだけで、アルミホイルが水に濡れて金属イオンが発生し、ぬめりの原因となる雑菌の繁殖を防ぎます。一か月に一回ぐらい軽く掃除してアルミホイルボールを取り換えるとより効果的です。

急速冷凍!

アルミホイルの熱伝導の特徴を利用して色々な料理法をご紹介しましたが、「熱」の伝導率がよいということは、当然「冷気」の伝導率もよいということです。食材をアルミホイルの上に置き、空気が入らないようにしっかり包んで冷凍庫にいれるだけで、普通に冷凍する時よりもかなり早く冷凍状態にできます。つまり冷気が一気に食材全体に伝わり、鮮度を保ったまま急速冷凍が可能ということです。

スーパーの特売日に肉や魚を買いすぎてしまっても、この方法を使えば、おいしさや食感を損なうことがありません。

切れ味復活!

スパっと切れる包丁は料理をしていても楽しい気分になりますが、その切れ味の良さを持続させるためにはお手入れが必要です。砥石は上手く砥ぐのにはコツがいりますし、水に浸したりといった準備などにも時間がかかりますが、アルミホイルを使えば、包丁の切れ味を簡単に復活させることができます。

まずはアルミホイルを適当な大きさに切り離して、何回か折り重ねます。そしてまな板の上にのせて、切れ味の悪くなった包丁で何度か切るだけです。アルミホイルの原料であるアルミニウムが、切る時に刃の欠けた部分にくっつくため、切れ味が良くなります。

アルミホイルは新しいものではなく、料理に使用したものでも問題ありません。ハサミも同様のやり方で切れ味がよくなるので、試してみる価値ありです。

アルミホイルの特徴を生かそう!

いかがでしたか。今回は作る料理や使う調理器具によってアルミホイルのどちらの面をどのように使ったらいいのかということと合わせて、アルミホイルの意外な使い方もご紹介しました。アルミホイルには表裏がないことや、想像以上に万能だったことに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

アルミホイルは安価でどこでも手に入り、キッチンだけにとどまらず、毎日の生活に欠かせない超便利アイテムです。これを機にクッキングシートやラップに代わって、もっとアルミホイルを活用し、さまざまな使い方を試してみてください。
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