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南京豆の特徴・栽培方法・茹で方・栄養・レシピ・由来・糖質

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南京豆の特徴

南京豆は、落花生と呼ばれ親しまれています。南米が原産で、マメ科ラッカセイ属の一年草です。東南アジアを経由して江戸時代に日本へ入ってきました。多きな特徴は、殻の中に実が入っており殻から出して食べる野菜です。

殻から出したものは、ピーナッツとして販売されています。南京豆は地中で育ち収穫され、30cm前後の大きさに成長して夏になると黄色い花を開花させます。子房柄と呼ばれるツルが花托の脇から伸びて、地面にもぐって成長します。やがて実を付け、多くの南京豆が収穫できます。

南京豆の栽培方法

南京豆は、プランターでも育てることができます。畑が無い場合は、深いプランターを使ってベランダで育てましょう。家庭菜園で育てて収穫した南京豆は、風味が良く甘みが強いです。病気や害虫にも強い野菜ですから、初心者でも育てやすいでしょう。

土づくり

南京豆は、地中に実がなりますから、大型で深めもサイズのプランターを用意します。60cmサイズ以上のものが良いでしょう。栽培する土は、排水性が良く肥沃な土を好みます。市販の培養土を使うと簡単です。

配合の割合は、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、石灰を用土10リットルあたり10g、化学肥料を用土10リットルあたり10~30g混ぜます。プランターに入れる用土は、ウォータースペースが残るように、鉢の縁から3~5cm程度の量を入れます。

種まき

南京豆の種まきは5月上旬以降、植え付けは6月上旬以降にします。収穫までは約5か月かかるでしょう。豆類は発芽が揃いにくいので、ポット蒔きから育てて発芽の揃った丈夫な苗を育てましょう。

9cmポットに種を3粒入れて、親指の第一関節まで埋め込みます。3cmほど土をかけて押さえます。種を蒔いたらたっぷり水を与えましょう。種まきの際は、種袋の裏をよく読み、蒔く前に水に浸けよう指示がある場合は指示どおりにします。

ポットを使用せず直まきする時は、1箇所につき3~4個種を蒔きます。1粒づつ1cmの深さに撒いて3cmの土を覆います。蒔いた後はしっかり足で踏みつけて、種と土を密着させましょう。

間引き

直まきした種は発芽後、本葉が2~3枚になった頃、元気な苗を1本だけ残して間引きます。苗の間隔が30~50cmになるようにしましょう。

ポット植えした種が本葉2~3枚になったら植え付けの時期です。プランターなどに移して大きく育てます。15~25cmの株間で植えつけます。ポットより少し大きめの穴を開けて、そこへ入れます。

落花生の幼苗は、葉が折りたたまれている時があります。昼間は開いて夜は折りたたまれる特長があります。

水やり

南京豆は種から育てる時、芽が出るまでの間は水を切らさないようにします。苗が根付いた時は、葉が急激に成長をしますから水切れに気を付けましょう。ある程度根付いたら、開花までは水を少なめにします。開花後は、土の表面が乾かない程度に与えます。

土寄せ

南京豆の草丈が30~40cmに伸びて枝分かれした頃、15日間隔で2回ほど土を耕して株元に土寄せします。子房柄が土に潜りやすくするための作業です。立ち性品種と這い性品種ではツルの広がり方が違うので、南京豆の種類によって土の寄せ方を変えます。

立ち性品種は株元付近に土寄せし、這い性品種はやや広めに土寄せをしましょう。畑でマルチ栽培をしている場合は、花が咲き始める7月上旬ごろにマルチを取り外します。

追肥

南京豆の花が咲き始めたら化成肥料を与えます。窒素が効きすぎると弦ボケになって実が上手く育ちませんから、窒素が少なくカリが多い肥料を選びましょう。

輪作する場合は、前回の肥料が効いている場合があります。その時は元肥は少なめにして、追肥は葉の色や育成状況を見て判断します。

収穫

南京豆の収穫は、種を蒔いてから約5か月で実ります。10月初旬から中旬ごろになると葉が全体的に黄ばんで下葉が枯れ始めます。この頃が収穫の時期になります。タイミングを逃すと、土の中にサヤが残ってしまうので注意しましょう。

ベストな収穫時期を逃さないように、試し掘りをすると良いでしょう。株元の土を手で掘ってサヤが膨らんでいたらOKです。サヤが小さくても網が入っていれば収穫時期です。

収穫する時は、スコップなどを使って株の周辺を大きく掘って株ごと引き抜いて行います。収穫した南京豆は、サヤを上に向けて風通しの良い所で数日~1週間ほど乾燥させます。
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南京豆の茹で方

南京豆を収穫したら茹でて食べましょう。掘りたての南京豆を塩ゆでにすると、炒った時よりおいしいです。南京豆を茹でる時は、天日干しの作業はしません。採れたての南京豆を使用して茹でます。

サヤに付いた土を良く落とし、茹でる水に対し3~4%の塩を加えて茹でます。茹でている間は南京豆が浮いてくるので、落し蓋があるとおいしく茹でられます。30分ほどで茹で上がります。

茹でたての熱々をいただきましょう。冷蔵庫に入れると、翌日までおいしく食べることができるでしょう。

南京豆の栄養

南京豆の半分は脂肪でできています。脂肪と聞くと太りそうなイメージですが、南京豆は植物性の脂肪を多くもっています。血中のコレステロールや悪玉コレステロールに効果的な栄養素をもっている優等生の野菜です。

人が肥満になる原因は油の摂取だけではなく、食べ物が消化される時、体内の血糖値が急激に上がると、体内のインシュリンが余った糖質を脂肪に変換して肥満になることが分かっています。一般的にお米などはGI値が88ありますが、南京豆はたったの15です。寒天が12ですから非常に低カロリーな食べ物です。

南京豆は、おつまみとして好まれますが、これには訳があり、二日酔いの原因になるアセドアルデヒドを分解する働きがあるからです。肝臓への負担を軽減して、二日酔いを予防する効果が期待されます。南京豆は体に良く、お酒との相性も良い野菜です。

南京豆のレシピ

南京豆はそのまま食べてもおいしいですが、少し甘くするとお菓子が作れます。簡単にできるレシピをご紹介します。

コーヒーピーナッツ

生の南京豆を使って作ると、香ばしいコーヒーピーナッツが作れます。インスタントコーヒーとグラニュー糖で作れる手軽さも良い所です。

生の南京豆のサヤと薄皮を取り除き、フライパンで乾煎りします。小さな鍋にグラニュー糖、水、インスタントコーヒー、塩を入れて中火にかけます。ふつふつしてきたら、鍋を揺すりながら大き目の泡がたつまで煮詰めます。

南京豆を入れてよく絡めて火からおろして、オーブンシートの上で冷ましたら完成です。密封用袋に入れて、湿気防止剤と一緒に密封すれば半月から3週間もちます。

甘くないピーナッツバタークッキー

ピーナッツの自然の風味をいかした、甘さ控えめのクッキーです。南京豆の香ばしさをアップする作り方なので、お家で収穫をしたら作ってみましょう。

南京豆は、殻をむいてフライパンで煎り甘皮を剥きます。ミキサーに南京豆を入れて、水と塩を加えペースト状にします。室温に戻したバターと砂糖を混ぜて、クリーム状にした南京豆をペースト状にしたものを入れます。

ボウルに溶き卵を加えて小麦粉を入れ、さっくり混ぜます。棒状に整えて、冷蔵庫で1時間以上寝かせます。その後、お好みの型にカットして、170度に熱したオーブンで30分焼き上げて完成です。

南京豆の由来

南京豆は、ピーナッツや落花生とも呼ばれ、呼び名がとても多くあります。一般的にサヤから出して炒ったあるものをピーナッツと呼び、サヤに入っているものを落花生と呼ぶことが多いでしょう。

落花生と呼ばれる由来は育ち方にあります。南京豆が成長する過程で花を咲かせた後、自家受粉をしてサヤを作ります。花が落ちたところの土の中にサヤができることから落花生と呼ばれるようになりました。

もともと南京豆は、中国から輸入されたもので、当時は南京豆と呼ばれていましたが、成長過程から、落花生と呼ばれるようになり、次第に欧米化の波が押し寄せて、ピーナッツとも呼ぶようになりました。どの呼び名も同じ野菜を指すもので、細かい決まりはありません。
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南京豆の食べ方

南京豆の収穫時期は、8月下旬から11月上旬まで続きます。定番は塩茹でですが、食べ方はとても多くあります。シンプルに食べるなら、フライパンで焼いて香ばしい焼き南京豆もいいでしょう。

かぼちゃのサラダと混ぜると、歯ごたえも楽しめる一品が完成します。生南京豆が手に入ったら、手作りのピーナッツバターを作ってパンにつけて食べると素材の旨みが味わいえます。渋皮まで使うことで、栄養価の高いピーナッツバターが作れて、市販の物とは違う味が楽しめます。

南京豆のカロリー

南京豆のカロリーは、炒ったもので100gあたり585.1キロカロリーです。この数字を見ると高そうに感じますが、南京豆は、サヤや薄皮を取って食べることが多いので、実際のカロリーはとても低くなります。南京豆の廃棄率は殻27%、薄皮3%で考えると食べる部分は70gほどに減ります。

南京豆の糖質

南京豆の糖質は100gあたり11.4gです。南京豆はカロリーが高いと勘違いをして敬遠している人がいますが、糖質はそれほど高くありません。先ほどお話ししたGI値も低いので低糖質の野菜だと考えられます。糖質制限をしている人でも安心して食ることができるでしょう。

南京豆を食べる時、ポリポリと100g食べてしまうと糖質もカロリーもオーバーしますが、半分の量にすれば、スナック菓子に比べると低カロリーになります。サラダなどに入っている南京豆はとても少量ですから、神経質にならずに済みます。

糖質オーバーしないために、殻付きの南京豆を食べる時は60gを目安に食べると良いでしょう。

南京豆は優秀な食べ物

南京豆は食べ過ぎると鼻血を出すとか、太りやすいなど、あまり良いイメージがありませんでしたが、実際はとても優秀な食べ物でした。カロリーが高そうで、敬遠していた人もこれからは安心して食べられるでしょう。

市販されている南京豆もおいしいですが、自家栽培した南京豆は別格の味わいです。風味が良く茹でて食べるとクセになる美味しさでしょう。自分で育てた南京豆をおつまみに、ビールで乾杯しましょう。
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