一人暮らしのインターネットの料金・インターネット回線は必要か

一人暮らしの人の、インターネット利用料金は、どのくらいが妥当なのでしょう。インターネットの通信費用を、安く抑える手立ては、あるのでしょうか。

今や、毎日の生活の中で、インターネットの利用は、不可欠なものとなりつつあります。進学や就職などで、あらたに一人暮らしを始める人にとっては、これからインターネットの利用料金として、いくらぐらい見積もっておけばいいのか、気になることでしょう。

インターネットの通信費用は、インターネットへの接続の仕方や、利用頻度によっても異なります。スマホを使ってインターネットを利用する場合は、スマホ料金のみとなります。プロバイダ契約をして、インターネット回線を使う場合は、契約によりますが、4,000〜7,000円程度の利用料になります。

スマホのみでインターネット利用をする場合、動画・オンラインゲームなどを使うことを想定すると、１カ月7GB前後のデータ利用が見込まれます。docomo、au、SoftBankの主要キャリアでは、１カ月5〜6GBのデータ利用の場合、7,560円程度の月額使用料が必要になります。格安SIMの会社を利用した場合でも、3,000円前後の月額使用料が必要になります。

家にインターネット回線を備える場合も、スマホのみで済ませる場合も、平均的な料金からすると、3,000円を下回ることができれば、格安でインターネット利用ができていると言えるでしょう。ただし、契約料金は、金額だけに着目するのではなく、サービス内容についても吟味する必要があります。

一般的な、インターネット関係の総通信費は、スマホ代＋インターネット回線利用料になるので、1万円を超えている人（家庭）がほとんどです。総通信費としては、1万円近辺の価格に抑えることができれば、通信費を抑えられていると言えるでしょう。

一人暮らしでも、家族暮らしでも、部屋にインターネット回線を導入する費用は、ほぼ同じと言えます。一人しか使わない、一人暮らしの部屋に、インターネット回線の導入は必須でしょうか。

この答えは、個人個人で異なります。学生の場合は、家でレポートをまとめたり、調べ物をするためには必須と考えられますが、スマホの利用で調べ物を済ませられる可能性もあります。社会人の場合は、家でインターネットを使う必然性は少ないのですが、テレビの代わりに動画やインターネットテレビを見る人には、必須といえます。

テレビに接続させるゲーム機も、ゲームソフトのダウンロードを行ったり、ネットゲームを行う場合は、インターネットに接続する必要があります。この場合も、家にインターネット回線が必須と言えます。

インターネット回線を導入する必要があると考えられる人は、通信量の多い人です。単に、メール利用や、ホームページの閲覧であれば、スマホの低料金プランでもまかなえます。インターネットテレビやYoutubeなどの動画を頻繁に見る人や、アプリのダウンロードを頻繁に行う人は、たとえ一人暮らしでも、通信量が多く、通信スピードも必要となるので、インターネット回線を引くべきです。

一人暮らしでも、スマホの他に、インターネット接続機器をたくさん持っている人は、家にインターネット回線を引いて、全機器を接続可能にしておく方が、利便性が高く使用できます。この場合、スマホのテザリングでは、通信量に限界があるので、適しているとは言えません。

インターネットの利用が、メール利用やホームページの閲覧、ダウンロードしたゲームの利用だけであれば、一人暮らしでは、通信量は微量といえます。低料金プランのスマホで十分です。

どうしても、家でパソコンをインターネット接続させなければいけない場合は、スマホのテザリング（スマホをWi-Fi親機として使用する）機能で、十分まかなえる通信量と言えるでしょう。

一人暮らしの環境で使える、インターネットへの接続方法には、以下のような種類があります。

・光回線
・CATV（ケーブルテレビ）
・ADSL
・モバイル回線
・テザリング
・モバイルルーター

光回線、CATV、ADSLについては、一人暮らしでなくても利用される接続形態ですが、モバイル回線・テザリング・モバイルルーターは、一人暮らしだからこそ選択できる可能性のある、簡便性の高い方式です。

インターネット回線の中で、もっとも通信が高速で安定している、光ファイバーの回線です。一人暮らしで、頻繁に動画を見たり、オンラインゲームをしたりする、という人にです。

光回線のサービスを提供しているのは、NTTのフレッツ光や、auひかり、SoftBank光などです。これらは、ドコモ、au、ソフトバンクのスマホとセットにすると、割引が受けられる契約プランがあります。光回線は、最大速度（下り）100Mbps〜2Gbps、月額料金4,000〜7,000円程度のプラン設定がされています。

CATVを利用したインターネット接続とは、ケーブルテレビが、テレビにつなぐケーブルを利用して提供されます。一人暮らしのアパートにCATVが入っている場合は、簡単に加入することができるので、です。光回線よりは遅く、ADSLよりも高速で、安定しています。ケーブルテレビも見たい人は、テレビ視聴とセットで割引になります。

通信速度によるプランが選べ、速度が遅いプランの場合は、安価ですが、早い速度を選択すると、フレッツ光などの光回線より高額になります。CATVの接続は、最大速度（下り）1Mbps〜160Mbps、月額料金3,000〜6,000円程度のプラン設定がされています。

ADSLは、コストパフォーマンスの良い回線で、少し前まで主流でした。しかし、光回線の範囲拡大などに伴い、現在は減少傾向です。通信速度は、自宅からNTTの基地局までの距離や環境で、差異があります。通信環境が良ければ、動画もストレスなく再生できます。一人暮らしの環境で、安く使いたい人は、自宅から基地局までの、距離を確認して、検討してみてください。

ADSLの接続は、最大速度（下り）1Mbps〜50Mbps、月額料金3,000〜5,000円程度のプラン設定がされています。

モバイル回線は、ポケットWi-Fiなどの通信機器が、基地局からLTEや3G、WiMAXの電波を受信して通信を行います。ノートパソコンやタブレット端末などから、モバイル回線に接続することで、インターネットが使えるようになります。

通信機器の対応エリアであれば、自宅でも外出先でも持ち歩いて利用できます。工事が必要ないので、一人暮らしにはもってこいです。機器を持ち帰るだけで、すぐに使い始められます。

一人暮らしの人にとっては、手軽に、固定回線と変わらないクオリティの利用が提供されるので、です。出張の多い人は、そのまま出張先にインターネット接続環境を持っていくこともできます。モバイル回線には、通信制限があるので、自分の通信量を把握した上で、検討する必要があります。

テザリングとは、スマホをWi-Fiの親機として利用し、インターネットに接続する方法です。携帯会社との契約だけで済み、外出時もスマホさえあればインターネットに接続することができます。一人暮らしで、通信量の少ない人には、最適な場合もあります。

しかし、スマホのバッテリーは、通常よりも消費されるので、動画などデータ量の大きなものに使用すると、電池切れを起こしやすくなったり、パケット量もすぐに通信制限にかかってしまいます。テザリングは、臨時のインターネット接続用の予備機能として使う程度に考えておいた方が良いでしょう。接続スピードは、最大速度（下り）128kbps〜100Mbpsです。

モバイルルーターとは、小型の端末を使うことで、どこでもインターネットへの接続を可能にしてくれます。モバイルルーターは、高速化が進み、動画も快適に閲覧できます。

一人暮らしの人は、自分が不在のときは、モバイルルータを持ち出すこともできることになります。そこで、スマホと一緒に持ち歩くことを前提に、スマホのパケット契約を解除して、インターネット接続をモバイルルーターに一本化すれば、スマホの契約料金の節約ができます。

モバイルルータの利用は、回線速度（下り）128kbps〜590Mbps、月額料金4,000円程度で提供されています。

スマホの一般的な定額プランが、7,000円程度で、インターネット回線の利用料が4,000〜7,000円というのが、一人暮らしの人の平均的な月の通信費と言えます。インターネットの利用の仕方を再確認し、スマホや固定のインターネット通信費の見直しを行うなら、一人暮らしとしては、総通品費が１万円程度に抑えられれば、お得感があります。

インターネットの利用状況と費用は密接に関係するので、一人暮らしの人が、インターネットを利用する方式ごと、選択するとお得になる契約形態をご紹介します。

一人暮らしの人で、インターネット利用が少ない人は、インターネットの使い方に、以下のような特徴があります。

・動画、インターネットTVを見ない
・オンラインゲームをやらない
・ファイルのダウンロードを行わない
・インターネットは、メールのために利用している
・閲覧するサイトは、文字が多い（画像が少ない）

これらの特徴を持つ人であれば、一人暮らしの部屋に、インターネット回線を引く必要はありません。スマホ、あるいは、携帯電話（ガラケー）で十分です。

たまたま、パソコンをインターネットに接続させる必要が発生した場合は、スマホのテザリング経由で接続すれば十分でしょう。

動画、インターネットTV、オンラインゲームなどを、頻繁に利用している人は、スマホの契約でまかなえるパケット量では、通信制限がかかる可能性が高くなります。一人暮らしの部屋に、きちんとインターネット回線を引いておいた方が良いでしょう。

インターネット回線には、先にご紹介したような種類がありますが、一人暮らしの人になのは、携帯電話とのセットプランか、モバイルルーターによる接続です。

家電量販店で、パソコン購入とインターネット回線がセットになったものがありますが、契約期間にしばりがあるので、自分が一人暮らしをする期間と合うか、確認してください。また、この場合は、パソコンなどの機器が割引されますが、通信費は通常どおりなので、毎月の通信費の節約にはなりません。

自分が契約している携帯電話会社で光回線の契約を行うと、携帯電話料金が500〜2,000円割り引かれます。一人暮らしの部屋でスマホを使う際に、家庭内のWi-Fiを利用する設定にしておけば、スマホのパケット利用量を、抑えた契約にすることができます。

外ではLTEなどのパケット通信を使い、一人暮らしの部屋の中はWi-Fiに切り替わるようにしておくことで、スマホ利用料＋ひかり回線利用料を1万円程度に抑えることができます。

月間通信費（例）：光回線代4,000円+ スマホ代6,500円(2GB）＝10,500円－［光セット割］

WiMAXは、プラン契約によっては、月間通信制限がなく、高速通信が可能です。一人暮らしの部屋でも、光回線のように使うことができるのでです。WiMAXは、持ち運びが可能なので、スマホのパケット契約を解除してしまい、WiMAXを常にスマホと持ち歩くようにすれば、かなり一人暮らしの総通信費を抑えることができます。

月間通信費（例）：WiMAX2,590円〜（ギガ放題）+ スマホ代6,500円 (2GB）＝9,090円
※パケット契約を解除して、スマホとWiMAXを一緒に持ち歩くなら、総通信費はさらに安くなります。

一人暮らしに最適なインターネット環境は、一概に「これです」と提示できるものではありません。一人暮らしをしている利用者の、利用頻度・利用の仕方によります。最適なインターネット環境は、一人暮らしをする中での、インターネット利用を考え、自分で最適なものを選びましょう。

インターネット接続の方式を検討する際のポイントは、自分がインターネットのヘビーユーザか否かです。インターネットのヘビーユーザとは、主に動画・オンラインゲームという、画像が動くものを閲覧するか、というところがポイントとなります。

一人暮らしの中での、インターネットの利用内容を確認できたら、本記事でご紹介した、インターネット回線の情報も参考に、自分にとって最適・最安値となる接続方法を検討してみてください。