一人暮らしのダブルベッドの選び方・1Kで置く場合・レイアウト方法

家具の中で、一番スペースをとるベッドは、置き方やサイズ、カラーや材質で部屋のイメージを一気に変えます。例えば一人暮らしのワンルームであればなおさらです。多くの人がシングルベッドを思い浮かべる一人暮らしですが、背が高い人や、寝る場所をゆったりとさせたい人にとってはダブルベッドという選択肢が出てきます。一人暮らしでダブルベッドを使う為のコツやアイデア、楽しみ方をご紹介します。

まずは基本的なダブルベッドやその他のベッドサイズです。ベッドには約6種類のサイズがあります。

■シングル…９７×１９５ｃｍ
■セミダブル…１２０×１９５ｃｍ
■ダブル…１４０×１９５ｃｍ
■クイーン…１６０×１９５ｃｍ
■キング…１８０×１９５ｃｍ
■ロング…各幅サイズ×２０７ｃｍ

上記はベッドのマットレスサイズですので、プラスベッドフレームの厚みがベッドの全長です。ダブルベッドは2人で寝る用に作られたサイズです。ですので一人暮らし用のお部屋では、窓や入り口、クローゼットの関係で配置出来る場所が限られてくるかもしれません。ダブルベッドを検討中の方はマットレスサイズでも良いので一度、部屋にマスキングテープなどでサイズ感を確認してみてください。今まで一人暮らしでシングルを使っていた人からすれば、かなり部屋が圧迫される感覚になるかと思います。

しかし、ダブルベッドであれば、ベッドの上でノートパソコンを開いてつかったり、ベッド用のテーブルを使用して読書をしたりと、「寝る場所」だけではなく、部屋全体をリラックス空間にしてくれます。

一人暮らしでダブルベッドを使用する場合、部屋の中でかなりのスペースを使います。その為、ダブルベッドのフレーム素材や、布団カバーの印象は部屋全体のイメージを大きく左右します。布団カバーは気分によって変えることが容易ですが、ベッドはそういうわけにはいきません。まずベッドのフレーム素材を知って、今の一人暮らしの部屋にはどれが合うかどんな部屋にしたいかを見ていきます。

■ウッドフレーム■
木材のあたたかみがあります。ウッドフレームの中にも無垢材を使用したものと、木目調シートを貼っているものがあります。無垢材は本物の木を使用しており風合いが感じられますが価格は上がります。木目調シートは価格は安くなりますが、本物の木ではないです。今住んでいる一人暮らしのお部屋のクローゼットの扉や窓枠がもしも木彫であれば同じ木彫で合すと統一感が出ます。

■アイアンフレーム■
アイアンとは鉄製のことです。アイアンフレームのベッドはスタイリッシュで、圧迫感があまりありません。ダブルベッドでもアイアンフレームを使えば、一人暮らしのお部屋でも、少し広く感じます。

また、白く塗装して、フレームがカーブを描いたものなどは、華奢で柔らかく、可愛いお部屋にも合います。

■ファブリックフレーム■
ソファのように、布素材で覆われたタイプのフレームです。ソファのようにあたりが柔らかいので、ヘッドボードにもたれてくつろぐ事ができます。印象もやさしく、高級感を演出する際にも、もってこいのベッドフレームです。もしも一人暮らしのお部屋に今ソファがあり、今後も仕様を考えているのであれば、それに合うファブリック、または同じようなものにすると素敵です。

■レザーフレーム■
重厚感、高級感があり、お部屋の中の主役になりやすい素材です。ツヤのあるものから、最近ではビンテージ調のものも出ています。ただし一人暮らし用のお部屋であれば圧迫感を感じるかと思います。一人暮らしであっても12畳以上の広めのお部屋だと、レザーベッドの重厚感も引き立ちます。

一人暮らしのダブルベッドを置く際に気になるスペースの問題や、空間の圧迫などを、ベッドの機能やデザインで緩和出来るかもしれません。どのような種類があるかをみていきます。

・フラットタイプ
ヘッドボードがフラットになっているシンプルなタイプです。大きめのビッククッションなどを置いて、持たれかかることができます。ヘッドボードに棚などが無いので、すっきりとした印象です。

・キャビネットタイプ
ヘッドボード部分が棚になっているタイプです。目覚まし時計や携帯、メガネなどの小物を置くことできます。
棚が付いている分、フラットタイプよりも全長が長くなります。もしかしたら一人暮らしのお部屋では、この棚の幅分が少し邪魔に感じるかもしれません。

・ロータイプベッド
ベッドの脚を低くしたものです。ベッド全体が低い為、一人暮らしのお部屋でも、空間を広く感じさせることができます。

・収納付きベッド
ベッド全体に高さがあり、ベッド下に収納が付いているタイプです。引き出しタイプと、マットレス部分を上に持ち上げて収納出来る2つのタイプがあります。ダブルベッドの場合、大きさもある為、スペースの有効利用となります。

・脚付きマットレス
ヘッドボードが無く、マットレスに脚がついたタイプのベッドです。フレームがないのですっきりとした印象になり、また価格もフレーム付きより安くなっているものが多いので一人暮らしの人には嬉しいデザインです。ただし、マットレス自体に構造上、木板が入っている為、2階以上のお部屋であれば、階段での搬入が困難です。ベランダなどからの吊上げで部屋に入れることが多いです。

その他にも、マットレス部分が畳になっているタイプや、折りたたみ式、リクライニング式といったタイプがあります。一人暮らしのお部屋の壁紙やカーテン、窓枠などとの調和も考えてみると、よりインテリアを楽しめます。

ダブルベッドのサイズ、どのような素材、デザイン、機能があるかを知ったら、次はお部屋のテイストによって合いそうなカバーを考えてみます。

観葉植物や、白木素材の家具、麻などのインテリアに合うダブルベッドは、やはり白木などのウッドフレームです。ベッドカバーは、すでにお部屋に小物や植物が多い場合は、素材感のある無地のもの、柄であっても非常にシンプルなものが調和がとれます。枕とビッククッションを用意して、枕と掛け布団カバーを無地に、ビッククッションは柄や、違う色のものなどを使用するとアクセントになります。

ウッドフレームの中でも、濃い目のものが合います。ベッドカバーはシンプルなものにして、帯状の布（フットスロー）をアジアンテイストな柄ものにすると、気分で模様替えも可能です。フットスローは本来、靴のまま寝転がった時に布団が汚れない為のものですが、インテリアとして使うのも素敵です。

大人っぽくラグジュアリーなテイストのお部屋を目指すのであれば、どっしりとした高級感のあるレザーフレームがぴったりです。お部屋が狭めであれば圧迫感を感じてしまうので、優越感が高く、鏡面仕上げやレザー素材など、心を揺さぶる雰囲気が魅力。

すっきりとした形のファブリックフレームが、現代的で洗礼された印象をあたえてくれます。ベッドカバーはシンプルなモノトーンがベストです。背の低いロータイプベッドもモダンテイストにはしっくりきます。

装飾的なあしらいのあるアイアンフレームもです。フレームが華奢な分、レースの付いたカバーにしたり、クッションを沢山用意しても、過度な重厚感は軽減され、一人暮らしのお部屋でもバランスがとりやすくなります。

あまり物を置かずに出来るだけすっきりとしたお部屋にしたい方には、脚付きマットレスベッドがです。フレームが無い分、装飾的な印象をカットし、必要最低限のシンプルさが手に入ります。シンプルな物が好きな方は、ダブルベッドの購入をきっかけに、かなり思い切って本当に必要な物だけの生活に切りかえるのも良いかもしれません。限られたスペースの一人暮らしのお部屋だからこそ思いきれます。

ダブルベッドのマットレスサイズは通常、幅１４０ｃｍ、長さ１９５ｃｍです。(メーカーによって異なる場合があります。)全長はフレームのデザインによって変わりますが、フラットタイプであれば約１４１ｃｍ、２１０cm。１畳が９１ｃｍ×１８２ｃｍなので、単純にダブルベッドを置くには4畳半で一杯の状態です。

上記のことから、ダブルベッドを置くには8畳以上のお部屋でないと身動きがとりにくくなりますし、ベッド以外の家具が置きにくくなってしまいます。一人暮らしの場合はお部屋の大きさが限られてくるかもしれませんが、ベッドを主役にしてクローゼットに収まる物だけを持つ。など、本当に気に入ったものだけを持つきっかけにしてしまうのも良いかもしれません。

上記で記述した通り、ダブルベッドを置くには8畳以上が必要です。一人暮らしでは１Ｋのお部屋の方も多くいっらしゃるかと思います。１Ｋであれば、出来れば10畳はないと、他の家具を置いて快適に過ごすのは難しくなってきます。さらに１Ｋの部屋でダブルベッドを置いて、快適に過ごすにはどうすればよいのでしょうか

■パーテーションで間仕切りを作る
1Ｋのお部屋にダブルベッドが表れると、印象としてはそこは寝室です。ダブルベッドを部屋の角に配置し、横に薄い布を天井から垂らす、網状のパーテーションで一部分を遮るなどをすると、１Ｋの部屋にダブルベッドを置いても、メリハリある空間が生まれます。

■ダブルベッドを間仕切りにする
一人暮らしであれば、もしかしたら大きな部屋に住むのは難しいかもしれませんが、広いタイプの１Ｋであれば、ヘッドボード部分は壁に付け、ダブルベッドを中央に配置することで、手前と奥に空間が生まれます。

■部屋の圧迫感をなくす
ひとつの空間に圧迫感を無くすには、家具全てを低くする、または家具全てを縦並列型にするのが有効です。

■ベッドを壁寄せに配置して、ベッドと同じ方向で、他の家具も縦並列型で配置するレイアウトは奥行きが出て、部屋が広く感じます。また全体の色のトーンを合わせることでバランスがとれ、縦長の間取りが多いワンルームに適したレイアウトです。

■ベッドとテーブルを、棚で分けるレイアウトもです。一人暮らしのワンルームだと、「食事をする空間」「寝る空間」といった別用途の空間がごちゃまぜになってしまいがちですが、圧迫感の無い薄型の棚や、ベッドと同一の素材を使うことでおしゃれにエリア分けができます。

■ダブルベッドの足側に、ソファを配置し、さらに透け感のあるレースで圧迫感ない間仕切りをするレイアウトはソファを置きたい方にぴったりのレイアウトです。お部屋全体の配色もホワイト系なので、圧迫感はありません。ワンルームであってもダブルベッドを置いて、素敵な一人暮らしが楽しめます。

一人暮らしでは限られたお部屋の広さで、何を優先するかが大切になってきます。素敵なダブルベッドを見つけたとしても、それが部屋の中でミスマッチを起こしていると、素敵なはずのダブルベッドさえ邪魔と感じてしまいます。ひとつひとつの家具を選ぶ前に、どのような空間にしたいかをしっかりと決めることが、素敵な一人暮らしのお部屋にする最大のポイントです。

もしも気に入ったダブルベッドがあれば、ダブルベッドを軸におもいきって模様替えしてみるのも、素敵なお部屋作りのひとつです。場合によっては今使っている家具や小物などを処分(リサイクルに出す)してしまう必要もあります。その時のポイントは、奥行きのある家具から考えると良いです。ダブルベッドがすでに部屋の大半をしめて、奥行きのある家具です。同じ部屋に3つ以上奥行きのある家具が入るとレイアウトが困難になってきます。幅広いテーブルを幅の狭いテーブルに変える、ボリュームのあるソファをベッドの短辺で収まり、幅もコンパクトなものに変えることで、収まり良いレイアウトが出来ます。

可能であれば、１００分の１サイズで家具の大きさを紙で切って作り、１００分の１お部屋の間取りを書いた紙に配置していくとイメージしやすいです。

今、すでに出来上がっている一人暮らしのお部屋に合わせてダブルベッドを考えてみます。まずは本当にシングルベッドではなく、ダブルベッドが必要かどうかです。ゆったりと寝たい、恋人がよく家にお泊りにくるのでダブルベッドが欲しい、将来的に同棲、又は結婚を視野に入れて、今からダブルベッドを用意したいなど、今とこれからの生活を考えます。

大きい物、大きい買い物でもありますので長く大切に使える為に今一度シュミレーションをします。もし恋人と使いたいと思っているのであれば、恋人と相談してみるのも良いです。

もしも現在一人暮らしをしているお部屋の広さでダブルベッドを持つシュミレーションを行い、快適とは言い難いイメージが出てきた場合は、急がずにもう少し待つのもひとつです。ダブルベッドを置くには最低8畳は必要です。今の一人暮らしのお部屋では難しい場合、今後引越しをする、恋人と一緒に暮らす、結婚するタイミングがその時です。

その時に、どのようなお部屋にしたいか、どんなダブルベッドを使いたいかを、今から考えるのも楽しみのひとつです。今の一人暮らしのお部屋をそれに向けて、テイストを考えてみたり、本当に気に入った物だけで家具、小物をそろえてみてください。快適なお部屋作りは一瞬で出来るとは限りません。置いてみて、過ごしてみて段々と自分の好みも見えてきます。それがお部屋作りの楽しみでもあります。