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「昨年はお世話になりました」は年賀状で使えるか|正しい表現例

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年賀状について

年賀状は、1年で1番最初に手にする挨拶状です。あなたは、親しい人やお世話になった人と新しい1年も親しくして貰えるよう、失礼の無い正しい挨拶をしたいと思いませんか。

年賀状のルールや正しい言葉使いを身に付けて、親しい人やお世話になった人との絆を深めるためにも、年賀状を送ってみましょう。

年賀状のルール

年賀状の裏書きは「賀詞」「謝辞」「日付」の順で書きます。

「賀詞」とは「あけましておめでとう」などの新年を祝う言葉のことです。「謝辞」は「昨年はお世話になりました」や「本年もよろしくお願いします」など、挨拶やお礼の事です。「日付」は新しい年と新年最初の日である事を示す「元旦」や「1月1日」と書きます。

表書きの数字は必ず漢数字で書き、宛先の名前には敬称を付けましょう。また、句読点は使用しません。

「昨年はお世話になりました」で考える新年の挨拶

「昨年はお世話になりました」を謝辞として使った場合、過去の事につていのお礼ですので、この先はどのようなお付き合いとしたいのかを書き添えると相手に気持ちが伝わる挨拶となります。

「昨年はお世話になりました」に「本年もよろしくお願いいたします」や「本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」と続ければ、新しい年も変わらず親しくしてほしい気持ちが伝わります。

年賀状の正しい言葉使い3選

年賀状を書く場合に、新年最初の挨拶にふさわしい言葉を選んで使う必要がありますので注意しましょう。

「昨年はお世話になりました」や「お変わりありませんか」などは相手を選ばない言葉ですので、どのような相手に対しても正しい言葉使いであると言えます。

いくつか間違いやすい例をご紹介しますので、正しい言葉使いができているかチェックしてみてください。

その1:「昨年はお世話になりました」

年賀状を書くときに、必ず書かなくてはならない謝辞として使いやすい言葉が「昨年はお世話になりました」です。

「昨年はお世話になりました」は相手との関係性によって変える必要のない言葉ですので、誰に対してもお礼を述べながら敬意を示すことができます。

もしあなたが、「昨年はお世話になりました」と同じ意味で違う言い回しを使いたい場合は注意しなくてはいけない事がありますので、気を付けましょう。

去年を使うのがNGな理由

「昨年はお世話になりました」という言葉を別の言葉に置き換える場合、「昨年」を「去年」と書きたくなるのではないでしょうか。

「去年」は「去(さ)る年」と書きますが、「去る」はネガティブな印象を与えるので「去年」を使うのはNGとされます。

「昨年はお世話になりました」を別の言葉に変えたい場合は「去年」を使わず、「旧年中はお世話になりました」としましょう。

イメージの悪い感じは避ける

「昨年」の代わりに「去年」を使うのがNGであるように、年賀状は1年で一番最初に受け取るおめでたい挨拶状ですので、イメージの悪い印象は避けましょう。

敢えて難しい言い回しを使うよりもシンプルに「昨年はお世話になりました」や「旧年中はお世話になりました」を使うと良いでしょう。

「去年」以外にも、「離れる」「落ちる」「終わる」「切れる」など、不吉な事を連想させる忌み言葉は使用を避けましょう。

その2:「A HAPPY NEW YEAR」

あなたは、カジュアルな年賀状を書く時に「A HAPPY NEW YEAR」を使ったことはありませんか。

年賀状に記す場合は「賀詞」にあたります。この言葉の後に謝辞となる「昨年はお世話になりました」を続けて書いても大丈夫です。

「A HAPPY NEW YEAR」と記しましたが、この表記には不自然なところがありますので、どこが不自然なのかを確認し、日本語での意味を正しく理解して使ってみましょう。

冠詞のaはいらない

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「A HAPPY NEW YEAR」と書いた場合に不自然なところとは、冠詞の「a」を使っているところです。文章の意味を考えた場合には「a」を使っても問題はありません。

しかし、慣例として「Good morning」や「Happy Birthday」のように口語での挨拶には冠詞の「a」は付けませんので、挨拶状である年賀状も同じように「a」を付けません。

日本語での意味

「HAPPY NEW YEAR」を直訳すると「幸せな新しい年」となりますが、新年の挨拶として使うのですから直訳では挨拶として通用しません。

「I wish you a happy new year」などの文の一部を略したものが「HAPPY NEW YEAR」ですので、一般的な日本語訳といては「あなたにとって新しい年が幸せなものでありますように」となり、より日本的な訳をすると「良いお年を」となります。

その3:「1月1日元旦」

年賀状に「賀詞」「謝辞」を書いたら、次は「日付」を書きましょう。

一般的に年賀状は1月1日に届く事を想定して前年に投函しますので、年賀状には新しい年の最初の日に挨拶をしますという意味で「1月1日」や「元旦」と日付を記します。

「1月1日元旦」と記すことはNGとされますので、正しい日付の書き方をご紹介しましょう。

意味の重複はNG

年賀状でやりがちな間違は、意味の重複する言葉を使ってしまうことです。

「元旦」や「元日」は新年最初の日という意味があります。そのため「1月1日」と「元旦」は意味が重複してしまうので、「1月1日元旦」と書くのはNGです。

「新年明けまして」も重複

あなたは「新年明けましておめでとうございます」と書いてしまったことはありませんか。これも、重複した言葉を使ってしまいがちな例えの一つです。

「新年」は新しい年というい意味ですが、「明けまして」は「新しい年が明けまして」という言葉を略したものですので、「新年明けまして」と続けて使ってしまうと意味が重複してしまいます。

「新年おめでとうございます」か「明けましておめでとうございます」としましょう。

正しい挨拶をしたいあなたにアイテム

最近では年賀状をパソコンソフトなどで作成する方も多いでしょう。パソコンソフトなどを利用する場合は手軽で簡単に作れますが、出す相手を考慮した正しい言葉を選ぶのはあなた自身の知識にかかっています。

この本では、年賀状に使う正しい言葉を学びながら実際に年賀状を書くことができます。参考書として手元にあると便利な一冊です。

年賀状を送る相手別3つの例文

年賀状は挨拶状ですので、「昨年はお世話になりました」のように送る相手が誰であっても使える言葉もありますが、相手によっては送る相手によって言葉使いや文の内容を考慮しなくてはいけません。

実際に相手との関係性を考慮して年賀状を送ることを想定した例文をご紹介しましょう。

例文1:友人

気兼ねせずにお付き合いをしている相手でも、年賀状を送る場合も年賀状のルールに則って書きましょう。特に堅い文面にする必要はありませんが、一般的に使われる例文をご紹介します。

「昨年はお世話になりました」「本年もよろしくお願いいたします」や、親しい間柄であれば「昨年はお世話になりました」「また近いうちに飲みに行きましょう」、「今年も切磋琢磨してお互いに頑張りましょう」といった一言を添えると良いでしょう。

例文2:ビジネス

取引先やお客さんなどに年賀状を送る場合は、前年のお礼と本年もご贔屓にして貰えるようお願いする一言を添えると良いでしょう。

お客さんへの年賀状は「昨年はお世話になりした」「本年も変わらぬご愛顧のほど心よりお願い申しあげます」など、取引先への年賀状は「昨年はお世話になりました」「貴社の益々の発展をお祈り申し上げます」などの一言を添えると良いでしょう。

例文3:恩師

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恩師に年賀状を送る場合、よく会う方に対しては「昨年はお世話になりました」でも構いませんが、あまり合わない方に対しては「ご無沙汰しております お変わりありませんでしょうか」と書き出すと良いでしょう。

それらに続く文は、「先生のご健康をお祈りいたします」や「お陰さまで忙しくも充実した日々を送っております」など、相手を気遣う一言や自分の近況などを書き添えると良いでしょう。

適切な言葉で新年の挨拶をしよう

新年の挨拶はそれを送った相手との絆を深めるためのものでもありますので、良い印象を持って貰えるように適切な言葉を使いましょう。

例えば「昨年はお世話になりました」の一言であっても、友人には「仲良くしてくれてありがとう」、上司には「良くしていただきありがとうございます」、恩師には「ご指導に感謝しています」など、一言以上の意味が込められます。

送る相手に対する思いを込めて挨拶の言葉を選びましょう。

メールでも「昨年はお世話になりました」は使える

インターネットの普及により、メールで新年の挨拶を送ることも増えているのではないでしょうか。メールで新年の挨拶をする場合にも相手を選ばない「昨年はお世話になりました」という言葉は使えます。

メールで年賀状を送る場合は非常識だと取られてしまうこともあるため、文章への配慮が必要です。「昨年はお世話になりました」より「昨年は○○の件で大変お世話になりました」と具体的な例を加えると好感を持たれやすいでしょう。
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