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用途別にどの合板を選べばいいの?
まずは用途別にどの種類の板を選んだら良いのか、一緒に見ていきましょう。
合板の種類
・構造用合板
・コンクリート型枠用合板
・普通合板
・天然木化粧合板
・特殊加工化粧合板
一般的に内装・家具・建具などに幅広く使われる種類として、普通合板があります。広葉樹が主で、ホームセンターで良く見かけるラワンやシナがこれに当たります。
次は住宅で良く使われる、「構造用」「フローリングの下地材用」の2つの用途に最適な種類をご紹介しましょう。
構造用
別名「Kプライ」とも呼ばれています。現在は針葉樹を使って作られた針葉樹合板が主流です。木の種類は、杉、桧、ラーチ、トドマツなどが一般的になります。種類の違いで用途は変わりません。DIYで使う目的なら、どの種類を選んでも変わらないでしょう。
分類の仕方は、接着の程度を表す「類別」として接着耐久性区分の4種類に分かれており、構造用では主に「特類」「1類」の2種類を使用します。
総合的な品質の程度として、「1級」「2級」の2種類に分類されています。
1級:木造住宅の「軸組工法」や「枠組壁工法」の構造耐力上、重要な部位に使われる。長辺にさね加工のあるものもある。
2級:1類と同じですが、主に屋根・壁・床下地に使われる。
□特類(フェノール樹脂接着剤等)
雨や湿気に強く、住宅の耐力壁等の構造用耐力部材や足場板等 に使われます。
□1類(メラミン樹脂接着剤等)
湿気に強く、屋外の使用可能で住宅外装用や雨や湿気の多い基礎の型枠等に使われます。
今回我が家の梁は、コレです・・。
http://www.geocities.jp/anko63521/house/hari/gh.htm
フローリング
下地に板を使うのは、一般的に広く用いられる、戸建住宅の「根太工法」(別名:捨て貼り工法)です。下地は大引、根太、合板、フローリング材の順番で施工します。マンションの場合は「二重床工法」という施工方法になります。状況によっては「捨て貼り」を省略して、直接根太やベースパネルに貼り付ける「直貼り」という方法もあります。
「直貼り」だと厚さが30mm以上のフローリング材でないと、強度として弱いです。12~15mm厚のフローリングが一般的の為、「捨て貼り」の場合下地の合板は厚さ12mm以上は必要になります。最近では根太を省略して、大引や土台に直接24mm位の合板を貼り、その上から床材を施工する「根太レス」工法も増えています。
それでは下地の板はどの種類を使ったら良いでしょうか。
使用するフローリング材の説明書に、種類が記載されています。根太を入れた場合、厚さ12mmの構造用合板を使う場合が多いです。ですが床下からの湿気を防ぐ為には、根太の上に0.1mm厚以上の防水シートを敷き、その上に厚さ12mmの耐水合板を捨て貼りするのが無難です。根太レス工法の場合は、厚さ28mmの構造用を使います。
合板の種類と価格
構造用はベニヤよりも安値で使いやすいのがメリットになります。ただ、つい安い種類を選びがちですがホームセンターで極端に安く売られている場合、JAS規格ではない可能性があるので注意が必要です。JAS規格の認定を受けている商品には、板に刻印が押されています。
DIYで使うなら、JAS規格のものでなくても良いのでしょうか。JAS規格の認定を受けていない商品の場合、F☆☆☆☆(フォースター)ではなかったり、構造的に弱い可能性があります。
地元の建材店では、ホームセンターで在庫していない商品を購入出来るのがメリットです。24mmや28mmなど厚いものや特殊なサイズも取扱いしており、枚数が多い場合は配達してもらえる店舗もあります。
ホームセンターには、12mm×3尺×6尺(910mm×1820mm)や9mm×3尺×6尺(910mm×1820mm)が置いてあります。12mmは1,200円前後、9mmは850円前後が相場です。
ホームセンターでは、工具の貸し出し、カット等のサービスがあります。作業を簡略化することもDIY成功の秘訣です。また、軽トラレンタルや有料の配達サービスも店舗によっては実施しています。
http://sumanavi59.com/archives/892#i-4
通販で購入出来る種類の参考例
ネットで購入するメリットは、サイズカット済みの商品やサイズを指定したり、化粧として使う場合には、片面をサンダー処理してくれている商品もあります。
http://sumanavi59.com/archives/892#i-4
合板の種類と特徴
分類が複雑な為、一般の方が見てもどのグレードが良いのか、何を比較したら良いのか基準がわかりやすく載っている情報が少ないのが現状です。断片的にネットで検察しても、総合的に最低限の知識を得るまで、時間がかかることもあるのではないでしょうか。
特徴によって最適な商品が変わって来る為、基本知識のヒントとして以下の特徴別に見ていきましょう。
強度
一般的な木造の建築物の屋根・外壁・床などに使われている下地板の種類は2等級です。強度検査を受け、性能的にも強度的にも一定の基準を満たしている為、2等級でも問題ないといえます。
条件によっては、より優れた性能を持つ1等級の板を使うケースもありますが、価格も高くなるでしょう。
・強度等級A、B、C、Dで表す1級の構造用合板:ラワン合板
・強度等級E、Fで表す2級の構造用合板:針葉樹合板
厚み
最近の住宅では、根太を省略して床下地板の厚みを厚くして、直接梁につける「根太レス工法」を取り入れ、厚さ24mm、28mmの構造用合板を使うことも増えて来ています。これは、従来の根太を入れる工法よりも、地震や台風などの災害時の水平力に対して強くなるのがメリットです。
また建物の屋根、壁、床などの耐力部分の下地に使う場合は、一般的に厚さ9mmの構造用合板が使われます。
耐水性
耐水性が高い順に、「特類」「1類」「2類」「3類」の4等級の種類に分けられています。JAS規格によって接着強度を保証する為、耐水性能によって分類されているのです。ただし耐水性がある程度あっても、完全に水に強いわけではない為、雨に濡れないようにしましょう。
特類は屋外用の耐久性・耐水性があり、1類は外壁や屋内用、2類は家具部材用、3類は仮用途の順で、耐水性能が低くなります。
T1の場合は、メラミン樹脂接着剤が使われていて、湿気が多い場所に使います。押入れや水回りの床(クッションフロアの下地)等に使う場合もあります。T2と比べて値段は高くなりますが、耐水性が優れています。※耐水性が高いと言っても、水をジャブジャブかけて良いわけではありません。また、DIYで利用を検討している場合は、T1ではなくT2で十分です。
http://sumanavi59.com/archives/876
[no_toc]T2ベニヤとは、一般的に通称、普通ベニヤと呼ばれています。T2はユリア樹脂接着剤が使われることが多く、T1と比べると耐水性に劣ります。
ホームセンターで見かける大半のベニヤはT2のものです。DIYで利用する場合はT2で十分です。特に賃貸物件の場合は、数年後に撤去する可能性が高いことを考えると、値段が高いT1をわざわざ使う必要はありません。
持ち家で、クッションフロアの張替えや押入れの下地のやり変えを検討していて、T2では不安という方は、T1をおすすめします。
※T1の上に”特類”という耐水性がより高い商品があります。また、T3やJAS認定を受けていない耐水性が低い商品もありますのでご注意下さい。
http://sumanavi59.com/archives/876
□特類(フェノール樹脂接着剤等)
雨や湿気に強く、住宅の耐力壁等の構造用耐力部材や足場板等 に使われます。
□1類(メラミン樹脂接着剤等)
湿気に強く、屋外の使用可能で住宅外装用や雨や湿気の多い基礎の型枠等に使われます。
今回我が家の梁は、コレです・・。
□2類(ユリア樹脂接着剤等)
多少の湿気のある場所での仕様、おもに内装用です。
□3類(増量ユリア樹脂接着剤・カゼイングルー等)
湿気に弱いので今では、ほとんど使われていないようです。
しかし何でもいいから安い合板が欲しい時はコレでしょう・・。
http://www.geocities.jp/anko63521/house/hari/gh.htm
サイズ
建築物の使用用途によって、JAS規格より以下の種類に分類されています。
・910×1820mm:屋根下地、床下地
・910×2440mm:枠組壁工法
・910×2730mm:木造軸組工法
・910×3010mm:木造軸組工法
接着剤
発症する原因としては
・十分換気をしていない
・室内にカビやダニ、有害な化学物質などの物質がある
・室内の気密性が高い
ことが考えられますが、1番の原因は発がん性があると言われているホルムアルデヒドという種類の化学物質です。
家具・木材や壁紙の種類からホルムアルデヒドが発散され、空気汚染の原因になっています。これを受けて2003年に建築基準法が改正され、建材にはホルムアルデヒド放散量に応じて等級が付けられるようになりました。F☆~F☆☆☆☆まで4種類あります。室内には放散量が1番少ない、F☆☆☆☆(フォースター)の等級がついた建材がです。
面積で制限されておりF☆☆☆☆の放散量は、1時間に1㎡当り0.005mg以下におさえられています。合板のJAS規格によるホルムアルデヒド放散量区分と、建築基準法のホルムアルデヒド規制は対応しています。F☆☆☆☆の板でも、放散量は0ではないのですが微量の為、内装仕上げとして無制限に使用することが認められています。
換気回数に応じて使うことの出来る面積が制限されているのは、F☆☆☆とF☆☆です。例えば、天井裏などはF☆☆☆の使用が認められています。F☆の商品は、残念ながら建築物の内装材としては使用出来ません。
合板を接着しているものは、ホルムアルデヒドとの化合物ですが、低ホルムアルデヒドの接着剤を使い、さらには放出を防止する為に、キャッチャー剤が配合されています。
http://kenti9.com/archives/16
建築基準法改正に伴い、今ホルムアルデヒドキャッチャー剤の必要性がさけばれています。数年前より、化学反応により、ホルムアルデヒドを分解してしまうというキャッチャー剤が登場してきました。分解のメカニズムは反応により別の物質にかえてしまうということで、最大の特長は捕捉したホルムアルデヒドを再リリースさせないことです。また反応力が強力なため、短期時間に捕捉するメリットがあります。
http://www.n-chemtrex.com/page008.html
合板のことはやっている間にだんだん分かってくる!
敷居が高いと思いがちな建築資材も、少しずつ勉強して材料選びに役立てたいものです。「難しい」と苦手意識を持たず、作りたいものの出来上がりをイメージすれば、モチベーションも上がります。参考例をヒントにしてじっくり様々な情報を検討し、モノづくりに最適な材料を選びましょう。