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【種類別】桔梗の育て方|種・苗から/プランター/切り戻し

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桔梗の基本的な育て方

桔梗は夏から秋にかけて青紫色の花を咲かせる植物で、万葉集では秋の七草として歌われています。蕾は風船のような形をしており海外ではバルーンフラワーと呼ばれることもあります。桔梗の本種は現在では絶滅危惧種として認定されており、市場に出回っている桔梗は園芸用に改良された品種です。

種から育てる

桔梗を種から育てる場合、種まきは4月から5月に行います。種まきをする時に使う用土は小粒の赤玉土か、赤玉土とバーミキュライト、ピートモスをそれぞれ1:1:1を配合したものを使います。

種まきの方法は育苗箱に土を入れて、5、6粒ほど種をまいてその上から薄く土をかけます。種まきを終えたら日向に育苗箱を置いて発芽するまで土が乾燥しないように霧吹きで水をあげながら管理します。

種が発芽して芽がたくさん出てきたらその中でも元気の良いもの2、3本残して育てて他の芽は間引いてしまいましょう。残しておいた芽から本葉が2枚ほど出てきたらポットへ植え替えましょう。ポットの苗の本葉が5、6枚になったら鉢やプランターに植え替えて育てます。

苗から育てる

苗から育てる場合、桔梗は春頃に出回るので1株植える時は5号の鉢を用意すると良いでしょう。ポットで育てた苗を植える時は一回り大きい鉢を選びます。鉢やプランター、地植えで苗を植える場合の用土は小粒の赤玉土と鹿沼土、腐葉土を5:2:3で配合して使用します。

苗の植え方はまず初めにプランターや鉢に鉢底石と土を入れて緩効性肥料を混ぜます。次に苗をポットから取り出して根が混み合っている場所は少しちぎってから根鉢を崩さないように植え付けましょう。この時に、細い根は千切ってしまっても良いですが太い根を千切ってしまうと桔梗が弱ってしまうので注意が必要です。

植え付けが終わったらその上から土を被せて水をあげましょう。

地植えで桔梗を育てる場合は、苗を植える1週間以上前に堆肥を土に混ぜて寝かせてから植えます。株と株の間は10cmから20cm開けるようにしましょう。

水やり・肥料

水やり

水やりは鉢植えやプランターで育てる場合は土が乾いたら水をあげるようにします。地植えで育てる場合は土が乾燥しやすい夏場以外は水やりは必要ありません。

肥料

肥料は鉢植えやプランターで育てる場合は花が咲く夏から秋にかけての期間に液体肥料を2週間に1度のペースで与えましょう。地植えで育てる場合は堆肥を混ぜ込んでいるので特に必要ありません。

切り戻し・摘心

桔梗の切り戻しは最初の花が咲き終わった頃に行います。草丈が伸びすぎると花をあまりつけなくなるのでしっかりと行いましょう。切り戻しは地面から約1/2から3/2くらいの高さを残して茎を切ります。

また、咲き終わった花がらは摘み取っておくと蕾をつけやすくなります。

状況別桔梗の育て方のポイント

室内

桔梗は日光を好む植物なので日光が不足しがちな室内で育てるのは難しい植物です。そのため室内で育てる時のポイントはなるべく日当たりの良い場所に置くことです。ただし、桔梗は暑さに弱い植物でもあるので強すぎる日差しは葉焼けを起こしてしまいます。西日が当たる場所などには置かないようにしましょう。

屋外での地植え

屋外で桔梗を育てる時のポイントは、植え付ける場所は風通しが良く浸りの良い場所に植えて、3年おきに株分けをすることです。株が古く大きくなりすぎると花のつきが悪くなったり、地植えでも株同士の感覚が狭まって窮屈になります。3年を目途に根を掘り上げて株分けをしましょう。この時に細い根が混み合っている場合は少し切ってしまいましょう。

株分けは、葉や茎が枯れた冬頃に行います。桔梗の根はごぼうのような形で根の上部に紫色の芽がいくつも生えています。株分けはこの紫色の芽が行き渡るように縦にカッターで切ります。この時に太い根をなるべく傷つけないように注意しましょう。株分けした後の根は1cmほどの厚さで土をかけて植えれば新しく芽が出てきます。
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鉢植え・プランター

鉢植えやプランターで桔梗を育てる時のポイントは毎年植え替えを行なうことです。桔梗は根詰まりしやすい植物なので毎年同じ鉢のままだと元気を失くしてしまいます。植え替えの時期は2月から3月で1回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。

桔梗の増やし方

桔梗の増やし方は上記の株分けの他に挿し芽があります。挿し芽の方法は、まず初めに親株の茎の先端を5cmほどの長さで切り取り、コップなどの容器に注いだ水に1時間ほど挿して水を吸わせます。

十分に水を吸わせたら湿らせた土を入れたポットなどに挿して、乾燥しないように水を与えながら1週間ほど日陰で管理しましょう。1週間経ったら3日おきに少しずつ明るい場所に移し日光に慣れさせていきます。1ヵ月後経ったら日当たりの良い場所で育てて、新しい葉が出てきたら植え替えをしましょう。

また、桔梗は親株から種を採取して育てることもできます。種を採取する場合は花が咲いた後に花がらを摘み取らないでおきます。桔梗の種は花の根元にできるので、この花の根元が枯れてパリパリとした感触になってきたら採取しましょう。採取した種はそのまま種まきして育てることができるので種まきの時期まで大切に保管しましょう。

桔梗の冬越し

桔梗は耐寒性のある宿根草なので、地上に出ている茎や葉が枯れてしまっても暖かくなれば新しく芽を出します。気温が下がって茎が枯れてくるようになったら、茎を根元からばっさりと切ってそのままにしておいても良いです。

ただし、地面が凍結してしまうと根も死んでしまうので寒い地域や雪の降る地域で地植えで育てている場合は切り取った茎の上に藁や腐葉土、もみ殻を敷いたり、軽いマルチングをして防寒対策をしましょう。

鉢植えで育てている場合は、鉢を屋内に移動させておきます。この場合は土が乾燥しない程度に定期的に水やりをしましょう。桔梗は乾燥を嫌うので土が完全に乾燥してしまうと根が傷んでしまいます。また、水をあげる時は根腐れに注意して鉢皿に水が漏れない量を与えましょう。

桔梗のかかりやすい病気

桔梗は比較的丈夫な植物で病気にもあまりかかりませんが、水はけや風通しの悪い場所に置くと過湿によって立枯病や茎腐病などの根や茎が腐ってしまう病気にかかります。これらの病気は盛り土した上に苗を植えたり、水はけの良い土や風通しの良い場所で管理することで予防できます。

桔梗の種類

桔梗にはさまざまな種類があり、それぞれ花の色や形に特徴があります。桔梗の代表的な品種はアポイギキョウという桔梗の矮性種の品種で草丈は小さく10cmから20cmほどになり、原種にもっと近い形の桔梗です。

桔梗の色違いの品種にはウズキキキョウや五月雨などがあります。ウズキキキョウは葉がちりめん状になるのが特徴で桃色の花を咲かせます。五月雨は葉が咲くのが普通の桔梗よりも早く5月から6月で、花色は紫や白、桃色や絞り模様のものがあります。

小町という品種の桔梗は、葉が咲ききらないのが特徴です。桔梗の蕾は通常風船のような袋状になっていて、そこから徐々に花が開いていきますが、小町は風船の形のまま最後まで花が開かないというユニークな品種です。

桔梗を育てよう

桔梗は歴史の深い花で、日本でもなじみがあり家紋のモチーフとしても使われています。また、桔梗の根はサポニンを多く含み鎮痛や鎮静、解熱の効果があることから韓国や中国では生薬として利用されたり、漢方の材料にもされています。

さらに、桔梗の花言葉は「変わらぬ愛」というとてもポジティブな意味があり、贈り物にもぴったりです。丈夫で育てやすく初心者向けで、ユニークな花姿を楽しめるので育ててみてはいかがでしょうか。
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