エコキュートの寿命・耐用年数・寿命が来た時にかかる費用の目安

エコキュートという言葉を聞いたことがあるでしょうか。エコキュートとは、ヒートポンプ式電気給湯器のことで、ヒートポンプの技術を利用して空気の熱でお湯を沸かす電気給湯機のことをいいます。近年、節電やエコ活動への意識の高まりもあり普及率が高まっています。

また、家族構成などによって適切な大きさのエコキュートがたくさん発売されているので、自分の家に合った大きさのエコキュートを買うことができます。ここでは、エコキュートの寿命や替え時などについて詳しくみていきます。

まず、エコキュートの仕組みについてご紹介します。エコキュートの仕組みは、至ってシンプルです。室外機がまわりにある空気や熱を取り込みます。次に、その熱は熱交換器で冷媒に吸収され、圧縮され高温になります。そして、高温になった熱を水に伝えてお湯を沸かすという物です。

電気温水器とエコキュートの違いについてみていきましょう。エコキュートは、室外に設置された室外機が外の熱を吸収し、その熱を利用してお湯を温めていきます。電気だけでなく、外の温度も使うので、より少ないエネルギーでお湯が沸かせます。

これに対し、電気給湯器は貯水タンクの中にヒーターを設置してあり、そのヒーターの熱を利用してお湯を沸かします。電気だけでお湯を沸かすため、エコキュートよりも電気代が多くかかります。

エコキュートの値段は、200Lで685,000円(税別)、電気給湯器の値段は、200Lで307,000円（税別）です。初期費用はエコキュートの方が高いですが、ランニングコストはエコキュートの方が安いと言えるでしょう。

エコキュートの寿命は、一般的に10年から15年といわれています。電気温水器の寿命は、15年から20年といわれています。電気温水器の方が、少し寿命が長めです。

ここからは、エコキュートをメーカー別にみていきます。

ダイキンは、エコキュートシェア第3位の地位にあるメーカーです。薄型エコキュートや寒冷地用のエコキュートなど幅広い商品を展開しています。

ダイキンのエコキュートの特徴は、パワフル高圧です。従来のエコキュートはガス給湯器と比べるとシャワーの勢いが弱いのが弱点でした。しかし、ダイキンはこの問題を解消し高圧給湯を実現させました。ダイキンのエコキュートの寿命は、10年～15年といわれています。

三菱のエコキュートは、省エネにこだわったエコキュートということを売りにしています。節電モードやピーク停止などの省エネ機能が搭載され、安く賢く節電することができます。また耐震性にも優れていて、揺れに強い構造です。三菱のエコキュートの寿命は、12年くらいといわれています。

コロナのエコキュートは、省エネと節水に力を入れています。また、たくさんの便利機能が付いています。停電してもお湯を使うことができるので、もしもの時にも安心して備えることが可能です。冬場の寒い時期でも、ヒートポンプが凍結するのを防いでくれます。コロナのエコキュートの寿命は、10年程度といわれています。

エコキュートの寿命がきたら、修理か交換かどちらかの方法をとります。

交換する場合は、約30万～45万くらいかかるといわれています。内訳は、エコキュート本体が約20万～30万円、取り換え工事代が約10万～15万くらいかかります。

修理を行う場合は、エコキュートを使い始めて8年くらいまでが目安となるでしょう。使い始めて10年過ぎたあたりでの不具合に関しては、寿命がきているし、保障期間も過ぎていますので交換をします。

使い始めて1～2年あたりの不具合であれば、基本的にはメーカーの無料保証期間中ですので、修理代はかからないことが多いです。使い始めて3年～8年くらいで起こる不具合に関しては、メーカー無料保証期間は過ぎていることが多いですが、延長保証に加入していれば修理代は無料になります。

オール電化とは、家庭内で利用するための全てのエネルギー源を電気に集約することをいいます。オール電化のメリットは、ガスの基本料金を支払う必要がなくなる、深夜電力を使って節約しながら効率よくお湯を沸かすことができる、火を使わないので、火事のリスクが低くなるなどがあります。

デメリットは、導入するための費用が高い、電気料金の値上げの影響をもろに受ける、停電時、熱源を確保することができないなどがあります。

オール電化のエコキュートの寿命は、推定で10年～15年です。エコキュートのヒートポンプの部分の寿命が10年ほどで、それ以外の部分が15年ほどといわれています。15年という寿命は、オール電化でない場合のエコキュートとほとんど変わりません。

エコキュートのヒートポンプは、水を温めてお湯にするところです。ヒートポンプの寿命は、一般的には5～15年といわれていて、耐用年数に幅があります。少しでも寿命をもたせ長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスを行うことをします。

エコキュートの寿命をのばすための注意点をみていきます。まずは、入浴剤を使わないことです。エコキュートの使用に適さない入浴剤を使うと配管や給湯タンクが摩耗して、エコキュートの寿命を縮めてしまう原因になる場合があります。お湯が濁るタイプの入浴剤、硫黄などの成分を含む入浴剤、ミルク成分を含んだ入浴剤などは、使用しない方が良いでしょう。

また、エコキュートを長持ちさせるために、定期的なお手入れやメンテナンスは欠かせません。貯湯タンクに不純物が沈殿すると、お風呂のお湯の中に湯泥として排出されてしまいます。そうならないためにも、エコキュート貯湯タンクの水抜きをしましょう。水道水の不純物がタンクの底に沈殿するのを防いでくれます。年に2～3回くらいの頻度で水抜きをすることをします。

また、エコキュートを長期間使用しない場合は電源を切る、ヒートポンプの近くに物を置かないなどの配慮をしましょう。

地下水や温泉水は、エコキュートに悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、メーカーも通常の寿命を保証していません。地下水や井戸水の地区にお住まいの方でエコキュートの導入を考えている方は、早めにエコキュートが故障してしまう可能性があるということを承知した上で購入するようにしましょう。

井戸水については、近年、井戸水対応のエコキュートが出てくるようになりましたので、井戸水の地区にお住まいの方でご購入を検討されている方にです。

ここまで、エコキュートについてみてきました。エコキュートは初期費用が高めですが、その後のランニングコストは安くなりますので、今後、給湯器の交換を考えている方はエコキュートがです。

エコキュートの寿命は、一般的に約10年～15年くらいといわれています。これは、エコキュート自体の摩耗ということもありますが、10年以上使用したエコキュートが不具合を起こすと修理するための部品自体がないので修理できないことが多いという事実もあります。これは、メーカーが生産を終了したエコキュートの部品を10年間程度しか保管していないためです。

エコキュートを使い始めて10年が経過したら、寿命のことを考え、買い替えを考えることをします。もちろん、メンテナンスとお手入れで寿命が延びる可能性もありますので、定期的に行うようにしましょう。