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品種別金魚の種類と特徴|飼育の注意点と金魚の値段相場

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金魚の種類

金魚は原産地は中国でフナの突然変異種の緋ブナを観賞用に品種改良した観賞魚でその種類は約100種類以上に及ぶと言われています。

和金型の金魚とその種類

和金型の金魚は金魚の種類では最も一般的で、お祭りなどの夜店の金魚すくいで見るのはこの種類の金魚です。仲間には和金、コメット、朱文錦などが存在します。金魚の中では一番フナの原型に近い姿で流線型の体で泳ぐのが早いのが特徴です。

丈夫で長生きなのが長所ですが気性が荒く、大人しい種類の固体や身体の小さい個体をいじめる傾向にあり、怪我をさせたりストレスを与えたりします。また、産卵期ではオスがメスを追いかけまわして大けがをさせることもあります。

和金

和金は金魚の原点と言われる種類の金魚で、原産国は中国です。室町時代に中国から日本へ持ち込まれ、この種類の金魚を品種改良したことで色々な品種が生まれました。体の形も緋ブナとよく似ていますが、尾びれの形や体色などの種類が多いのが特徴で、最も一般的な種類の金魚です。お祭りなどの夜店で見る金魚すくいの金魚の種類のほとんどがこの和金です。

和金は金魚の種類の中でも非常に丈夫で、10年以上長生きすることもあります。また、時間経過とともに大きく成長し、身体の大きさが30cm以上になることもあると言われています。

和金の種類には紅白の色を持つ更紗和金や、赤や黒、白のキャリコ模様のキャリコワキン、白い鱗が透明になってピンク色に見える桜和金などが存在します。また、同じ種類の和金でも、尾びれの形がフナと同じような形のフナ尾や、三ツ尾、四ツ尾など異なる形の種類が存在します。

朱文錦

朱文錦は明治時代に、和金と緋ブナ、三色出目金を自由に交配させてできた品種です。藍色や白の体色を基調に、朱色のキャリコ模様が入ることから朱文錦という名前がつきました。和金と同じく丈夫で長生きで、成長とともに体が大きくなります。

朱文錦の発色は個体によって色々で、カラフルで豪華な印象のある種類の金魚です。頭頂部に肉瘤と言うコブができることが稀にあります。

朱文錦の種類には朱文錦では珍しい濃い赤色の入った珍色朱文錦や、珍色で腹部が膨らんだ珍色シュブンキンバルーン、藍色の体色に模様の入った藍シュブンキンなどの種類があります。

コメット

コメットは原産がアメリカで、日本からアメリカへ輸出された琉金型の種類の金魚がアメリカのフナと交配してできた品種で尾ヒレはまっすぐに長く、他のヒレも長く成長しています。コメットは和金と同じように、大きく成長し、丈夫で長生きです。長く伸びた尾ヒレで素早く泳ぐ姿から彗星を連想させられることが、コメットという名前の由来になっています。

体色は紅白の更紗模様や、赤色、白色のものが多いです。また、ショートテールという尾ヒレなどの各ヒレが短い種類のものも存在します。

コメットの種類には純白の体色の白コメットや、更紗模様の紅白の白色部分が透明な鱗になった桜コメット、桜コメットショートテールなどの種類が存在します。

地金

地金は和金の突然変異してヒレの形が特殊な個体の特徴を固定した種類の金魚です。地金は六鱗と呼ばれる各ヒレと口、左右のエラの蓋が赤くなっている模様と、孔雀尾と呼ばれる体に垂直に生える四ツ尾が特徴です。

原産地は愛知で1958年に県の天然記念物に指定されています。地金から派生した金魚の種類にはらんちゅうと地金を掛け合わせた三州錦などの種類が存在します。三州錦は愛知の三河地方で作られ、体型はらんちゅうですがその他の特徴は地金です。一般での流通はあまり無く、入手は困難です。

オーロラ

オーロラは金魚の中では新しい種類の品種で、三色出目金と地金を交配した江戸地金と朱文錦を交配した種類の金魚です。体型は地金寄りで、四ツ尾の尾ヒレは朱文錦のように長く伸びています。

オーロラは入手が難しいため、あまり一般では見ることのない種類の金魚です。オーロラの種類には透明な鱗や、青と白のまだら模様を持つ羽衣オーロラや、緑寄りの浅葱色が基調の体色を持つ翠金などの種類が存在します。

琉金型の金魚とその種類

琉金型の金魚は、和金の突然変異で出てきた種類の金魚です。身体の長さは短く、丸に近い体型をしています。尾ヒレが大きく発達していて、穏やかで優しく人懐っこい性格の固体が多いのが特徴です。泳ぎは苦手な傾向にあります。琉金の仲間には鉄尾長、玉サバ、土佐金、ミューズなどが存在します。

琉金

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琉金は江戸時代に、中国から琉球経由で持ち込まれた金魚だということが名前の由来になっています。和金と同じく手に入りやすい品種で、丈夫で買いやすいのが特徴です。体色は赤や白、更紗模様などバリエーションが豊富です。

琉金の種類には、赤色の素赤琉金や色素が欠乏したアルビノ琉金、琉金と三色出目金を掛け合わせてキャリコ模様をつけたキャリコ琉金などの種類が存在します。

玉サバ

玉サバは錦鯉の産地として有名な新潟県の中越地方で作られた品種で、琉金の丸々とした体型にコメットのような長く伸びた尾ヒレが特徴的な金魚です。この金魚は寒さに強く、和金並みに素早く泳ぐことができるので、錦鯉と一緒に泳げるということで池で飼育されることも多い品種です。

玉サバの体色は紅白の更紗模様が一般的ですが、種類には透明の鱗で尾が短かいフクブクロや真っ白な体色の白玉サバなどの種類も存在します。

土佐金

土佐金は高知県の天然記念物として有名な種類の金魚で、反り尾と呼ばれる反転した尾ヒレが特徴です。この金魚は稚魚の時からすり鉢状の容器で飼育し、すり鉢のふちに沿って泳いで育つことで反り尾を形成します。

土佐金は尾ヒレが変わった形なので泳ぎが得意ではなく、水質にも敏感なので一般家庭での飼育は難しいと言われています。また、他の品種と飼育した場合攻撃対象にされることもあり、泳ぎが不得意なために逃げられずストレスで死んでしまうこともあるので多種との混泳も避けたほうが良いでしょう。

オランダ型の金魚とその種類

オランダ型の金魚は琉金の突然変異した個体が元になっています。オランダ型の金魚の特徴は頭部の発達した肉瘤で、飼育しやすい個体が多く、体型は丸いものから長いものまで色々です。

オランダ型の金魚の仲間にはオランダ獅子頭、東錦、茶金、丹頂、青文魚などの種類が存在します。

オランダ獅子頭

オランダ獅子頭はオランダ型の金魚の代表的な種類で、中国から琉球を経由して日本の長崎に持ち込まれました。持ち込まれたのが江戸時代で当時は鎖国されていたので、外来品などの珍しいものは「オランダもの」と呼ばれていたためこの名前がつきました。また、獅子頭の由来は頭部の発達した肉瘤からきています。

体色は白や赤、更紗模様で、丈夫なので飼育しやすく入手も簡単です。オランダ獅子頭は系統が分かれていて、日本で古くから親しまれていた長い体型の長手オランダと、最近になって中国から輸入されるようになった短く丸い体型のバルーンオランダの2種類が存在します。

また、オランダ獅子頭には、ジャンボオランダまたはジャンボ獅子頭と言う種類があります。この種類のオランダ獅子頭は大きな個体だけを掛け合わせて開発された九州特産の品種で、身体の大きさが50cmまでに及ぶ大きな種類のオランダ獅子頭です。

東錦

東錦はオランダ獅子頭と三色出目金を掛け合わせた種類の金魚で、体色がキャリコ模様なのが特徴です。東錦は昭和に横浜で誕生し、東京で命名されました。海外ではキャリコオランダと呼ばれています。

東錦は系統が分かれていて関東で古くから育成されたものは長手の体型で関東東錦と呼ばれ、関西で育成されたものは丸手の体型のものは関西東錦と呼ばれていて関東東錦から派生したものになります。その他にも透明鱗で体色が透けてピンク色の桜東錦や、真っ白な東錦シルクなどの種類が存在します。

茶金

茶金は昭和頃に中国から日本へ持ち込まれた金魚で、名前の通り茶色い体色を持った金魚です。頭部の肉瘤は発達しているものと、発達していないものがあります。茶金は海外ではチョコレートオランダと呼ばれています。飼育は難しくありませんが、入手は困難と言われています。

丹頂

丹頂は中国から輸入された金魚で、体色は白く頭頂部が赤いところが丹頂鶴に似ているのが名前の由来となっています。日本人好みの紅白模様がで現在は日本で生産されています。丹頂は海外ではレッドキャップオランダと呼ばれています。

丹頂には鷲紅頭という似た外見をした種類の別種が存在します。鷲紅頭は丹頂と違って背びれが無いのが特徴で日本でも流通が少ない種類の金魚です。

青文魚

青文魚は中国から輸入された金魚で、名前のとおり黒っぽい青色の体色と三ツ尾または四ツ尾の尾ヒレが特徴です。中国では三ツ尾または四ツ尾の金魚で背びれがあるものを、上から見ると「文」という漢字見えることから文魚と呼びます。このことが名前の由来で、青い文魚から青文魚という名前になりました。

青文魚は渋い色味から海外ではの種類の金魚です。青文魚は成長とともに肉瘤が発達するタイプと発達しないタイプに分かれます。

青文魚の種類には頭部と尾ヒレを除いて白くなった羽衣や、全体的に白い白鳳などの種類が存在します。

日本花房

日本花房は鼻のあたりにある突起が発達して大きくなり、鼻髭または鼻房と呼ばれる房になった金魚です。日本花房は別名伊勢花房とも呼ばれ、明治時代に伊勢地方で作られていました。日本花房はオランダ獅子頭に多く見られます。

日本花房の房は大きく、左右の大きさが均等なものほど出来が良いと言われています。また、らんちゅう型の金魚にも花房は多く見られ、こちらは中国花房と呼ばれます。

日本花房の種類には更紗模様や茶金の他にキャリコ模様のキャリコ花房などの種類が存在します。
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らんちゅう型の金魚とその種類

らんちゅう型の金魚は背びれが無く丸い体型で、尾ヒレが肉厚で短いのが特徴です。らんちゅうは現在でも愛好家の多い種類の金魚で、定期的に品評会も開かれています。品評会では評価の高いらんちゅうほど高価になります。

らんちゅう

らんちゅうは現在では肉瘤の発達したものが主流ですが江戸時代には肉瘤が発達していないものがほとんどでした。肉瘤の発達したらんちゅうは江戸時代の終わりごろになってから流通し、一般的になりました。

戦後の日本では現代のようなきれいなガラスは普及していなく、表面がすりガラスのような曇ったものばかりだったのでらんちゅうは上から鑑賞されていて、現在でも上から見たフォルムが美しいほど出来の良いらんちゅうと言われています。

らんちゅうの種類は赤や白のらんちゅうや更紗模様の更紗らんちゅうが多く、黒色の体色は入らない方が良いと言われていましたが、現在では黒色の黒らんちゅうも流通しています。

津軽錦

津軽錦は江戸時代から青森県の津軽錦で飼育されてきた種類の金魚で、別名津軽金魚とも呼ばれていました。頭部の肉瘤は発達するものとしないものがあります。厳密に分類すると肉瘤が発達していないものは津軽錦、発達しているものは弘錦と呼ばれています。津軽錦は太平洋戦争で一度は途絶えてしまいましたが、90年代後半にらんちゅうと東錦を交配して復元されました。

津軽錦は流通が少なく、寒い気候に強いが暑さには非常に弱いのが特徴です。稚魚の頃はフナのような体色をしていて、3歳ごろから発色し始めます。

江戸錦

江戸錦は昭和にらんちゅうと東錦を交配して誕生した種類の金魚です。体色は東錦に似ていて、透明の鱗にキャリコ模様が特徴的です。通常は尾ヒレが短いですが、交配によって尾ヒレが長い個体も出現するようになりました。この個体は京錦と呼ばれていますが見ることはほとんど無いでしょう。

出雲南京

出雲南京は島根県の天然記念物に指定されている種類で、頭部が小さく肉瘤が無い四ツ尾の金魚です。体色は紅白の更紗模様で、その中でも体色の面積が白色の方が多く口と各ヒレが赤い六鱗の個体が良いと言われています。この白色の多い体色を作るために、梅酢を用いて色素を破壊して人工的に白くすることもあります。

出雲南京はあまり丈夫な種類ではないので飼育は難しく、単体での飼育では餌をあまり食べないので多数での飼育が求められます。そのため一般家庭での飼育は困難です。

桜錦

桜錦は昭和に江戸錦とらんちゅうを掛け合わせる戻し交配という方法で作られた金魚です。桜錦は江戸錦から青の系統の色を抜いた状態で、モザイク透明鱗と更紗模様を固定させた種類の品種でピンク色の体色が特徴です。

桜錦は品種として登録されたのは平成になってからなので、非常に新しい品種の金魚と言えます。また、同じ見た目の金魚で東錦とらんちゅうを掛け合わせた種類の金魚も存在しますが、こちらは京桜と言う名前で別の種類になります。

銀魚

銀魚は青文魚に似ている青みがかった体色の金魚です。肉瘤はほとんど発達せず、尾ヒレは三ツ尾か四ツ尾です。白っぽい体色の銀魚は白銀魚と呼ばれます。

秋錦

秋錦は明治時代にらんちゅうとオランダ獅子頭を交配して作られた金魚です。本来の目的は背びれのないオランダ獅子頭を作る事でした。そのため、正しくは体型がらんちゅうでヒレが長いもので頭部の肉瘤が発達したものを秋錦と呼びますが、現在は中国からの肉瘤が発達しない秋錦も存在します。

頂天眼

頂天眼は出目金の突然変異を固定した金魚です。目は出目金とは違って上を向いています。明治時代に日本に持ち込まれた中国原産の種類の金魚で、清時代に出目金を瓶の中で長期間飼育していたら自然と出目金の目が上を向き頂天眼になったという話があります。

頂天眼の体型は少し細長く背びれはありません。視力は全くないので普段は同じ場所で大人しくしていて、嗅覚で餌などの食べ物を探します。そのため飼育する際はぶつかってけがをしないように尖ったものや障害物は水槽に入れない方が良いでしょう。また、頂天眼の種類には鼻に房を持つ頂天花房という種類の金魚が存在します。

水泡眼

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水泡眼は中国では長い期間門外不出と言われていて、背びれが無く顔の側面に水泡のようなふくらみのある金魚で日本には昭和に持ち込まれました。一見金魚が頬を膨らませているようにも見えますが、実は水泡眼の袋は角膜が肥大したもので、内部にはリンパ液が入っています。

の高い金魚で入手は難しく合いませんが、水泡眼の袋は一度破けると元に戻らないので、飼育するには尖ったものを水槽に入れないなど注意が必要です。さらに泳ぎも遅いので動きの速い種類の固体と混泳すると餌を横取りされてしまうので、混泳をする時は同じくらい動きの鈍い種類の固体を選びましょう。

水泡眼の体色の種類には、赤や黄色、黒などがあります。

出目金型の金魚とその種類

出目金型は琉金の突然変異をもとにして開発された種類の金魚で体型はほとんど琉金と同じで、名前のとおり眼球が飛び出ているのが特徴です。出目金は中国から持ち込まれた金魚の種類で、持ち込まれた時期は江戸時代と明治時代の2つの説があります。

出目金といえば黒色と言うイメージが多いですが、実は持ち込まれた当初の出目金は赤色で、その後に突然変異で黒い種類の出目金が誕生しました。

出目金は独特の体型なので上から鑑賞する方が美しいと言われています。独特の飛び出た眼球は生まれた頃から飛び出ているわけではなく、生後3か月ごろからだんだんと出てくるようになります。眼球は大きいですが視力は弱く、泳ぎも得意ではないので飼育する時は異なる種類で素早い泳ぎの金魚との混泳は避けましょう。

出目金の仲間には三色出目金や蝶尾、ヤナギデメキンなどの種類が存在します。

三色出目金

三色出目金は別名キャリコ出目金とも呼ばれます。この種類の出目金は通常の赤出目金から突然変異で誕生し、赤や白、黒、藍色のモザイク透明鱗を持つ品種です。流通は少なく入手は難しい傾向にあります。

三色のキャリコ模様の金魚の種類のほとんどが、この三色出目金との交配で開発された品種です。

蝶尾

蝶尾は昭和50年代に流通し始めた中国の金魚です。蝶尾は蝶々のような形に広がった尾ヒレを持っています。日本に存在するほとんどの蝶尾は出目金ですが、出目金以外にも蝶尾を持つ金魚は存在していて、それらの種類の金魚も総じて蝶尾と呼ぶので蝶尾は出目金に限定された品種ではありません。

蝶尾の種類には黒と白の更紗模様のパンダや赤色の体色に黒いヒレを持つレッサーパンダ、キャリコ模様のキャリコ蝶尾などの種類が存在します。

ヤナギデメキン

ヤナギデメキンは本来出目金としては「はねもの」と呼ばれる不良品の出目金で、市場に出回ることがありませんでしたが、通常の出目金よりも丈夫でやや細身であることから好んで飼育する人が現れ流通するようになった種類の金魚です。ヤナギデメキンは和金のような平たい細身に出目金よりも少し突出の少ない眼球を持ち、尾ヒレはコメットのようなまっすぐと伸びた長いものです。

ヤナギデメキンの開発には諸説あり、和金から突然変異した種類とも三色出目金と朱文錦を交配してできた種類とも言われています。

ヤナギデメキンの体色には、更紗模様や赤、白、黒など色々な種類の体色が存在します。

ピンポンパール型の金魚とその種類

ピンポンパール型の金魚は基本的にオランダ型と同じような体型ですが、ピンポン玉に似た体型と独特の見た目の鱗が特徴の女性にの高い種類の金魚です。

珍珠鱗

珍珠鱗は昭和に中国から日本に持ち込まれた金魚で、別名パールスケールとも呼ばれます。丸々とした体のふくらみと独特の鱗が特徴です。この鱗が真珠に見えることから、中国では真珠は珍珠と呼ばれるので珍珠鱗という名前がつけられました。

また、この珍珠鱗の中でも丸みが強く、尾ヒレが短い個体を品種として定着させたものをピンポンパール呼び、肉瘤のある個体を品種として固定させたものをコウトウパールと呼びます。そのため、珍珠鱗にはピンポンパール型のイメージとは違う長手のものや尾ヒレの長いものも存在します。

浜錦

浜錦は75年以降に静岡で作られた金魚でコウトウパールと水泡眼の交配で作られた、頭部に水泡のある種類の金魚です。愛好家向けの金魚で流通は少なく効果と言われています。

種類別の金魚の特徴

体型

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金魚の体型は丸ものと長ものに分かれます。丸ものとはピンポンパール型や琉金型といった丸々として太った体型の金魚のことを指します。丸ものは尾びれが長く、のんびりとした泳ぎ方が特徴で動きも緩やかです。

長ものは、原種のフナに近い体型で主に、和金型のような細身で平たく長い体型の金魚を指します。長ものは動きが早く、泳ぎが得意なものが多いのが特徴です。

尾びれ

尾びれが特徴的な金魚の品種は和金型のコメットや琉金、出目金などがいます。コメットは日本語で彗星という意味で名前のとおり体が流線型で、それに沿うように尾びれも長く伸びています。琉金や出目金は浴衣などで見る金魚帯のようにひらひらとした大きな尾びれが垂れさがるようにくっついています。

また、ブリストルシュブンキンという朱文錦型の品種で、イギリスのブリストル地方で品種改良された品種は、大きなハート型の尾びれを持っています。最近日本で輸入されるようになった品種なので証明書付きでの高額取引がされており、入手は難しいですが現在受賞中の品種です。

脂肪

金魚の品種の中には頭に脂肪があるものも多く存在します。この脂肪は肉瘤と呼ばれ、らんちゅうやオランダ獅子頭、東錦、丹頂、茶金などの種類にできます。特に愛好家が多く、定期的に品評会を開くらんちゅうは、この肉瘤の形が審査対象の1つでもあります。

肉瘤の形には種類があり、獅子頭、竜頭、兜巾、高頭、おかめなど奥が深く、この肉瘤を作るための飼育法なども研究されています。

食欲

金魚の食欲はどの品種も食欲旺盛で良く食べます。金魚は満腹でも2時間ほどでお腹が空くので、飼い主を見ると常に餌を催促します。そのため、飼っている金魚の食欲がないと感じた場合は病気を疑いましょう。

金魚の飼育で注意する点

餌の上げすぎ

金魚は食欲が旺盛で、満腹まで餌を食べても2時間ほどで空腹になると言われています。空腹になると飼い主に餌が欲しいというアピールをします。しかし、金魚は半年間餌を与えなくても生き延びることができると言われるほど丈夫で、藻や苔、水草なども食べるので餌は1日2回ほどで十分です。

催促されているからと言って餌を上げすぎてしまうと逆に金魚にとって良くない環境を生み出すことになります。餌を必要以上にあげすぎると、金魚の排泄物や餌の食べ残しで飼育水が汚れるスピードが速くなります。

そして、飼育水が汚れたまま水換えをしないままでいると、魚に有害な物質であるアンモニアがろ過しきれずにどんどん濃度が高くなり、結果的に金魚が死んでしまいます。さらに、水が汚れるからと頻繁に水換えをしてしまうと金魚にとってストレスになってしまうので、頻繁に水換えをしなくても済むように餌も適量を守って与えましょう。

金魚のかかりやすい病気の種類

白点病

白点病とはイクチオフチリウスと言う名前の寄生虫に寄生されることによって発病します。この病気は感染した場所に白い斑点ができることから白点病と呼ばれ、主にヒレや身体の表面に現れます。症状はこの白い斑点を放置するとやがて金魚の体中に増えていき、最終的にエラまで白い斑点ができて呼吸ができなくなり死んでしまいます。

白点病の治療にはメチレンブルーなど薬浴が効果的です。また、水槽内に寄生虫が残っていたら他の金魚にも感染するので、白点病の金魚を見つけたら直ちに水槽の水替えと掃除を行ないましょう。
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水カビ病

水カビ病とは水中のカビが弱った金魚の傷口から入り、そこから壊疽を起こす病気です。水カビは常に水中に潜んでいて、魚が元気な時には感染しないの水質が安定していれば感染する心配はあまりありません。症状は感染した金魚のエラやヒレから白い綿のような異物が出てきます。

水カビ病は他の病気と併発することが多く、そうなった場合治癒はとても難しいです。治療法はメチレンブルー、エルバージュ、グリーンFゴールドでの薬浴か、塩水浴を行い、水槽の水換えと掃除を行ないましょう。

転覆病

転覆病とは金魚のお腹の部分が上に、背が下にひっくり返る病気です。ピンポンパールや琉金などの丸手の金魚がかかりやすく、原因は浮袋の負荷や餌の食べすぎ、エア食いと言う水面で口をパクパクする行為の影響など色々あります。これといった治療法はありませんが、転覆病になってもそのまま数年生き延びる個体も存在します。

運動性エロモナス病

運動性エロモナス病はエロモナス菌に感染することで発症する病気で、マツカサ病と赤班病の2種類があります。

マツカサ病は口に潰瘍ができたり、尾腐れが起こり、体内に水がたまることで体が膨らんで鱗が逆立ち、松ぼっくりのような見た目になります。症状が重くなると最終的に低酸素状態を起こしたり、内臓にダメージを負い死に至ります。赤班病は身体の数か所が充血することで血がにじんで赤くなり、最終的には充血の範囲が広くなりやがて死に至ります。

これらの病気はパラザンDで薬浴を行い、水槽の水換えと掃除で治療します。

カラムナリス病

カラムナリス病とはカラムナリス菌に感染することで発症する病気で、口腐れ病やエラ腐れ病、ヒレ腐れ病の3種類があります。症状が進行するとエラでの呼吸ができなくなったり、ヒレが溶けてしまい、最終的には死に至ります。

カラムナリス病の治療はパラザンDやグリーンゴールドで薬浴をして、水槽の水換えと掃除を行ないましょう。

水槽のレイアウトと個体数

金魚を飼育する時の水槽のレイアウトには木や岩など尖ったものは置かないようにしましょう。とくに、泳ぎが得意でない種類や視力の弱い種類は怪我をしてしまいます。また、金魚が隠れるための水草や土管などの隠れ家用意してあげると金魚も住みやすくなります。底砂には金魚専用の砂や玉砂利を使用しましょう。

金魚は同じ水槽にたくさんの数を飼育すると過密飼育で水質が悪くなり調子を崩します。中くらいの大きさの固体なら、個体数は金魚鉢で1、2匹程度、45cm水槽なら3、4匹、60cm水槽なら5、6匹にとどめましょう。

金魚の種類別の混泳

色々な種類のある金魚は、違う種類や品種同士を同じ水槽で飼育したいと考える方も多いでしょう。しかし、同じ金魚同士でも相性の悪いものや同じ水槽で飼育すると片方が死んでしまう可能性のある組み合わせもあります。そのため、金魚同士やその他の種類の熱帯魚との混泳を考える場合には事前に相性を調べる必要があります。

悪い組み合わせ例

金魚の相性が良くない組み合わせには、個体同士の身体の大きさに差があるもの、和金と琉金、和金と出目金などの泳ぎ方や体型が異なるものがあります。

個体同士の身体の大きさに差がある組み合わせ

金魚には何でもつついたり口に入れる習性があり、共喰いをする場合もあります。そのため、同じ種類の金魚同士でも個体同士の大きさにあまりにも差があると、小さい個体が大きい個体に追い回されたり食べられてしまうことがあるので避けたほうが良いでしょう。熱帯魚も基本的に、メダカやグッピーは追い回されてしまうので混泳には向きません。

各種類の泳ぎ方や体型が異なる組み合わせ


和金と琉金の場合は、琉金が泳ぎが上手でないので機動力のある和金に追いかけまわされてストレスになったり、餌を食べられてしまって大きくなれないことが多いので混泳には向きません。ただし、金魚の個体同士の相性や性格もあるので、稀に仲良く混泳できるケースもあります。とくに稚魚の頃から同じ水槽で育てるとお互いに慣れてしまうので、混泳が成功する傾向にあります。

和金と出目金の組み合わせは金魚すくいなどでよく目にしますが、実は相性は最悪です。和金に追い回されたり、つつかれたりしてしまうので混泳は避けましょう。水泡眼や頂天眼、らんちゅうも同じく混泳には向きません。

良い組み合わせ例

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金魚を混泳で飼育する場合の良い組み合わせは、基本的に同じ型同士の組み合わせ、泳ぎ方や体型の似ている金魚同士の組み合わせ、活動する区域の違うものなどが混泳に向いています。

同じ型同士の組み合わせ

同じ型同士の組み合わせには、和金なら和金やコメット、朱文錦で同じくらいの大きさの個体同士なら多少いざこざがあっても持ち前の機動力で逃げ回ることもできます。

ただし個体の中ではごく稀に、物凄く攻撃的で絶えず他の固体に攻撃を仕掛けるものもいるので、そのような個体は別の水槽で隔離するしかありません。さらに、出目金や蝶尾、水泡眼、頂天眼などの個性的な見た目の金魚も、それぞれ泳ぎ方や餌の見つけ方が違うので同じ種類同士で飼育しましょう。

特に頂天眼は目が見えないので、目の見える個体と混泳すると餌が食べられないケースがあります。らんちゅうは桜錦や江戸錦など同じ型の種類なら混泳できます。

泳ぎ方や体型が似ているもの同士の組み合わせ

違う型の金魚でも、泳ぎ方や体型が似ている場合なら混泳しても問題が無い場合が多いです。組み合わせには琉金やオランダ獅子頭、青文魚、茶金、丹頂など琉金型の金魚とオランダ型の金魚は混泳しても良いでしょう。ただし、ピンポンパール型の浜錦は肉瘤がオランダ型と似ていますが成長とともに泳ぎ方も変わるので混泳には向きません。

また、東錦などの高級な金魚や歴史の浅い種類の金魚は弱いものが多いので同じ種類や体質のもので飼育する方が良いでしょう。

活動区域の違う種類の組み合わせ

金魚の混泳にはいわゆる「底もの」と呼ばれる水槽の下部で活動するどじょうやコリドラスが向いています。金魚は基本的に水槽の中間から上部で活動するので、水槽の下部で活動する生き物とは喧嘩をすることはほとんどありません。

さらにどじょうやコリドラスは普段は物陰に隠れていて、動きが早いので金魚がちょっかいを出しても逃げきることができます。また、金魚の餌の食べ残しを食べてくれるので、お掃除要員にも向いています。

ただし、どじょうも種類によっては気性の荒い種類のものもいるので事前に確認をしましょう。プレコなどのナマズ類も混泳はできますが、短期間でとても大きくなるのと大きくなるにつれて気性が荒くなるものも存在します。後々混泳ができなくなる可能性があるのでお勧めしません。

その他に混泳できる生き物には石巻貝やタニシなどの貝類やヤマトヌマエビなどのエビ類が苔掃除もしてくれて、金魚に食べられることもないので安心です。

金魚の繁殖

金魚の混泳はそれまで上手くいっていても突然崩れることがあります。とくに繁殖期になるとメスがオスに追いかけまわされるようになります。突然混泳が上手くいかなくなった時は繁殖期を疑いましょう。

金魚のオスは発情すると追星という白い点々がエラの周りやヒレの付け根にできるようになります。オスにメスが追いかけまわされるとメスが弱ってしまうので、水槽のレイアウトを変えて隠れる場所を多く作りましょう。

また、混泳をする時に違う種類の金魚同士を同じ水槽に入れると繁殖した時に雑種が生まれますが、この雑種はあまり長生きしないのがほとんどです。繁殖させて飼い続けたい場合は同じ種類の金魚を飼う方が良いです。

金魚の種類別の値段相場

金魚の値段の相場は大きさや種類によって色々です。また、流通の多さでも値段が変わるので珍しいものほど高価な場合もあります。

また、金魚には一点物と言って品評会に出せるレベルまで育てた美しい見た目の金魚や有名な作出家が育てた金魚が販売されていることもあります。一点物の金魚は文字のとおり一点で売り切りなので値段は色々ですが、基本的にとても高額なものが多いです。

和金・琉金

和金や琉金は流通が多く、ホームセンターなどでも購入できます。和金の中では小赤と呼ばれる赤色の小さな和金が一番価格が低く10匹で300円ほどで購入できます。観賞用で大きく育てられた和金は15cmほどで3000円くらいの値段で売られていることもあります。

コメットや朱文錦も1匹200円~500円が相場でまとめ買いならさらに安価で購入することができます。ただし柄や色が珍しい場合は小さいものでも価格が1000円以上することもあります。

琉金は安いものなら1匹2000円ほどで、ショートテールなどの高価な種類は8000円以上になることもあります。玉サバは小さなものなら1匹600円ほどで販売されていて、土佐金は1500円ほどで高価なものなら6000円~8000円で購入できます。

オランダ・らんちゅう

オランダ獅子頭は小さなものなら500円~2000円ほどで購入できます。大きく成長したものや立派な肉瘤を持っている個体は高価で相場は10000円~40000円ですがそれ以上の値が付くこともあります。

茶金や青文魚は茶金は1匹300円~500円で青文魚は1000円から2000円で、大きなものなら5000円で購入できます。花房を持つ金魚は2000円ほどで購入できますが流通が少ないため入手は難しいです。高価なものでは20000円する個体も存在します。

らんちゅうは小さなものなら1匹1500円ほどで購入できますが、肉瘤の有無やフォルムの美しさ、年齢でも値段が変わります。品評会出されるような美しい一点物は100000円~200000円と高額な価格を付けられることもあります。

水泡眼は小さなものなら1000円ほどで購入できますが、大きなものや珍しい品種は10000円~20000円ほどの価格になります。頂天眼は安くて2000円のものか6000円のものまで値段に開きがあります。津軽錦や江戸錦、桜錦などは小さいものなら2000円から購入できます。大きいものや状態の良い一点ものは安くて10000円からの価格になります。

出目金・ピンポンパール

出目金は流通が多いので価格も安く柄に関わらず三色出目金やヤナギデメキンも1匹600円ほどで購入できます。ただし、ショートテールの一点物は1000000円ほどの値段になるものも存在します。また、蝶尾は1200円ほどで購入できます。

ピンポンパールは小さなものなら500円程度で、中くらいのものなら800円ほどで購入できます。一点物で高価な個体は安くて10000円からが相場になります。珍珠鱗や浜錦は大体1000円ほどの値段です。一点物だとピンポンパールと同じく安くて10000円ほどで購入できます。

色々な種類の金魚

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金魚は上記で紹介した以外にもまだまだたくさんの種類が存在していてその総数は100種類以上とも言われています。現在でも金魚の品種改良は行われており、最近では埼玉県で「はるやどる」という品種が誕生し、話題になりました。この品種は金魚では初の緑色の品種で、青色のオーロラと黄色のミューズの品種を掛け合わせて開発されました。

このように金魚の種類は奥が深く、育て上げた個体が大きく育った時は達成感を味わえます。また、金魚の寿命は20年と他の魚に比べて丈夫で長生きで買いやすく初心者にはお勧めの魚です。自分のお気に入りの品種を見つけて自分だけの個性的な金魚を育ててみてはいかがでしょうか。
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