cms-import-kajikko-wp

爬虫類はなつくのか・なつく爬虫類の種類・なつかせる飼育方法

[allpage_toc]

爬虫類はなつくのか?なつく種類と飼育方法について

犬や猫と比べ、狭いスペースや室内などで飼育しやすく、騒音問題などの心配もないことから、爬虫類をペットとして飼育する人が増えています。そのような中で、爬虫類を初めて飼育する人の多くが抱える不安のひとつに、爬虫類をペットとして飼育した場合に人間になつくのかという問題があります。今回はそんな問題について解説します。

爬虫類はなつくのか?

野生の爬虫類の多くは単体で行動し、ペットとして飼育した場合、なつくという概念からは遠いと言われていますが、実際に爬虫類が人間になつくとくことはあるのでしょうか。ここではいくつかの種類の焦点を当てて解説していきましょう。

ヒョウモントカゲモドキ

全長が約20cmで夜行性の爬虫類であるヒョウモントカゲモドキは、ヤモリの一種です。犬や猫をペットして飼う場合と異なり、適度なコミュニケーションを取らずに放置しておいても大丈夫な上、アパートやマンションなどのようなスペースのあまりない住宅環境でも飼育可能なことから、注目をあびている爬虫類です。

爬虫類の中でも珍しく、手に持って遊ぶことができることから、なつく種類と思われているのですが、実際は自分の置かれている環境に慣れていただけという見解のほうが大勢を占めています。飼い主がハンドリングで遊べるほど慣れている状況は、飼い主の心理からすれば「なついている」という表現を抱きたくなる気持ちも理解でできなくはないといったところでしょうか。

イグアナ

犬のようにとはいきませんが、イグアナも人の言葉に反応し、飼い主の顔をおぼえてなつくとも言われています。しかしながら、イグアナも爬虫類ですので、飼い始めの頃は当然ながら、人間を怖がって逃げたり攻撃をしようとしてきたりします。

イグアナを環境に慣れさせるためには、まず手から餌をあげるようにしてみましょう。初めのうちは、人間のことを自動で餌を出す相手という認識でしかありませんが、慣れてきたら、餌をあげながら腕や肩を触ってあげましょう。そこで慣れてきたら次の段階でお腹を触ってみましょう。

コツは焦らずじっくりとやることです。イグアナも爬虫類の仲間である以上、まず警戒心を解くことが第一歩となります。少しずつ徐々に、ゆっくりでも良いので段階を踏んでいくことを心掛けましょう。

アルマジロトカゲ

輸入量が少ないため日本では希少性が高いアルマジロトカゲですが、恐竜のような見た目から飼育したいという人が意外と多く存在します。鎧に身を包んだような外見からが想像できませんが、温厚で大人しい性格をしており身体も丈夫なため、ペットとしてが出て来ました。

野生下でのアルマジロトカゲは、基本的に隠れて生息しているため、警戒心が強く神経質な面を持っています。そのため、ペットとしてなつかせるには、かなり難易度の高い爬虫類と言えるでしょう。直接手から餌を与えるということはせず、ピンセット越しに与えるなど、ある程度の距離感を保ちながら信頼関係を築くような、飼育方法を心掛けましょう。

爬虫類がなつかない原因

爬虫類を飼っている中で、「どうしてもなつかない」とか「なつくようには感じない」という人の意見もあります。ペットとして飼育していても、爬虫類がなつかない原因とは何なのでしょうか。

爬虫類の習性

リクガメなどのように集団で行動をする種類などの一部を除くと、野生の爬虫類は基本的には単独行動で生活しています。集団行動をとらないという事は、生殖活動以外で他の個体と接触する場合は、敵に襲われた時や餌を捕食する時などになります。特に敵に襲われた時は、相手を警戒しているということなので、当然ながら気を許している状態ではありません。

そう考えた場合、爬虫類は本来なつくタイプの動物ではない、という事になります。なつくように見えているのは、その爬虫類が触られたりする状況に慣れてしまっていることも考えられます。その場合、なつかせると言うよりも、人間は自分に危害を加えない存在であると思ってもらえるだけでよしとする方が良いでしょう。

爬虫類の習性に対する理解

「なつくことがない」が定説とされている爬虫類を、飼育環境に慣れさせる場合は、どのようなことに注意をすればよいのでしょうか。やはり、爬虫類の習性や本来の生息環境と言ったものを自分から学び、自分の方から爬虫類へ寄せていくというような努力が必要となります。

実際に爬虫類を上手に飼育している人の例を見てみると、なつかせているというよりは、飼育している人自身が爬虫類の性質をよく勉強し、飼育するための環境づくりなどで自分の方から寄せにいっている場合も少なくありません。そうすることにより、お互いがお互いを外敵だと思わなくなり、共存関係が成立するということに繋がります。

とは言え、爬虫類に限らず生き物には個体差というものがあり、前項を含めた定説とされていることが当てはまる場合もあれば、そうでない場合もあります。なつくことはないと、一方的に否定も肯定もできないのが現状といったところでしょう。

なつく爬虫類の種類

[no_toc]
爬虫類の中でも飼育しやすく、なつくと言われている種類にはどのようなものがいるのでしょうか。ここでは、そういった初心者にも種類について解説していきましょう。

リクガメ類

爬虫類の中でも、カメは多く飼育されている種類で、の高いものでもあります。日本では、ミドリガメやクサガメ、あるいはイシガメといった水棲のカメがですが、人になつくという点ではリクガメ類がです。

リクガメにも大型のものから小型のものまでさまざまな種類がおり、飼育可能な種類のものもまた多くいます。リクガメ類は基本的に草食で温和な性格であるため、人にとてもなつきやすく、飼育しやすいことが特徴です。

例えば、ギリシャリクガメやヘルマンリクガメなどの小型のチチュウカイリクガメの仲間は、好物であるタンポポの葉っぱを差し出すと、口元でむしゃむしゃと食べてくれます。この修正を利用し、馴らしていくうちになつくようになり、餌やりの時には向こうから寄って来るようにもなります。

ちなみに、草食のリクガメ類が人になつくと、頭を撫でても首を引っ込めなくなりますので、安心してスキンシップがはかれます。

フタアゴヒゲトカゲ

フタアゴヒゲトカゲはオーストラリア原産の爬虫類です。見た目のごつごつした感じからは、とてもそのようには見えませんが、爬虫類の中でもかなり温和な性格で、人になつく傾向を持っており、慣れてくれば直接餌を与えたり、スキンシップをはかることなども可能となります。

また、犬や猫などを飼育する場合と同じように名前を覚えさせることもできるので、名前で呼ばれることに慣れてくれば、呼べば寄ってきたり、膝に乗ってきたりということも楽しむことが可能となります。

ただし個体によっては、慎重な性格のものもいますので、その場合は少し長い目で見た上で飼育した方がよいでしょう。

グリーンイグアナ

前述のフタアゴヒゲトカゲ同様、その見た目からはなつくという言葉からはほどお遠いイメージを感じますが、イグアナの仲間は、比較的人に良く懐く傾向がある爬虫類で、飼育しているうちに、そのお茶目な性格のとりこになる人も出て来るほどです。

中でもグリーンイグアナは、日本でも多く流通してるイグアナの仲間で、温和な性格で人にも良くなつくことからもあり、慣れてくればスキンシップをはかることも可能となります。また、飼育している人によっては、室内で放し飼いにして楽しむ愛好家もおり、それだけグリーンイグアナは人になつくという傾向がある、ということにも繋がります。

コーンスネーク

爬虫類のなかでもヘビは苦手という人は少なくありませんが、ヘビは意外と人になつく傾向があり、毒を持っている、あるいは大型で巻きつかれた場合のリスクなどの危険を考慮した上で、しっかりと種類を選べば飼育を楽しむ事ができます。

特に、コーンスネークという種類は、比較的小型で温和な性格をしていますので、優しく丁寧に触ってあげれば、とても人になつく傾向がありますので、です。また、滅多に人を噛むこともなく、毒を持ってないという点で、初心者にもです。

価格も安く購入しやすいため、初心者が飼育する爬虫類のなかでも、入門用としてものとなります。ヘビを手の上などで這わせる「ハンドリング」も比較的しやすく、なついてくいると、手の中でリラックスしてくれます。また、その姿がかわいいと愛好家の中でも評判です。

ボールパイソン

ボールニシキヘビとも言われているボールパイソンも、コーンスネーク同様なつくと言われている爬虫類のひとつになります。パイソンの名が示すように、パイソン柄のハンドバックに見られるような模様をしています。コーンスネーク同様、飼いやすさとハンドリングへの慣れやすさなどからとなっております。

このボールパイソンは、平均寿命が30年と長いことも特徴ですので、飼育する場合は最期まで責任を持って面倒を見る覚悟が必要となります。前述のコーンスネークもそうなのですが、ヘビの仲間は特に、飼育中に脱走した時に大騒ぎとなることはあります。そのため、脱走しないような飼育環境にするなどの注意が必要となります。

爬虫類がなつく飼育方法

爬虫類がなつかない原因の項でも解説しましたが、爬虫類がなつくようにするためには、なつくというより共存関係を慣れさせることが必要となって来ます。そのためには、爬虫類の趨勢を知り、飼育方法を学ぶなどをして、自分の方から爬虫類に寄せていく努力が必要となります。

飼育できる爬虫類の種類にもいろいろなものがいます。そんなに広くないスペースでも飼育できる種類からある程度の広さが必要な種類、あるいは性格の大人しい種類から活発な種類などさまざまです。また、人間側からみた初心者向きの種類から、ある程度経験を積んだ人でなければ難しい種類といった分類のされる場合もあります。

見た目やノリだけで、自分の飼いたい爬虫類を飼育するのはなつくなつかない以前の問題でもあります。飼おうとする爬虫類に適した飼育環境を提供し習性を知ることが、爬虫類をなつかせる、あるいは慣れさせる第一歩となることを知っておきましょう。

努力と根気でなつかせる

野生下での爬虫類は基本的に単独行動であることや、犬や猫などに比べて脳が発達していないことなどを理由に、「爬虫類が人間になつくことはない」とする説が強い状況ですが、それでも、人間の声に反応して近寄って来る爬虫類が存在していることもまた現実です。

芸をするとまでは行かなくても、手から直接餌を食べてくれるとか、名前を呼べば反応してくれると言った仕草を見せ、飼い主さんがなついていると言えば、なついていることになるのではないでしょうか。

前述にもあるように、爬虫類を「なつかせる」「慣れさせる」ためには、根気と努力が必要となります。爬虫類をなつかせたい、あるいは慣れさせたい人は、そう言ったことを踏まえて最後まで責任をもって挑む覚悟で臨みましょう。
モバイルバージョンを終了