cms-import-kajikko-wp

マットレスのカビ取り方法とマットレスのカビ防止対策

[allpage_toc]

カビの歴史

身近で不快な存在の黒カビですが、カビは5億年以上前にはすでに存在していたでしょう。人類よりも長い歴史があるカビは、多くの謎があります。カビの先祖についてなど、まだまだ分からないことが多いのが現状です。

地球上の微生物の中で、カビは36%を占めています。その種類についても明らかにされていませんが、少なくとも3万種はあり、7万から8万あるとも考えられています。今後もどんどん増えて最終的には20万種くらいにはなると予測されています。

カビはさまざまなものに取りつき、多数の種類を増やしています。長い歴史を考えると、生きぬく力は人よりもすごいでしょう。

カビの繁殖力

カビは植物や動物、物や排泄物など、あらゆるものに取りつき、それを分解することでエネルギーに変え生きています。カビは複数の胞子があり、寄り添ってどこかに着地します。そして、一斉に発芽して菌糸を延ばして取りつきます。伸びた菌糸には胞子ができ、風にのってどこかへ飛ぶこともできます。

この繰り返しでカビは繁殖して増えていきます。家の中でも一か所に黒カビが発生すると、離れた場所でも確認できる時があるのはそのせいです。カビの胞子は風にのって空気中を浮遊します。上昇気流に乗って、数千メートル上空まで舞い上がれる性質があります。

ですから、エアコンの中にカビが生えていたりすると、部屋中にカビの胞子が広がるわけです。一般的に、空気中には1立方メートルあたり、少なくても数個から数百個、多ければ数千個浮遊していると考えられています。これらのカビは山を越え、海を越えどこまでも飛んでいきます。そして、着地した所で繁殖し始めます。とても生命力があるやっかいな存在です。

カビ大国日本

カビが好む快適な環境は、気温20度から30度、湿度70%以上と言われています。この条件になると、カビはどこかに取りつきスクスクと世徴していきます。温暖で多湿、水蒸気の国である日本は、カビにとっては最適な環境、条件が良く揃った居心地のいい場所です。特に梅雨の時期から夏にかけては注意が必要です。また、近年夏型肺炎が増えています。

これは、トリコスポロンと呼ぶカビ胞子が原因になって肺炎をおこします。昔は、風通しや日当たりの悪い住宅で多く見られましたが、最近は気密性の高いマンションで多く見られます。日当たりが良い住宅にお住まいでも、風通しが悪いとカビの発生が考えられるので要注意です。

マットレスにカビが生える原因

マットレスの温度差

冬になると外が寒くても室内は温かいです。この温度差によって結露がおきて窓ガラスも結露します。これと同じような現象がマットレスの中でも起きています。マットレスの中で湿気がこもっているのに、さらに部屋の湿度も高い状態になります。こうなるとカビにとっては好都合、マットレスの中でどんどん発生します。

寝汗や皮脂

寝ている間に汗や皮脂が分泌されて、知らないうちにマットレスにしみ込みます。マットレスを影干ししないでおくと、マットレスの中は湿度の高い状態になってカビが発生します。寝汗のイメージは夏の時期に限定されそうですが、一年を通じて寝汗をかいています。マットレスは使用したら、風通しの良い所で立て掛けておくのがベストでしょう。

マットレスのカビの取り方

マットレスのカビのとり方には、「カビた部分の殺菌」と「カビによって変色した部分」を取り除く必要があります。マットレスに一度付いたカビを完全に取り除くのはとても難しいですが、ある程度までは戻せます。

あっという間に落とせるのは、強力な色落ち成分の入った洗剤です。これは綺麗になりますが、マットレスは寝具なので使うことができません。マットレスが傷んだり、シミが残っても気にならない方はお試しください。どのような方法があるのか見ていきましょう。

クリーニング

マットレスのカビとりは、前門のクリーニング業者にお願いしましょう。黒いシミが残る場合がありますが、自分で行うよりも綺麗なうえに、マットレスを傷めないでカビを取る事ができます。専門業者の場合、スチームを使用してクリーニングするため、カビの他、ダニや雑菌も死滅させることができます。マットレスは本来丸洗いできないものが多いです。

洗剤を使用してしまうと、成分がマットレスの中に残る可能性があります。残った洗剤は、赤ちゃんやペットなどに悪影響を及ぼす可能性があります。専門の業者にお願いすれば、デリケートなマットレスも丁寧に作業を行ってくれ、安心して任せる事ができます。

ファブリーズ

[no_toc]
ファブリーズは、衣類や布製品に吹きかけるだけで消臭や除菌ができる商品で、手軽に使える事もあっての商品です。ファブリーズの成分を見ると、除菌成分「Quat」と書かれています。聞きなれない言葉ですが「クウォット」と呼びます。

これは、第四級アンモニウム化合物の事を指していて、塩化ベンザルコニウムは陽イオンの界面活性剤で逆性石鹸の成分です。細菌のプラスマイナスの仕組みを利用して、除菌を行い除菌効果はあまり期待できないでしょう。

ファブリーズを大量に吹きかけると、かえってカビが増えた結果もあります。そして何より怖いのが、東京都の健康安全研究センターで多量に使うと、健康被害が起きる可能性を指摘しています。マウスの赤ちゃんでは健康被害が出たので、新生児やペットのいるお宅ではファブリーズを使用してのカビ対策はできません。

洗濯

マットレスを洗濯するわけにはいかないので、部分洗いをしましょう。まずは、マットレスに生えている黒カビをエタノールで殺菌します。湿る位にエタノールをスプレーしたら、約1時間ほど放置します。そして、ぬるま湯に付けたタオルなどでカビを薄める要領で拭き取ります。最後は、ドライヤーなどで乾燥させて陰干しをして完了です。

乾燥器

乾燥器を使ってカビとりはできませんが、カビを発生させない予防効果はあります。マットレスは常に乾燥した状態がベストなので、定期的に布団乾燥機をかけると効果的です。カビをしっかり除去したら、陰干しをしっかりして乾燥器をかけると良いでしょう。

カビキラー

カビに効き目があるカビキラーですが、これはお風呂用なのでできません。とても強い洗剤なので、寝具であるマットレスに使用するのはよくないです。では、衣料用のハイターなら大丈夫そうですが、漂白力が弱すぎてやはりダメです。

キッチン泡ハイター

マットレスに付いたカビは、キッチン泡ハイターがいいでしょう。カビの黒斑点に染みこむくらいスプレーします。カビの色が落ちる位まで待ち洗い流して完了です。ただしこの方法は、マットレスの柄も漂白されて傷みますし生地も傷みます。

あまり大量に吹きかけるのではなく、生地の状態などを考えてスプレーしましょう。カビを落とした後は、消毒用のエタノールかオキシドールで殺菌して仕上げましょう。

カビ除去スプレー

マットレスにカビが付着して日が浅いのなら、除菌スプレーを使うとカビを取ることができます。カビとりスプレーをカビに吹きかけて、30分くらい放置するだけでみるみるカビが消えていきます。見えないカビ菌まで死滅してくれるすぐれものです。

マットレスや布団に使用する事ができますが、使用前には目立たない所で確かめてから使いましょう。商品によっては臭いが強いので、使用してからしばらくは風通しの良い所で乾かしてからマットレスを使うといいでしょう。

マットレスのカビを殺菌する方法

一度できたしまったカビを、これ以上増やさないようにするには殺菌が効果的です。使用する物は「エタノール」か「オキシドール」です。ドラッグストアなどで簡単に手に入るので用意しましょう。黒くカビの生えた部分に少し湿る程度にしっかりつけます。

1時間ほど放置したら、その後ぬるま湯に付けた雑巾で拭きとります。雑巾は固く絞らず、お湯を含ませてカビを薄めていく感じに叩き拭きをしましょう。エタノールもオキシドールも揮発性は高いですが、ふき取り作業は確実にしましょう。拭き取ったらドライヤーを使って乾燥させ、風通しの良い所に立て掛けます。

マットレスのカビの予防方法

マットレスのカビ予防は対策が必要です。マットレスの下面の湿度と温度が関係しています。梅雨の時期など湿度が高くなる季節や寝汗をかいた時、マットの中は結露が発生しやすくなります。マットレスを直置きしている場合は、床に接している部分は冷たくなっています。

マットレス上部は、人の熱で温まり温度差が生まれます。これによってマットレス内部は結露してカビが発生します。冬の時期は安心できそうですが、乾燥しているため加湿器を使うお宅があります。そのような時は、やはり同じ現象になってカビが発生します。カビが発生しやすい使い方は大きく分けて4つあります。

すのこを敷く

[no_toc]
ベッドの形状でカビが生えるかは大きく変わります。ベッドを使用したら毎日マットレスを乾燥させればいいのですが、なかなか面倒でそうもいきません。マットレスは通気性を高めれば、湿気がこもりにくくなりカビが発生しにくくなります。

ベッドの床板部分にすのこを敷いて、その上にマットレスを置くだけでかなり変わります。湿気の逃げる場所ができるので風通しがよくなり、マットレスを立て掛ける回数も減るでしょう。

収納付きベッドは注意

ベッドの下はデッドスペースになりがちなので、そこに目を付けた収納付きベッドが販売されています。とても便利な商品ですが、この収納付きベッドはすのこタイプになっていないものが多いです。これは、収納している物が人の熱で湿ってしまうからです。

すのこタイプではありませんが、シーズンオフの衣類をしまっておくとかなり湿っているのがわかります。しかし、考え方を変えると収納物の種類を考えると、断熱材のような役割も期待でき、結露が減る可能性も否定できません。

フローリングにマットレス

ワンルームマンションなどでは、フローリングにマットレスを直置きするケースが多くみられます。これは、マットレスにとって非常にカビやすい使い方です。湿気が逃げる隙間もなく、床との温度差も大きい状態、あらゆる条件が揃ってカビが発生しやすくなります。このようなケースは、床にすのこを敷くだけで環境がとても良くなるでしょう。

高温多湿の場所

住んでいる環境によってもカビの発生は変わります。海や山に近い自宅場合、湿気が多く家の中がジメジメします。いくらこまめにマットレスを立て掛けていても、湿った風ですとあまり効果がありません。

そして、マンションに多い鉄筋コンクリート造の建物ですが、気密性が良いため湿度も上がりやすく、窓が結露しやすくなります。冬になると乾燥を気にして加湿器を付けますが、マットレスに大きな影響がでます。部屋の中は高温多湿にしないように、コントロールすることが必要です。

シーツを敷く

マットレスにはシーツを敷いてから使いましょう。寝ている間に書いた汗や皮脂が直接マットレスの中に染みこむのを防いでくれます。特に夏場は、シーツを敷くことで汗を吸い取ってくれます。機能性のシーツを利用すると、体温を下げる効果もあり熱がこもりにくくります。ベットマットやシーツを使用して、こまめに取りかえて清潔な環境を維持しましょう。

置き方によるカビの生え方の違い

すのこ

すのこを置いた上にマットレスを置き、直置きと比べると断然通気性は良くなります。人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかくのは有名な話です。これが毎日マットレスの中に蓄積されるとカビる訳です。

すのこを敷き風通しを良くして、マットレスの中の湿度を下げてあげることで、カビははえにくくなるでしょう。しかし、安心して何か月もマットレスをあげないと、すのことマットレスの接触している部分にカビが生えることがあるので油断は禁物です。

床置き

すのこを敷いて使うよりも、床置きの方がカビの生えるスピードは早いでしょう。マットレスが吸い込んだ湿気はどこにも逃げる場所が無く、中で結露しやすくなります。住む生活スタイルによっては、マットレスを床置きしないと使えないケースもあります。そのような場合は、マットレス選びを考えましょう。

防カビ加工のされたマットレスを選んだり、三つ折りタイプのマットレスもあります。このようなタイプのマットレスを選んで、カビ対策をすることをします。

マットレスにカビを生やさない方法

マットレスのカビ対策で最も有効なのは、乾燥しかありません。天気のいい日を見計らい定期的にマットレスを陰干しする事です。マットレスの下のすのこも湿気を吸っていますから、一緒に乾燥させるといいでしょう。 

そして、湿気を取り除いたマットレスは、消毒用のエタノールスプレーをしておくとカビ予防になります。マットレスの下には除湿シートを敷くのもです。湿気をたっぷり吸いこんで洗濯して繰り返し使え経済的です。

寝室はなるべくカラッとしておきたいです。その為には湿気対策に効果的な除湿機や、除湿剤を置くのも効果的です。重曹を置いても湿気を吸い取ってくれて除湿効果があります。マットレスにカビを生やさない方法は、風通しの良さと湿度調整です。

マットレスの種類

マットレスには様々な種類があります。できるだけ通気性の良いものを選ぶのもひとつの手です。ボンネルコイルやポケットコイルなどを選び、通気性の悪い低反発や高反発は避けましょう。カビの生えづらい種類を選ぶと湿気が溜まりにくくなって、お手入れもらくになります。
[no_toc]

ベッドを置く位置

寝室を決める時、風通しの良い場所にすることが大切です。そして、部屋の中でもベッド周辺は風の通りを良くしてあげるため、ベッド周りは風を遮るものが無いようにしましょう。極端な話ですが、窓の多い部屋で部屋の中央にベッドを設置すれば、日中常に窓を開けて風を入れて風通しが良くなりマットレスは快適なります。

しかし、このような使い方は難しいのが現状です。ベッドは壁に寄せて使われたりするケースがほとんどです。なるべくヘッドボード部分だけを壁につけて、使用して風通し良く使うのがです。

水分のあるものを減らす

ベッドルームには、花瓶や水槽など湿度を上げる原因を取り除くようにします。そして、見落としがちなのが、寝室で洗濯物を干すことです。濡れた洗濯物からは大量の水分が放出され、マットレスが吸い込んでしまいます。せっかく除湿していてもこれでは効果がありません。水分の多いものは寝室には持ち込まないほいうが良いでしょう。

外気温との差を考える

カビは結露によって多く発生します。室温と外気温の差があると窓が結露するので、冬の結露は、雨戸や二重サッシにして中と外の気温差を小さくすることです。そして、日中は窓を開けて風通し良くしておくことが大切です。日中も閉めきりにしておくと、あっという間にカビだらけになります。

マットレスのお手入れ法

マットレスのカビが取れたら、今度は生やさないようにお手入れに気を使いましょう。マットレスは湿気のがすため、天気のいい日に寝室の窓を開けシーツなどを取り外し、ベッドサイドに立て掛けましょう。キングサイズのマットレスなど、大きすぎて立て掛けられない場合は、タオルケットなどを丸めて20cm位の高さにします。

これをマットレスの下に挟んで浮かせ、風を入れてあげましょう。だいたい月1回を目安にお手入れします。そして、乾燥させたマットレスは、上下左右を置き換えて1か所だけヘタるのを防ぎます。こうすることで、スプリングタイプのマットレスや低反発のマットレスも長く愛用できます。

マットレスのお手入れ法は、風通しを良くするだけなので、難しいテクニックはいりません。女性一人で動かせないようであれば、タオルを入れる方法をお試しください。

マットレスは通気性良く使用する

マットレスにカビが生えてしまった時の対策方法がわかりました。カビとはどのようなものかも解り、カビの生命力に驚いたでしょう。どのご家庭でも悩ますカビは、やはり根気よく退治していくしか方法しかないでしょう。日頃から風通しを良くして、カビが嫌う環境作りをすることが大切です。

マットレスのカビに悩んでいる方はぜひご紹介した方法でカビを取り除いてみて下さい。そして、とりのぞいた後は消毒をしましょう。同じことの繰り返しにならないように、日頃のお手入れもしましょう。
モバイルバージョンを終了