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2019年01月18日

真鍮の手入れと品物別手入れ方法|緑青/変色/錆びなど

真鍮(黄銅)はアクセサリーの他に、カラトリーや楽器にも用いられる合成金属です。錆や変色が起きることから、使い続けるためには手入れを正しく行う必要があります。真鍮のお手入れアイテムと、状態別・品物別のお手入れ方法をご紹介します。是非ご覧ください。

真鍮の手入れと品物別手入れ方法|緑青/変色/錆びなど

真鍮とは

真鍮(しんちゅう)とは、銅と亜鉛を使って合成生成された金属のことです。色は黄み帯びており、亜鉛量が20%以上のものを真鍮と呼びます。一般的には「黄銅(おうどう、こうどう)」と呼ばれることが多く、真鍮は「鍮」の漢字が難しいことから鉱物に詳しくない方でも読みが分かる「黄銅」の名称が好まれます。

真鍮は加熱することで複雑な形にすることも可能で、薄く広げたり細く伸ばすこともできます。更に切る・削る・加工が行いやすいことから、さまざまな物が作られています。身近なものとしては五円玉があります。アクセサリーで用いられることも多く、純金などの高価な素材は手が届かない時に選ばれます。

真鍮の手入れで使うアイテムとは

プラチナやステンレスは、手入れをしなくても劣化が進みにくいとされますが、真鍮は手入れが必須です。定期的に手入れを行うことで、その物としての美しい姿を保つことができます。

アクセサリーや金属品の手入れには、さまざまなアイテムが用いられますが真鍮の手入れに有効なアイテムは「酢」と「重曹」です。酢や重曹は掃除で大活躍するアイテムとしてメディアでも取り上げられていますが、真鍮の手入れにも有効なので活用してみましょう。

「酢」を使用した手入れ方法はとても簡単です。準備するものは「酢」と「器」だけですが、手入れを行いたい真鍮によって必要な酢の量が変わるため、大きな真鍮には向かない方法とされます。

【手入れ方法】
1.酢で真鍮全体が浸かるくらいの容器を容易。
2.容器に真鍮を入れる。
3.酢を真鍮全体が浸かるくらい入れる。
4.5分~1時間放置。(時間は汚れ具合で調整)
5.取り出して布で磨く。(指でも可能、しかし指が汚れます)

注意点としてはニオイです。酢に浸けるため、酢のニオイが真鍮に付いてしまうことがあります。浸け終えて拭いた後ニオイが消えるまで水拭きを繰り返すことで、酢の問題を解消できます。ただし、水気は錆のもとになるため最後には必ず乾拭きをしましょう。

重曹

重曹は掃除に使えて食べることもできる不思議な物質ですが、その正体は「炭酸水素ナトリウム」です。「重炭酸曹達(じゅうたんさんソーダ)」とも呼ばれ、この名称を略した呼び名が「重曹」とされています。

掃除に有効な洗浄力があるため、洗剤と関連付けられて摂取の安全性が指摘されることもありますが、炭酸水素ナトリウムは人体にも存在する物質のため、摂取しても問題ない物質と認められています。安心して掃除にも食事にも使用できます。

本題の真鍮の手入れ方法ですが、必要なものは「重曹」と「布」だけです。布は重曹で真鍮をこする時に使用しますが、危険なものを扱うわけではないため「指」でこすっても問題ありません。ただ、摩擦刺激になるため「布」を使用した方が手の皮膚を傷付けません。

【手入れ方法】
1.真鍮を濡らしておく。
2.布(または指)に重曹を乗せる。
3.その布(指)で真鍮をこする。

はじめに真鍮を濡らしておくことで、粉っぽい重曹が湿って少しだけ固形状になるため、真鍮をこすりやすくなります。濡らさなくてもできますが、手入れのしやすさで言えば濡らすことをおすすめします。

状態別で最適な手入れ方法

真鍮の手入れに有効なアイテムは「酢」と「重曹」でした。続いて、手入れを行いたい気持ちに結び付いた状態別で最適な手入れ方法をご説明します。

錆びている

「錆」は、金属表面が水気や空気に触れて生じる酸化物のことです。色が元の状態とは違ってくる他、触り心地がザラザラします。アクセサリーは身に着けるものなので、ザラザラしていると不快感と肌トラブルにつながってしまいます。身に着けないものでも見た感じ古びた印象を与えるため、手入れをして元の状態を取り戻しましょう。

人間の肌に触れることがある真鍮の錆には、タンパク質が含まれているため、タンパク質を構成するアミノ酸を除去する効果があるアイテムを使います。アミノ酸除去には「アルカリ性」が有効で「酢」には「クエン酸」と呼ばれるアルカリ性成分が豊富に含まれています。

真鍮の錆落としには「酢」が適しますが、クエン酸を含む「果物」でも代用できます。クエン酸は酸味を引き起こす成分なので、錆落としのために数ある果物の中から選ぶとすれば「レモン」です。

また、粉末状のクエン酸がスーパーなどで販売されています。ニオイが気になる「酢」や、糖分によるベタベタが気になる「果物」の使用を躊躇う時は粉末状を活用しましょう。

【手入れ方法(酢の場合)】
1.器に真鍮を入れる。
2.真鍮の全体が浸かるくらい酢を注ぐ。
3.2分~3分放置。
4.取り出して水拭きする。

【手入れ方法(レモンの場合)】
1.レモンを絞り、絞り汁を布に含ませる。
2.真鍮をこする。
3.別の布で水拭きする。

【手入れ方法(粉末状クエン酸の場合)】
1.粉末状クエン酸を布に付ける。
2.真鍮をこする。
3.別の布で水拭きする。

クエン酸は錆落とすと同時に、真鍮を劣化させる性質があります。こすった後そのままにしておくと金属の浸食が起きやすくなるため、クエン酸を含ませた布とは別の布でしっかりと水拭きをしてください。

変色している

黒い変色の原因は、ほとんどが錆です。市販の金属磨きで手入れをすることで光沢を取り戻せますが、手軽に変色対策なら「酢」を使います。手入れ方法はこれまでにお伝えした内容と同じですが、記述しておきます。

【手入れ方法】
1.真鍮を酢で浸けられるサイズの器を用意。
2.器に真鍮を入れて、酢で浸るくらいまで注ぐ。
3.2分~3分放置。(汚れ具合で時間調整)
4.取り出して、布で水拭き。

緑青が起きた時は

真鍮を含む銅製アクセサリーを着用したことで、アクセサリーや肌が緑色に変色することがあります。この現象を「緑青(ろくしょう)」と言い、銅と汗などの反応によって起きる「錆」の1種です。

鮮やかな緑色のため肌に生じた時は恐怖さえ覚えると言われますが、毒性は無く洗うことで簡単に落ちます。アクセサリーに緑青が生じた時は、金属磨きで落とせます。錆の1種なので、「酢」や「クエン酸」で拭き取っても良いでしょう。生じてからすぐに対処することで、こびりつく錆になることを防げます。

真鍮の手入れ方法は品物別でも違う

真鍮には「錆」や「変色」が当たり前のように起きます。そのため定期的な手入れが必要になるわけですが、状態別の他に品物別で最適な手入れ方法もあります。

「銅製」の手入れでは、これまでにお伝えした真鍮の手入れ方法を用います。「酢」や「レモン」といった「クエン酸」に研磨剤の代わりとして「塩」を加えることで洗浄力が高くなりますが、装飾が細かい品物や入り組んだ構造の部分に塩入りクエン酸を使用すると、塩が隙間に入り込んでしまいます。

入り込むと水拭きした時に塩が取り除けなくなるため、今後の劣化につながります。手入れをする品物が平坦、または入り組んだ構造ではない部分に、銅のみ塩入りクエン酸を使用しましょう。

リング

既に錆が生じている時は「酢」など「クエン酸系」に浸けて拭き取る方法もありますが、日常的な手入れであれば「磨き布」か「研磨クリーム」を使用します。

「研磨クリーム」は布に付けてから真鍮をこすりますが、粒子が含まれているためデザインが細かいリングでは粒子が入り込むことがあります。入り込むことで細かいところまで綺麗にできるわけですが、手入れ後にちゃんと取り除けないと劣化促進の原因になります。手入れ後にはクリームが残らないように気をつけましょう。

「磨き布(ポリッシュクロス)」は粒子入り研磨剤を含んだクロス(布)のことで、リングを磨くだけで綺麗になります。手軽ですが消耗品で、大きな品物には不向きです。リングは比較的に小さい品物なので、磨き布でも十分に事足ります。

ネックレス

ネックレスにもリングと同じ手入れ方法を用います。ただ、ネックレスはチェーンも含め入り組んだデザインが多いため、研磨剤は避けましょう。日常的には「磨き布」がおすすめですが、錆や変色がみられる時には「クエン酸系(酢・レモン・粉末クエン酸)」でこすったり浸けたりする方法で手入れします。

カラトリー

カラトリーとは食卓用金物のことで、スプーン・フォーク・ナイフを指すことが多いです。食卓用金物は食器として扱うため食べ物を乗せる機会があり、使用した後は洗いますが「使用後は早めに洗い、早めに水気を拭き取る」ことで劣化を防ぐことができます。

スポンジで洗うことが基本で、荒目のスポンジやタワシを用いると傷が付いてツヤが失われます。錆などがどうしても取れない時には「重曹」を活用しましょう。少量の重曹を指でこすってから拭き取りますが、日常的に使用しているのであれば洗剤と共に(もしくは代わりに)重曹を使用すると綺麗な状態を保てます。

楽器

真鍮製楽器の代表はトランペットです。手入れには「酢」「重曹」「研磨剤」「磨き布」などこれまでに登場したアイテムが使えますが、専門分野に携わっている場合は磨いたりツヤを出す効果がある「楽器用のポリッシュ」が使用されます。金属の種類によって用いるポリッシュが違うため、合ったものを選びましょう。

正しい手入れで状態を保とう

真鍮はアクセサリーの中では安価な素材とされますが、レトロな雰囲気を醸しだすことから人気はあります。また、食器やトランペットにも用いられるほど人の生活に役立つ合成金属でもあります。

錆や変色が起きるため、定期的に「酢・レモン・粉末クエン酸・重曹・研磨剤・ポリッシュ・磨き布」で手入れすることをおすすめします。アクセサリーや楽器に関しては定期的でも問題ありませんが、日頃から使用するカラトリーの場合は日常的な手入れを心がけると良いでしょう。

真鍮は錆やすいため、手入れも管理も適切にすると所有に関する問題が起きにくくなります。水気を避け、クエン酸・重曹・研磨剤でこする手入れ時には最後にしっかりと水拭きすること忘れないようにしましょう。金属類は大切に適切に手入れと管理を行うことで、永く品質が保たれます。

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