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真鍮のアクセサリーの手入れの方法と重曹・酢で手入れする方法

更新日:2020年08月28日

真鍮は硬く、丈夫なため、5円硬貨を造る際にも使用されます。真鍮のアクセサリーは、簡単に手に入る、重曹や酢、レモン汁などでも手入れができます。真鍮のアクセサリーの変色や緑青ができたときは重曹などで磨くことで簡単に美しい状態に戻すことができます。

真鍮のアクセサリーの手入れの方法と重曹・酢で手入れする方法

真鍮とは?

真鍮とは、黄金色をした金属です。亜鉛と合金から作られる真鍮は、黄銅(おうどう、こうどう)や、ブラスとも呼ばれます。硬質で、しかし加工が容易なため、一番身近には五円玉として使用されています。

真鍮は五円玉を見てもわかる通り、新しいときは金と見まがうくらいの黄金色で輝きを放っています。しかし、空気に触れることで徐々に酸化が進み、次第にくすんだ枯草色に近い色味になってきます。このように、時間経過とともに見た目が変化していく金属でもあります。

真鍮製品としてよく挙げられるのは、上記の五円玉や、トランペット、仏具やドアノブなどの生活に密接にかかわりのある場所でも使用されています。

真鍮とは
銅と亜鉛の合金で、特に亜鉛が20%以上のものをいいます。
一般的に亜鉛の割合が多くなるにつれて色が薄くなり、少なくなるにつれて赤みを帯びます。亜鉛の割合が増すごとに硬度を増すが、同時に脆さも増すため、45%以上では実用に耐えられなくなります。

真鍮の種類
・銅:80~95%、亜鉛:5~20%:丹胴と呼ばれ、黄銅ではなくかなり銅に近い真鍮の状態。赤みがありつつ色合いが10~18金にかなり近く、耐食性も高いことから、建築用や一部アクセサリーなどに用いられます。

・銅:60~70%、亜鉛:30弱~40%:この辺りが、いわゆる黄銅と呼ばれ、私たちが目にする機会の多い部分。やはり展延性(柔軟にいろいろな形に変化出来る性質)がとても高く、カメラや時計などのパーツや、押し型、あるいは金属雑貨などに。亜鉛が30%のものは七三黄銅、40%のものは六四黄銅などとも呼ばれます。

・銅:60%前後、鉛が数%、鉄も数%、残りが亜鉛:こんな風に色々と混ざってくると、快削黄銅と呼ばれます。その名の通り切削性が高く、非常に加工しやすくなります。

・黄銅に錫を添加したもの:ネーバル黄銅などと呼ばれ、耐海水性を高めたもの。navalというだけに、海軍黄銅とも呼ばれます。

真鍮の特徴
・電流が流れやすい
銅と亜鉛の合金である真鍮は、合金のなかでも電気伝導性が高いのが特徴のひとつです。
電気伝導率が銀の次に高く、銀を100として97以上。
電気伝導性が高いということは電流が流れやすいということなので、真鍮はコネクターやコンセントといった接続器などの素材として使用されています。

・加熱によって複雑な形状にできる
真鍮は熱間鍛造性に優れています。熱間鍛造とは、歪んだ結晶が正常な結晶に変化する「再結晶温度」以上に熱した金属に対して行う加工のことです。熱間鍛造性に優れている真鍮は、過熱によって複雑な形状にも容易に加工できます。真鍮の熱間鍛造性を生かして加工したもので代表的なのは、ガスコンロのバーナーヘッドが挙げられます。

・薄く広げる・細く伸ばすことができる
真鍮は展延性に優れており、材料が破損せずに柔軟に変形することが可能です。また、展延性は展性と延性の2つに分けられます。展性は圧縮する力を加えた際に薄いシート状に成形できる性質、延性は引っ張る力を加えた際に細く引き伸ばせる性質のことです。この2つに優れた真鍮は、薄く広げたり細く伸ばしたりと両方の加工をすることが可能です。

・切削加工しやすい
真鍮には鉛やビスマスが含まれており、被削性が高いです。被削性とは切削加工する際の削りやすさのことを意味します。被削性が高い真鍮は高度な精密加工が必要な部品の素材としても使用されおり、時計などの精密部品やボルト、ナットなどは真鍮の被削性を利用したものです。

また、極微量作用といって、僅かの量で驚くほどの殺菌作用があるため、ドアハンドルや引手などの真鍮金物は衛生上もすぐれています。

真鍮のデメリット
真鍮は、空気中では徐々に表面が酸化されて酸化銅(黒ずみ)という皮膜に覆われます。
メッキ加工やクリアコートなどの加工を施していなければすぐに錆びたり、黒く変色してしまいます。5円玉を想像していただければわかりやすいかと思いますが、真鍮は放置しているだけでもすぐに黒く変色していきます。真鍮は銅と亜鉛の合金のため、水分に弱く触って手垢や汗などがつけば湿気や汗の影響で、変色や錆が進行します。

また、ラテックスなどのゴム製品と相性が悪く、ラテックス類・生ゴムに塗ると黄銅の成分(銅と亜鉛)によりゴムを分解腐食させてしまう欠点があります。

真鍮の用途
紙幣の印刷機などの精密機械や水洗便所の給水管や便器給水スパッド、理化学器械類や鉄道模型等の素材、弾薬の薬莢や金属模型などに広く使用されています。
日本では仏具や金管楽器などに多く使用されています。(金管楽器の別名であるブラス(brass)は黄銅の英名に由来している)。また、1948年から2016年現在に至るまで日本で発行されている五円硬貨の素材としても使われています。
金に似た美しい黄色の光沢を放つことから金の代用品にもされ、poorman’s gold(貧者の金)と呼ばれる。日本の時代劇において小道具として使われる偽の小判も真鍮製のものが多くあります。

銅に亜鉛を混ぜていることで、独特な金色系の輝きが出ることはもちろんのこと、
適度な硬さ、強度があり、それでいて柔軟に変形させたり、切削がしやすいことから建築からアクセサリー、機械や歯車、もちろん金具として小物に使われることが多い素材です。

特に真鍮は無垢材で用いると、ずっしりとした重厚感があり、また酸化することで表面が時間が経つとともに変わって行くことから、革小物やアクセサリーでは好んで使われます。
真鍮は使うほどに強い金属光沢が抑えられてやわらかい表情になり、日焼けが進んだ革とよく馴染みます。変化していく、魅力的な表情を持つ素材です。

出典: http://www.metal-speed.com/information/1610/ |

真鍮の指輪(リング)のお手入れ。

真鍮のリングは、汗や皮脂、水や洗剤などに影響されることがとても多いため、使用後の手入れでは、水洗いした後、乾いた布で水分を拭き取り、空気に触れないようにチャック付きの袋やケースに入れて保管するようにしましょう。真鍮製品は使っていくにしたがって色合いや艶がアンティークの風合いに変化していきます。

リングは直接肌に接しているため、一日つけているだけで黒ずみや、皮膚に色移りする場合などがありますが、手入れをすることによって風合いを残したまま汚れを取ることも、ピカピカの新品の風合いにすることも可能です。

手入れの方法としては、酢やレモン汁などの酸性の液体に漬け置きする方法が知られています。アンティークな風合いを残したまま汚れを取り除きたい場合は、市販の金属磨き(シルバー磨き)の布やクリームを使って手入れを行いましょう。この方法の場合は、リングに付き物の小傷を目立たなくし、ツヤが増す効果があります。

真鍮のネックレスはどう手入れする?

真鍮製のネックレスの手入れは、肌に直接触れている場合は汗などの塩分を水洗いで取り除くことが大切です。柔らかいティッシュやメガネ拭きなどで全体を拭き、チャック付きのビニール袋に入れて空気に触れて酸化しないように保管しましょう。汗などで曇りが出てきた場合は、リングの手入れにも出てきたお酢やレモン汁を使った手入れがです。

細工が繊細な物や石がついている物は手入れをすることで変形したり、石が変質する場合があります。そのような場合は、購入したお店に相談することをお勧めします。また、チェーンは変形したり、伸びることで切れてしまうことがありますのでお手入れの際は交換が必要な状態にないか、チェーンの輪が緩んでいないかを確認するようにしましょう。

真鍮のアクセサリーはどこで購入できる?

手入れ次第では、長い期間愛用できる真鍮のアクセサリー。ショッピングモールに入っている宝飾品店や、有名なブランドではあまり見かけません。無垢の真鍮のアクセサリーは、ハンドメイドの作家さんが集まるサイトなどで見かけることができます。手ごろな価格で真鍮のアクセサリーを手に入れ、手入れをしながら自分好みの色艶に育てていくのも真鍮のアクセサリーの魅力の一つでしょう。

個人の作成しているものの中には、真鍮同士を接着するために行う「ロウ付け」の処理が雑なものがあります。信頼できる作り手で購入するか、購入者のレビューを参考にしてみてください。

真鍮は重曹でも磨けます。

真鍮は、家庭にある重曹でも手入れができます。濡らした手に重曹をとり、アクセサリーをゴシゴシ擦ってみてください。アンティークな風合いを残したまま酸化した部分を取り除くことができます。

しつこい黒ずみを落とす場合や、複数のアクセサリーを一度に手入れする場合は、空き容器に重曹2:水1の割合でシャーベット状になるように練り合わせ、それを使いましょう。大きな面は指で、細かい部分は綿棒を使うと作業がはかどります。手入れをするときは、力を入れすぎてアクセサリー本体を変形させないように注意が必要です。

真鍮をメッキした製品のお手入れ

地金(ベースになっている土台)を他の金属でコーテイングすることをメッキをかけると言います。

真鍮を地金に使い、表面を他の金属(シルバー、プラチナ、K18などの金)でメッキをかけている場合も、鉄やステンレスなどの金属に真鍮メッキをかけている場合もゴシゴシ磨いたり傷をつけることはダメージが大きいため、普段のお手入れではメガネ拭きなどの柔らかい布でそっと拭くに留めるのが最善です。

メッキ製品は消耗品と考え、汚れたり傷が入ったものは買い替えるか再メッキをかけるしかありません。メッキの良い点は安価で手に入ることですが、長期間の使用やハードな手入れに耐えるほど強い製品ではないことを踏まえて選ぶことが大切です。

次のページ:真鍮を酢やレモン汁で手入れしてみよう。

初回公開日:2017年10月13日

記載されている内容は2017年10月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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