五徳の汚れの種類・五徳の掃除方法・家事えもんが紹介した方法

五徳って?
「五徳」ってご存知ですか?ご存知の方も多いと思いますが、念のためご説明します。
「五徳」とは、ガスレンジの部品の一つで、やかんや鍋、フライパンなどを置くための金属製の台のことです。ご自宅のガスレンジを思い出していただければ、どのことだかすぐにわかるでしょう。
ですが、名前までは知らなかったという方もいらっしゃるでしょう。「五徳」と聞いただけでは、いまいちピンときません。ちゃんとした呼び名があったことを知らなかった方も多いはずです。
あまり実用的な知識ではないかもしれませんが、何かの折に耳にすることがあったら、「あれのことか」と思い出せる程度に「五徳」という呼び名があることを覚えておいてください。
五徳の汚れの種類
五徳は、キッチンの中でも汚れやすいものの一つです。そして、掃除が面倒なものの一つでもあります。色が黒っぽいため汚れもわかりにくく、その独特な形のせいもあり汚れを落としずらいのです。
毎日料理をする場合、鍋ややかんの吹きこぼれ、油や調味料の飛び跳ねなどがそのままかかってしまう箇所ですので、五徳をきれいに保つのは至難の業です。さまざまな掃除の仕方が本やインターネットにも掲載されていますが、掃除してもすぐに汚れてしまうのが五徳のやっかいなところです。
最近ではいろいろなタイプのガスレンジがあるため、五徳にもいくつかタイプがあるようです。それでも、掃除に手間がかかるのは変わりません。
五徳の汚れの原因は何なのか、詳しく見ていきましょう。
焦げ
五徳の汚れの一つが焦げつきです。ガスレンジを使用していると、鍋ややかんの吹きこぼれ、調味料の飛び跳ねなどが五徳に付着するのですが、五徳が火に近いため焦げついてしまうのです。これが繰り返され、掃除しても簡単には落とせない汚れになってしまいます。
この焦げつきはやっかいで、スポンジやたわしでゴシゴシ擦って掃除しても、なかなか落ちません。頑固な焦げつきは主婦の悩みの一つでもあります。
サビ
素材がステンレスであればまだサビも少ないのですが、ステンレス以外の素材のものだと、どうしてもサビついてきてしまいます。
このサビのお掃除もやっかいです。たわしなどで擦ったくらいでは、簡単には落ちてくれません。キッチン用のサビをとる洗剤を使って掃除しても、完全にきれいにするのは難しいです。
油
料理では油を使う機会も多いですが、油は飛び跳ねが多いので五徳はすぐにベトベトになってしまいます。
油汚れに強いという洗剤を使用して掃除しても、またすぐに油がついてしまいます。最近のガスコンロは天板がフラットになっているものも多く、簡単に掃除できるようになっています。しかし天板がきれいになっても五徳が汚れたままでは、清潔感に欠けてしまいます。
五徳にこびりついた汚れの掃除方法
五徳にこびりついてしまったさびや焦げつき、油汚れなどは、どのように掃除すればきれいにすることができるのでしょう?
いろいろな方法での、五徳の掃除の仕方を紹介していきます。
重曹
五徳を重曹できれいにする方法です。重曹は、油汚れや焦げつきなどにとても有効です。
重曹を使って掃除する場合、汚れの酷さによって方法が異なります。軽い油汚れは、重曹水をスプレーして掃除していきます。重曹水の作り方は、ぬるま湯100ミリリットルに重曹を小さじ1杯入れて、溶かすだけです。この重曹水を油汚れにスプレーして、後は布巾などで水拭きするだけです。軽い油汚れなら、これだけできれいに掃除することができます。
重曹水でも落ちない焦げつき汚れは、重曹を溶かしたお湯に五徳を浸け置きする方法をとります。浸け置きする容器がない場合や後の処理が面倒なときは、大きめのゴミ袋を使用します。お湯1リットルに対し大さじ1杯の重曹を溶かします。お湯の温度は50℃から60℃が目安です。1時間ほど浸け置きすれば焦げつきが白く浮き上がってくるので、それをスポンジや使い古しの歯ブラシなどで擦り、汚れを落とします。
セスキ
次は、セスキを使う方法です。セスキは油汚れを落とすのに最適なのです。
まずセスキ水溶液を作ります。水500ミリリットルに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を溶かして、スプレー容器に入れるだけです。五徳を掃除するときには、セスキ水溶液をスプレーして10分ほど置きます。油汚れが浮いてきたら、スポンジなどで擦ってきれいにします。
セスキ水溶液では、焦げつき汚れを落とすことはできません。焦げつき汚れには重曹の方が向いていますので、そちらの方法でお試しください。
セスキでの掃除方法には、頑固な油汚れを煮てきれいにする方法もあるそうです。まず、鍋に五徳と水、セスキ炭酸ソーダを大さじ3杯入れ、強火で煮ます。沸騰したら弱火にし30分ほど煮込みます。鍋から取り出し、浮いた油汚れをスポンジなどで擦ればきれいになります。
クエン酸
ほかに挙げられるのがクエン酸を使った五徳の掃除方法です。クエン酸はその名の通り酸性なのですが、そのままでは油汚れなどにあまり効果がありません。そこで、重曹とセットで使います。
まず、鍋やフライパンに水を入れます。そこに、水100ミリリットルに対し小さじ1杯のクエン酸と重曹を入れて溶かします。沸騰したお湯に重曹を入れると激しく発砲して危険なため、必ず水の状態で入れるようにしてください。
そこに五徳を入れ強火にかけ、沸騰したら10分ほど煮ます。10分たったら火を止め、取り出せるくらいまで冷まします。後は、取り出した五徳をスポンジなどで擦り、汚れを落としていけば、きれいに掃除することができます。
マジックリン
さらに、マジックリンを使った五徳の掃除方法もあります。
マジックリンでの掃除は、日頃からこまめに行うことが大事です。
まず、調理中についた汚れはすぐに拭き取るようにし、汚れをためないようにしましょう。そうすれば掃除も楽になります。ガスレンジを使用した直後は温かいので、汚れを簡単に落とすことができます。
気になる汚れがついてしまったら、五徳にマジックリンをスプレーして5分ほど置きます。汚れが浮き上がってきたら、スポンジなどで軽く擦り、水でよくすすげば、きれいに掃除することができます。
しつこい油汚れなどは、浸け置きします。水を入れた容器やビニール袋にマジックリンを溶かし、五徳を入れて2時間ほど浸け置きします。汚れが浮き上がったら、スポンジや使い古した歯ブラシなどで擦って、汚れを落としていきます。それでも落ちない汚れは、住宅用掃除シートにマジックリンを少量つけ、磨いていきます。これできれいに掃除することができます。
アルカリウォッシュ
アルカリウォッシュとはアルカリ性洗剤、要するにセスキ炭酸ソーダのことです。やはり煮洗いが効果的なようです。
五徳が入る鍋(アルミ製は避けましょう)に、水と五徳を入れます。その中にアルカリウォッシュを大さじ3杯ほど入れ火にかけます。20分ほど強火で煮た後、冷めるまで待ちます。お湯に手を入れられるくらいまで冷めたら、そのお湯の中で、使い古した歯ブラシなどを使い焦げつきを削り取るようにして磨きます。大まかな焦げつきが落ちたら、お湯で流しながらたわしなどで擦って磨いていきます。後は水分をよく拭き取れば、完了です。
オキシクリーン
オキシクリーンとは、スーパーなどでも市販されている酵素系の漂白剤です。
オキシクリーンでの掃除の仕方は、主に浸け置きです。使用する量などは、容器に記載してある分量を目安にするようにしてください。粉末タイプの場合ですと、「40℃から60℃のお湯で溶かす」とあるそうですので、それを例に説明します。
40℃から60℃のお湯に記載の適量を溶かし、2時間から3時間ほど浸け置きします。汚れの酷いものは、一晩浸け置きするといいようです。後は、スポンジなどで軽く洗えば擦らなくても汚れが落ちます。擦り洗いしなくていいのが、非常に便利です。
ただ、このオキシクリーンは、塗装やメッキがハゲてしまったという失敗談がかなり多いので、注意して使用するようにしてください。
五徳を焼く

五徳のしつこい焦げつきには、焼いて落としてしまうという方法もあります。
掃除してない側のコンロの直火に当てて、五徳を焼いていきましょう。網があればその上に乗せてもいいですし、五徳の上に五徳を直接乗せても大丈夫です。トングなどを使って、くるくる回しながらまんべんなく焼いていきます。
あらかじめタライや水桶などに水をはっておき、その水の中に焼けた五徳を入れましょう。ジューっと音が鳴りますが、この温度差でこびりついていた汚れが取れます。この方法だと、簡単にこびりつきが取れるのでぜひ試してください。
なお、ひとつ注意しなければならない点があります。高温にしてから水に入れる方法ですので、火傷にはくれぐれも気をつけてください。汚れが落ちた後は、新しいサラダ油を古布などに染み込ませて磨いてあげると、五徳のサビを防ぐことができます。余分な油は別布で拭きとっておきましょう。
道具別の五徳の掃除方法
五徳の掃除に効果のある薬品や洗剤などはわかりましたが、掃除道具によって差は出てくるのでしょうか?道具ごとに、五徳の掃除の仕方を見ていきましょう。
たわしを使った五徳の掃除
たわしには、ごく普通の「たわし」と「ステンレスたわし」がありますが、やはり、ステンレスたわしの方が効果は高いです。
「スポンジやたわしなどで磨きましょう」とだけ書いてあっても、がんこな焦げつきなどには、ステンレスたわしがおすすめです。五徳の細かい部分も洗うことができますし、ステンレスたわしの方が、磨いたあとのきれいさが違います。焦げつきにはステンレスたわしをぜひ使用してみてください。
ですが、ステンレスたわしは、磨くときに効果が大きい分、手を怪我しやすくなります。使用する際にはゴム手袋を着用するなど、手を保護してあげるのを忘れないようにしましょう。同じように、五徳にも傷をつけやすくなってしまいますので、磨きすぎにも注意しましょう。
アルミホイルを使った五徳の掃除
次に、アルミホイルを使った五徳の掃除方法です。
まず普段のお手入れですが、ガスレンジを使用して五徳がまだ温かいうちにアルミホイルで擦ると、焦げつきなどを簡単に落とすことができます。それでも落ちない頑固な焦げつきには、アルミホイルをクシャクシャにして、少量のクレンザーや重曹で磨いてあげると、驚くほどきれいになります。
ガスレンジの汚れもこれで落とすことができますが、どちらも傷がつかないよう、磨きすぎや力の入れすぎには注意が必要です。また、素材によっては、磨き粉などは使用しない方がいいものもありますので、注意してください。
カッターを使った五徳の掃除
五徳の焦げつき汚れ掃除の最終兵器は、カッターです。
表面がデコボコになってしまっているくらいに焦げつき汚れの酷い五徳には、カッターを使います。汚れの表面を、カッターの刃をねかせて削り取っていくのです。ですが、この作業にはコツがいりますし、五徳を傷つけてしまう可能性があるため、あまりおすすめはできません。
もしチャレンジする場合には、五徳を傷つけないように十分注意して、ゆっくり少量ずつ削り取っていくようにしてください。
家事えもんが紹介した掃除方法

家事えもんが紹介した五徳の掃除方法なら、頑固な焦げつきも取れやすくなります。
必要な道具は、ステンレスの鍋と重曹、使い古しのジーンズのハギレだけです。五徳がステンレス素材であることも確認してください。
まず最初に、鍋に水200ミリリットルに対して、重曹を大さじ1杯の割合で入れます。そこに汚れた五徳を入れ、火にかけて強火で煮込みます。5分ほどすると汚れがはがれてきますが、汚れの酷いものは時間を長くするなどして、煮る時間を調節してください。
次に、火を止めて漬け置きします。大体30分から2時間くらいです。この場合も汚れの度合いによって異なりますが、コゲがやわらかくなり浮いてくるまで放置します。その後、やわらかくなったコゲを、重曹の粉末をクレンザー代わりにして、ジーンズのハギレで擦って落とします。
ここで注意しなければならないのは、重曹と五徳は火をつける前、必ず水の状態から入れるということです。火にかけてから重曹を入れると、吹きこぼれるなどして危険です。
五徳の掃除について
五徳の汚れや掃除の仕方について紹介してきました。いろいろな掃除方法があり、やってはいけないことなどもわかってきました。
日頃からこまめに掃除しておくのが一番ですが、ガスレンジ、特に五徳の掃除にまではなかなか手が回らないのが現状です。酷くなってしまった五徳の掃除に、ぜひ参考にしてみてください。