ハエ・コバエの寿命|越冬したハエの寿命/成虫の寿命
更新日:2020年08月28日
ハエの寿命はどのくらい?
私たちの生活の中で迷惑このうえない存在、ハエやコバエの寿命はいったいどのくらいなのでしょう。外気温の高い時期だけでなく、最近では秋冬であっても、暖かい家の中やオフィスでプーンと飛んでいる状況になっていて1年中イライラさせられている人もいることでしょう。一体ハエの寿命はどれくらいでしょうか。コバエの場合はどうなのでしょう。ズバッと解説します。
ハエの寿命は24時間?
「ハエの寿命は24時間」。ネットで検索すると「ハエの寿命は24時間」と書いているサイトや個人のブログがたくさんあります。ですが、その認識は間違いです。実際のハエの寿命は、卵が産みつけられてから成虫として活動し、死ぬまでにだいたい1か月半くらいです。
研究用に飼育されているハエの場合、快適な生育環境下で成虫になってから50日ほどは生きます。そのことから自然な環境下(飼育環境より過酷)では若干寿命は短く30日~40日程度と推測されています。
なぜ「ハエの寿命は24時間」説がまことしやかに言われるようになったかというと、昆虫をモチーフにした某有名映画の中で、ハエのキャラクターが自分で「どうせ24時間の命だ」と言っていることからではないかと言われています。
ハエの一生とは
ハエの寿命は24時間ではないものの、その一生はあまり長くはありません。
卵は産みつけられてから半日~3日で孵化
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幼虫(=ウジ)は4~10日でサナギに
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サナギの期間は4、5日ほど
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成虫に羽化後24時間たつと産卵ができるようになる
卵から成虫になるまで10日から2週間程度と早いサイクルです。ハエは1回に50~150個ずつ、一生の間に約500個の卵を産みます。
ハエは日本国内で約300種類も生息していますが、種類によってイエバエは卵を産み付けるのに対して、ニクバエという種類はお腹の中で卵を孵化させてウジを直接生み落とします。ハエの種類によって産卵方法が違うのもちょっと面白いところです。
日本にいるハエの種類は300種類
ひと口にハエといっても、実はその種類は多く、日本国内で確認されているだけでも300種類もあります。中でも家の中で生息するハエは大きくイエバエとコバエです。イエバエはキッチン周りや食べ物に集まってくる比較的大きなハエで、コバエはシンクの三角コーナーや排水溝、トイレや風呂場といった水回りで発生する小さいハエです。
イエバエ
イエバエは体長6~8ミリ、体は灰黒色で、4本の黒い縞模様があるハエです。ハエと誰もがまっさきにそのビジュアルをイメージできるほどにポピュラーなハエです。
イエバエは生ゴミや畜舎で発生します。サルモネラや赤痢菌、ポリオウィルスを媒介するため衛生上も注意が必要な害虫です。
クロバエ
クロバエは7~11ミリほどの大型のハエで、人や動物のフン、動物の死体、生ゴミなどから発生します。寒さにとても強く、外気温が低い晩秋や初春でも成虫の活動が見られるため、温かい家の中では1年中見られる場合もあります。
クロバエ類は他のハエが媒介する伝染病に加えて鳥インフルエンザウィルスを伝播するものとしても注意が必要なハエです。
ニクバエ
ニクバエはその名のとおり肉食性のハエで、体長は9~11ミリくらい、灰色の体色に3本の黒い縞毛様を持ちます。人や動物のフンや動物の死体が主な発生源です。センニチニクバエの産卵は他のハエとは違い特徴的で、メスの腹の中で卵を孵化させ、幼虫(ウジ)の状態になってから生み落とします。真夏にブンブンとうるさく飛び回っているハエはニクバエであることが多いです。
コバエ類
家の中でよく見るコバエは、おおむね3種類です。コバエは体長が2~5ミリ程度と小さく、病原菌を媒介することはありませんが、見た目と素早い動きにイライラとさせられるハエです。
ショウジョウバエ
初回公開日:2018年01月04日
記載されている内容は2018年01月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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