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【季節別】蚊の寿命|家の中/車内/気温/成虫/オス・メス

更新日:2020年08月28日

蚊は世界中に数千種類います。人間のそばで暮らしている蚊の多くは繁殖するために人間を刺して吸血します。小さな体をしている蚊の寿命は、一体どれくらいなのでしょうか。蚊から身を守るために知っておきたい蚊の生態や蚊の種類ごとの寿命をご紹介します。

【季節別】蚊の寿命|家の中/車内/気温/成虫/オス・メス

蚊の一生と生物への被害

蚊は日本人にとって身近な害虫です。蚊の生息域や生物への被害についてご紹介します。

蚊は種類にもよりますが一度の産卵で200~400個ほどの卵を生み、寿命を迎えるまでの間に数回産卵します。卵は50個程度、あるいは100個程度のかたまりで雨水がたまる場所に産み付けられます。たとえば、雨どいや庭に置いたバケツの中など汚水がたまって水はけが悪い場所を狙って産卵することが多いです。

晩秋に産み付けられた卵は卵の状態で越冬することもあります。卵から2~3日たってふ化し幼虫になります。1週間前後幼虫として過ごし、サナギの段階を経て成虫になります。

幼虫と成虫は住む場所が違う

蚊の幼虫はボウフラという名前で呼ばれます。蚊は生まれてから11~20日程度の期間を幼虫として過ごします。日数に開きがある理由は、蚊の種類やふ化したときの環境によって成長速度に違いがあるためです。

蚊の卵は水辺に産み付けられ、卵~幼虫時代は水の中で過ごします。雨水を長期間放置しておくと、さまざまな微生物が水中に発生します。プランクトンやミジンコなどの微生物がボウフラの栄養源です。

魚などの生物がいる池や排せつ物が流入する下水はボウフラにとって過ごしやすい環境だといえます。ボウフラは魚に捕食されますが、ボウフラも魚の死骸を食べて成長します。

蚊の被害をおさえる方法

大きな池や水たまりがないとボウフラは成長しないと思われがちですが、ボウフラはわずかな水さえあれば生きられる存在です。たとえば、雨どいの下の水はけが悪くなっている部分や屋外に放置されたバケツやたらいなどにたまったわずかな水の中でも生きられます。

そのため、蚊の発生を防ぐには住居の周辺に水たまりができないような環境を作り、屋内に侵入してこないように窓辺の防御を徹底しましょう。網戸に開いた穴から蚊の成虫が侵入してくることがあるため、穴が空いていないか定期的に点検し窓辺につるすタイプの防虫剤を使用するといいでしょう。

刺されるとかゆいだけでなく病気を媒介する

蚊に刺されるとかゆみが出る理由は、蚊の唾液に人間の皮膚を麻痺させる成分が含まれるためです。蚊は獲物に飛びつくと、口から吻(ふん)と呼ばれる吸血用の管を伸ばし、皮膚を麻痺させるために唾液を注入します。この唾液に対してアレルギー反応が起こるため、かゆみが発生すると考えられています。

アレルギー反応には個人差があるため、刺された痕の状態が異なります。蚊が唾液を注入する際、問題になるのはかゆみだけではありません。蚊は日本脳炎、マラリア、デング熱、西ナイルウイルスなどの恐ろしい病原菌を媒介します。

蚊が吸血する理由は繁殖のため

蚊は繁殖力が旺盛な生物ですが、繁殖するには栄養を蓄える必要があります。生物の血を吸うのは繁殖のためです。蚊は人や動物がいない場所では植物の汁を吸っています。とくに、花の蜜や果物の汁などが好物です。

繁殖可能になると、蚊のメスは人間や動物に近づいて吸血し、卵巣に産卵するために必要な栄養を蓄えます。卵巣を発達させるためには血液に含まれるたんぱく質が必要です。主に蚊のメスが吸血しますが、種類によってはオスも吸血することがあります。

蚊はどうやって人に近づく?

蚊は普段は草むらや縁の下のような場所に潜んでいます。蚊の種類によっては人間がいる場所まで長距離を飛んで移動する場合もあります。ヒトスジシマカは移動範囲が狭く、刺された場所の近くに発生源がある場合が多いです。一方、アカイエカは獲物を探して小さい体で1kmもの距離を移動することがあります。

蚊は人間が出す二酸化炭素を感知する能力があり、呼吸に反応して近づいてくると考えられています。また、人間の汗に含まれる成分にひかれてやって来るという説もあります。人によって蚊に刺されやすい人とそうでない人がいる理由には、汗の成分が関係しているという説が濃厚です。

また、血液型によって刺されやすさに違いがあるのではないかという説もあります。赤血球に花の蜜に近い成分が見られるためO型は刺されやすいという報告もあります。しかし、一部の研究者がとなえている説であり、まだ科学的に解明されているわけではありません。

卵は乾燥に強い

蚊は繁殖を目的として栄養を蓄えるために生物の血を吸います。吸血をすると蚊の体は2倍程度にふくらみ、動きが鈍ります。

蚊の卵は乾燥に強い性質を持ちます。そのため、乾燥した部分に産み付けられたとしても雨が降ったときに水没する位置にあればふ化することが可能です。池の中にはボウフラの栄養源となる微生物が豊富ですが、他の水中生物に捕食されてしまうため生き残れる数は少なくなります。

場所別蚊の寿命

蚊は自然の中にある水たまりや池などに産卵され発生します。水がたまる場所さえあればどこでも卵を産み付けるため、人家の近くで発生することも多いです。蚊の体は4.5~5.5ミリ程度の大きさしかないため、ちょっとした隙間から屋内へ侵入します。

また、蚊の種類によっては1日で5km近い距離を移動可能なものもいます。そのため、家の周囲に水辺がなくても窓やドアを開ける機会さえあればどこからか飛んできた蚊が侵入してくる可能性があります。

蚊の成虫は短ければ10日程度、長くても1ヶ月前後で寿命を迎えますが、環境次第では寿命が長くなったり短くなったりすることが特徴です。場所別の蚊の寿命についてご紹介します。

家の中

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初回公開日:2018年01月14日

記載されている内容は2018年01月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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