紹興酒の味の特徴・熟成期間による味の違い・料理の味のしあがり
更新日:2020年08月28日
ここまで、お酒として味わう紹興酒のお話をしてきましたが、実は紹興酒は調味料として、料理への活用もです。
そもそも料理にお酒を使うには、いくつかの理由があります。例えば、お肉の臭みや魚の臭みを消す、素材を柔らかくする、あるいは水っぽさをなくしコクを加えるなどです。そのほかには風味付けがあります。ワインやブランデーなどを使って独特の風味をつけるのは料理に欠かせないポイントです。
紹興酒も同じように、その独特の香りやコク、まろやかさが料理にほかのお酒では出せないアクセントを与えてくれます。ワインのようなフルーティーな味わいとは違い、穀物ならではの深い甘みや香りの広がりが紹興酒の特徴です。
また、紹興酒は食欲の増進や疲労回復、消化を助けるといった作用があり漢方の国、中国のお酒ならではの特徴を持っています。
紹興酒を使った料理は?
紹興酒はどんな料理に使うと良いのでしょうか。もちろん中華料理に紹興酒はよくあいます。山椒やトウガラシ、八角などのスパイスを使った料理にも紹興酒のうまみは負けることなく、素材の活かしてくれます。
普段のチャーハンや麻婆豆腐、豚の角煮などに少し加えるだけで、より本格的な味わいを楽しむことができます。
紹興酒のコトコト煮豚
ここでカンタンな紹興酒を使ったレシピを紹介します。材料は豚肩ロース(約1kg)おしょう油・紹興酒150CC、生姜・葱の青い部分適量です。手順は豚肩ロースをタコ糸で縛って強火にしたフライパンで表面をしっかり焼き付けます。
お鍋におしょう油・紹興酒を合わせたものを入れ、生姜・葱の青い部分適量も入れて約1時間煮込みます。最後にタコ糸をほどいてスライスすれば出来上がりです。紹興酒と醤油で豚肉を煮込むだけで、紹興酒の香る簡単煮豚の完成です。
紹興酒を料理に使ったときの味の仕上がりは?
紹興酒の独特な味わいを料理に活かすには、どのような味付けが良いのでしょうか。紹興酒を使った味付けのポイントを紹介します。
紹興酒・醤油
紹興酒を使った料理には、醤油で味付けするのがです。実は紹興酒の独特の甘みは、醤油との相性が抜群です。先ほど紹介した紹興酒漬けも、紹興酒とお醤油がメインの味付けとなっています。
また、熟成が進んだ紹興酒ほど味わいのかどが取れ、まろやかになっているため、醤油の甘みと合わせることでより味付けに深みが出ます。中華風の煮込みなどこってりした味付けの際にも、紹興酒と醤油を合わせて使うことで相性の良い味に仕上がります。
紹興酒を使った味付けのポイント
また、独特の風味を持っていること、醤油との相性が良いことから日本料理へのアレンジもです。味付けには、あっさりしただしの風味を味わう料理ではなく、少しくせ・香りの強い食材(魚・根菜類など)と組み合わせましょう。隠し味として紹興酒を使うことで、素材の良さを引き出しつつ調和のとれた味付けができます。
紹興酒と似た味のお酒はある?
中華料理店でおなじみの紹興酒ですが、実は風味の似ている意外なお酒があります。それはシェリー酒です。シェリー酒の原料はブドウ、アルコール度数がやや高めの、スペイン・アンダルシア地方のワインの一種です。
シェリー酒の大きな特徴は、その香りです。製造過程によって、ドライレーズンやアーモンドなどのナッツ類、オレンジやチョコレートのような複雑な香りがします。そして、酸味が少なめでとてもまろやか、味わいの深いお酒です。
紹興酒も独特の香りがあり、熟成期間の長いものは酸味が薄く、とてもまろやかな味わいになります。その特徴的な香りとうまみとまろやかさが、原料も作られる国も全く違うシェリー酒にどこか似た風味を感じさせてくれます。
中華料理のおともに紹興酒も良いですが、趣向を変えてシェリー酒で楽しんでみるのもおもしろいです。
中華料理によく使われる紹興酒の味は?
初回公開日:2018年02月21日
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