長期優良住宅にするメリットとデメリット|固定資産税/火災保険
更新日:2020年08月28日

民間金融機関の住宅ローン
現在、長期優良住宅を利用した住宅建築には、住宅ローンの超低金利というフォローの風が吹いています。政府日銀が推し進めるマイナス金利の最大のメリットです。現在、メガバンクで変動金利は年0.625%、全期間固定金利は年1.33%(期間30年)と金融史上稀にみる低金利です。昭和の終わりごろのバブル期には、住宅ローンの金利は約7~8%だったことを考えると大変なメリットといえるでしょう。
また、ネット銀行の住宅ローンは、さらに格安な金利となり、そのメリットはさらに大きくなります。ぜひ、このメリットを享受するように、しっかりとした生活設計を策定することが肝要です。たとえば、新たに住宅ローンを検討されている方は、全期間固定金利や一定期間固定金利の方が、長期間にわたって低金利が適用されメリットが大きいです。
ただ、当初の返済金額の負担が大きくなりますので、これからのライフスタイルも考慮しながら、無理のないローン設計をしましょう。また、借り換えを検討されている方は、ローン残高1,000万円以上の場合や、返済期間10年以上の場合であれば、手続きの諸費用(保証料、保証会社事務手数料、司法書士報酬、登録免許税等)を考慮してもメリットになるケースがありますので、借り換えシミュレーションを活用して積極的にメリットを享受しましょう。
住宅金融支援機構の住宅ローン
住宅金融支援機構の長期優良住宅を対象とした住宅ローンに「フラット35」S(Aプラン)と「フラット50」というラインナップがあります。たとえば、「フラット35」S(Aプラン)であれば、当初10年間の金利が年0.8%と優遇されるため、全期間通じて約84万円の返済金額が削減できるメリットがあります。
基本的には、ローンの設定において、この住宅金融支援機構の住宅ローンをできるだけ多く設定したうえで、不足分を民間金融機関で融資を受ける方がメリットが大きいです。
長期優良住宅の今後は?
国土交通省によると、長期優良住宅の認定件数(平成28年9月まで)の累計は、1戸建て住宅で73万戸、共同住宅で1万7千戸となっています。住宅着工件数に占める割合は、1戸建てでも約4分の1程度で、共同住宅においてはわずか数%というのが現状で、メリットよりデメリットが意識されているということでしょう。
これは、先ほどのデメリットのコスト高が大きく影響していると考えられます。特に、共同住宅においては、長期優良住宅という概念が居住者によって大きく隔たりがあるとともに、その長期優良住宅の性能向上の必要性についても意見が分かれるので、この長期優良住宅のデメリットが優先されるのでしょう。
長期優良住宅で豊かな老後生活
わが国の平均寿命は男女とも80歳をこえてきています。仮に、40歳でマイホームを取得すれば、その後40~50年の歳月があります。ですから、住宅建築については、長期スパンでの耐久性、快適性、機能性等のさまざまなファクターを十分考慮のうえ、後で後悔しないようなライフプランニングが必要です。
そのためにも、長期優良住宅のメリット、デメリットを十分に理解したうえで計画を策定することが必要です。また、超低金利というメリットもありますので、住宅建築、リフォームには千載一遇のチャンスといえます。今こそあなたの英断によって、これからのあなた自身のしあわせとともに、子供や孫のしあわせが確保されることでしょう。
初回公開日:2017年08月27日
記載されている内容は2017年08月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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