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2018年05月02日

【区域別】農地転用にかかる費用・会計処理の仕方|宅地

この記事では農地を農地以外に利用する場合に必要になる手続き、農地転用についてお伝えします。農地転用を希望する場合、どんな法律によって制限がかかり、費用はいくらかかるのか、どんな専門家に依頼することになるのかをお伝えしていきます。

【区域別】農地転用にかかる費用・会計処理の仕方|宅地

農地転用にかかる費用はどのくらい?

【区域別】農地転用にかかる費用・会計処理の仕方|宅地

農地は勝手に農地以外の用途に転用できません。農地法というものがあって、それによって規制されているからです。日本国内において農地は大切な食糧確保のための土地という理由で、農地以外の目的に転用するには相応の手続きが必要になります。

農地法4条5条とは?

農地転用の際に定められている法律、農地法は主に農地法4条と5条です。4条は自分自身が土地を使用する場合に必要な手続きに掛かる手続きです。5条は自分以外が土地を使用する場合に該当します。権利の設定や移転をする場合に当たります。

例えば、他人に売却したり貸したりする場合がそれに当たります。また、農地法3条は農地の所有者移転のときに適用される農地法です。概要などは農林水産省ホームページ、下記URLを参考にしてみてください。

どんな費用がかかるのか?

農地は食料自給率を保つため農地法で規制されています。またその手続きは複雑なので、弁護士や行政書士、司法書士、土地家屋調査士、建築士などの専門家に任せることになり、農地転用にはそれなりの費用がかかります。

また許可、届け出が終わった後にも費用がかかってきます。工事費用、宅地転用後の処理費用がそれぞれかかります。まず農地転用では許可、届け出にかかる費用はどんなものがあるのかをみていきましょう。

届け出や申請に必要な書類や費用は?

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届け出や申請に必要な書類や費用について紹介します。

証明書など

・申請者が法人の場合は登記事項証明書、定款などの写しが必要です。登記事項証明書交付には受け取り方法によって、費用は480円~600円かかります。

・地図、および土地の登記事項証明書 地図は市役所や法務局にて数百円~480円で入手可能です。登記事項証明書は受け取り方法によって費用が480円~600円かかります。

・土地に建物を建てようとしている場合は、必要な道路、用排水施設、位置を示した図面が必要なのですが、これは自筆の場合費用はかかりませんが、専門家に依頼した場合は手数料数千円の費用がかかります。

・事業を実施するための資力、信用を証明する書類として、残高証明書や融資証明書を使用する場合は数百円から1万円の費用(手数料)がかかりますが、預金通帳の写しでも使用可能です。

その他の費用

・土地が土地改良区域内の場合は意見書が必要になります。意見書を得るためには決済金を払う必要がある場合があります。その際には1㎡100~500円単位の決済金という費用がかかります。これは土地が広大な場合に支払う可能性が高まります。

・自治体によって必要な書類が違うので、この他にも必要書類によっては費用がかかります。(住民票など)

行政書士の役割は?

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上記の書類はおよそ1万円ほどの費用で揃えることができるようですが、個人で行う場合は時間や手間がかかりそうです。専門家にまかせた場合は許可申請が伴う場合などは15~20万円の費用がかかることになります。

農地転用の条件によっては複雑な手続きが必要になる場合があります。そんなときは自分で行うのは難しく、かえって時間も手間もかかってしまうので、行政書士などに依頼した方がよいでしょう。

その他専門家

また手続きによって、依頼する専門家が違います。行政書士が主に農地転用を行いますが、法律で制限されているものの中では行政書士が行えないものもあり、その場合は弁護士、司法書士、土地家屋調査士に依頼する必要が出てきます。

そしてその中でも条件によっては弁護士のみが行うことができるもの、弁護士と司法書士のみができるもの、土地家屋調査士のみができるものに分かれています。

農地転用関係手続きが建築に関するものの場合は、建築士(一級建築士、二級建築士、木造建築士)でも行うことができます。

農地を宅地に転用するときは?

農地を宅地に転用する場合、登記簿上の「地目」を変更しなくてはなりません。これは上記の農地転用許可の手続きより複雑ではありませんから、自分で申請した場合はほとんど費用がかかりません。

しかし、この場合も土地によっては特別な手続きが必要となり高額費用がかかることがあります。土地家屋調査士などに依頼する必要がある場合は、4万~30万の費用がかかります。また、許可が下りた後にもその他の費用がかかってきます。

農地は固定資産税が格安ですが、宅地に変更すると固定資産税も上がります。1アールあたり数千円~数十万円だったものが、条件次第で数十万円~数百万円にも値上がりしますので、気をつけましょう。

またその後にかかる造成工事費用、その他申請費用など諸々の費用がかかります。

取得価格とは?

通常、土地造成費は、土地の取得価格に含めることとされています。しかし法人税法基本通達に基づき、例外もありますので、二つのパターンを以下でお伝えします。

(1)建物を建築する前には地質調査、地盤強化、地盛りを行うことになりますが、この場合建物の取得価格に含めることになります。

(2)駐車場を作るときや、砂利を敷く場合など構築物の取得価格に含めることになります。

開発許可が必要な場合は?

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農地転用が開発許可の規制要件にも該当する場合は、開発許可も同時に必要になります。市街化を抑制する市街化調整区域での農地転用の場合などがそれに当たります。それぞれの担当部局同士で連絡を取り合うことになります。

また、建築物を建てる場合の農地転用では、都市計画法第29条によって許可が必要になります。農地転用許可申請と同日付で開発許可申請をする必要があります。

違反や不正を行ったらどうなる?

農地法に違反した農地転用を行った場合、契約が無効になってしまったり、工事停止命令や現状回復命令を出されることになります。そして命令に従わなかったり、対応しなかった場合、強制的に原状回復措置が行われます。

また、無許可で農地転用したり、不正な手段を使った農地転用の場合は3年以下の懲役、または300万円以下の罰金が課されますので、農地転用手続きには注意しましょう。

農地転用費用の会計処理の仕方

【区域別】農地転用にかかる費用・会計処理の仕方|宅地

農地転用費用の会計処理の仕方について紹介します。

農地転用費用における決済金と協力金について

農地を農地以外に転用して譲渡する場合、決済金や協力金の支払いが必要です。これらは譲渡所得を計算する上では譲渡費用に該当しないとされていました。ただし、譲渡費用をして計上するにはいくつかある条件を全て満たしていなくてはなりません。

以下は国税庁ホームページに記載されているその条件に当たります。

(1)  農地転用決済金
・売買契約で農地転用許可等が停止条件とされているなど、売買契約において、土地改良区内の農地を転用して売買することが契約の内容になっていたものであること。

・土地改良法第42条第2項((権利義務の承継及び決済))及びこれを受けた土地改良区の規程により、土地改良区に支払うことが義務付けられている償還金、事業費等であること。

・転用目的での譲渡に際して土地改良区に支払われたものであること。

・決済の時点で既に支払義務が発生していた決済年度以前の年度に係る賦課金等の未納入金でないこと。

(2)  協力金等
・売買契約で農地転用許可等が停止条件とされているなど、売買契約において、土地改良区内の農地を転用して売買することが契約の内容になっていたものであること。

・土地改良区の規程により、土地改良区に支払うことが義務付けられている協力金、負担金等であること。

・転用された土地のために土地改良施設を将来にわたって使用することを目的としたものであること。

・転用目的での譲渡に際して土地改良区に支払われたものであること。

出典: https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/shotoku/joto-s... |

決済金の勘定科目などの扱いにおける変更

土地改良区の区域内の農地転用には、決済金が徴収されることがほとんどです。第5条適用の農地の譲渡が伴う場合、譲渡する側は許可を受けるために農地転用決済金が必要になります。

この場合、譲渡するための費用、と考えるか、そうではないのかが裁判で争われ、譲渡費用になることが確定しました。国税庁では取扱い変更を明示したリーフレットが作られました。

区域別農地転用にかかる費用

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区域別農地転用にかかる費用について紹介します。

届け出・申請条件によって変わる農地転用費用

農地転用にかかる費用に関する調査のある行政書士事務所のホームページを参考にしてみます。こちらは愛知県内の平均を調査したものということで正式な統計ではないのですが、届け出、許可申請の種類によってかかる金額が違っていることがわかります。

農業法3条、4条、5条それぞれに対する届け出、許可申請の費用の平均相場は、3条届出15,000から30,000円、3条許可35,000円~80,000円、4条届出35,000円~50,000円、4条許可申請で35,000~50,000円、4条許可50,000円~100,000円がおおよその相場でした。

そして一番難しい農振除外申請は50,000円から150,000円の相場で、これは農地転用の許可までに時間も手間もかかることを表しています。

また業者によっても金額が異なるということですので、それぞれの農地転用ケースで費用が違ってくることになります。

市街化区域とは?

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また農地転用に難しい区域、比較的農地転用が容易にできる区域があります。市街化区域、調整区域がそれに当たります。都市計画法によって市街化区域というものが定められています。都市計画区域の中でもとりわけ優先的、計画的に整備、開発を行っていく区域です。

土地が農地である必要は少ないと考えられ、比較的容易に農地転用をすることができます。農地転用する場合には農業委員会に転用届けを提出します。申請する必要がないので、費用も安く、行政書士に依頼した場合の費用相場は15,000円から30,000円です。

特別ルールとしては1000㎡以上の開発を行う場合は、都道府県知事から開発許可を受けなくてはならない、建築物の新築、増改築、移転しようとする場合は特定行政庁、または指定確認検査機関に申請しなくてはならない、その他の細かい規定があります。

調整区域とは?

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都市計画法によって市街化を抑制する区域ですので、開発や整備が行われることはありません。原則として住宅の建築が不可能です。そのため転用許可が必要で、転用許可申請書を提出します。建築物は許可されたもの以外は建てることができません。

特別ルールとして、開発を行う者は都道府県知事から開発許可を受けなくてはならなかったり、建築物の新築や増改築移転では特定行政庁に申請し、建築確認を受けなくてはならない、その他詳細な規定があります。

一般的に手間や時間がかかることから、届け出のみの手続き費用に比べて申請費用の方が数万円高くなっていると見受けられます。また、これらの区域、区分は都市計画調査結果を踏まえて定期的、または随時見直されています。

詳細な内容については国土交通省のホームページに記載されています。

難しい許可申請を伴う農地転用は専門家に相談しよう

【区域別】農地転用にかかる費用・会計処理の仕方|宅地

農地転用にはいろいろな用途がありました。宅地にするのはもちろん、太陽光発電用用地、体験農場に転用するなどがあります。そして、それぞれの条件によって必要書類から費用まで違ってきます。

都市計画市街化区域であれば原則、許可申請は必要なく、届け出だけなので容易に進む可能性があります。けれども農業委員会にかけられたり、都道府県知事の許可をもらわないといけない調整区域の場合は、たくさんの書類が必要な手間のかかる手続きが待っています。

土地の条件によって制限がかかり、多くの書類が必要になってきますし、自治体によっては許可が下りるまでに数年かかる場合があり、農地は売れない、転用は難しいと言われる所以です。

農地の条件をしっかり調べて、まずは専門家に相談してみるのが最善策でしょう。

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