ゴキブリの鳴き声に似ている虫・仲間|セミ/コオロギ/鈴虫
更新日:2020年08月28日
ゴキブリが鳴くことを知っていますか?
夜、一瞬目が合うと、ササッとものすごい勢いで向かってくるのがゴキブリです。実はゴキブリは鳴くこともあります。いったいどのような時にどのような鳴き声で鳴くのでしょうか。ゴキブリは鳴くといっても、犬が「ワンワン」と鳴くように声帯から音を出しているわけではありません。はねや脚などを震わせて擦り合わせて「キィ・キィ・キィ」という鳴き声を出しています。
ゴキブリが鳴くときの理由の大半は生命の危機に瀕している時です。ゴキブリが死を覚悟した時に鳴き声をあげる場合が多いです。また、ほかの仲間に危険を知らせるためや求愛のために鳴くという説もあります。
ゴキブリってどんな虫?
ゴキブリは約3億年前から今の形で生存しており、「生きている化石」と言われています。暖かいところを好み、熱帯を中心に全世界で4000種、日本では約50種が確認されています。
以前は北海道と高地にはゴキブリは生息していませんでしたが、近年は温暖化などにより北海道でもみられるようになりました。どの家庭でも見られるようになってきたのは、高度成長の時期からです。
ゴキブリは分類上は網翅目ゴキブリ亜目となっています。ゴキブリ亜目にはシロアリも含まれますが、シロアリを除いたものをゴキブリと呼んでいます。夜行性で、集団で生活しています。足がとても速く、人間の大きさに換算すると、時速300㎞になり、新幹線並みの速さとなります。
ゴキブリの卵はとても強く、殺虫剤も効果がありません。最近ではメスだけで卵を産むゴキブリも出現しており、その卵から生まれるのもメスのみで、ますますゴキブリの数が増えてしまいます。
ゴキブリと鳴き声が似ている虫
ゴキブリが鳴くということを説明しましたが、実はゴキブリに鳴き声が似ている虫がいます。それは、セミ、コオロギ、鈴虫です。以下、ゴキブリと鳴き声が似ている虫について詳しく紹介していきます。
セミの鳴き声は?
鳴く虫の代表格がセミです。セミは世界に約1600種類、日本には約30種類が生息しています。生物学上では、カメムシ目、頸吻亜目、セミ上科に分類されます。洗濯物に付いていたりする臭いカメムシや菜の花の茎に付いているアブラムシの仲間です。
セミがカメムシやアブラムシと同じところは、注射針のような尖った鋭い口を持っていることと小さな動物や植物の体液を口で吸って栄養摂取をおこなうところです。
セミの一生は?
セミの幼虫は、長い間土の中で木の根の汁を栄養にして成虫になる準備をしています。土の中の生活は、短い種で3年、長い種で17年になります。セミにはサナギの時期はありません。土の上に出て来て羽化するのは、梅雨が明けた7月下旬から8月上旬ごろがピークです。日が暮れた19時以降に羽化が観察されることが多いです。
「セミは成虫になってからは1週間しか生きられない」という話をよく聞きますが、実際には長く生きるセミは2ヶ月ほど生きると言われています。
セミの鳴き方は?
セミの鳴き声はどのような方法で出しているのでしょうか。まず、鳴くのはオスだけです。そして、セミのオスは二種類の方法を使って鳴いています。
一つは羽とお腹をこすり合わせて摩擦音を出す方法で、もう一つはお腹の中音を出す「発音膜」を「発音筋」で震わせ、ほとんど空洞の「共鳴室」で音を響かせ大きくする方法です。そして、弁膜を開いたり閉じたりして、鳴き声の強さや調子を変化させます。メスは鳴かないため、発音膜や共鳴室などの発音器は持っていません。その代わりに卵を産むための器官があります。
いろいろなセミの鳴き声
アブラゼミ
体長は56㎜~60㎜で、日本全国に生息しています。特に本州の日本海側と九州に多くみられます。鳴き声は「ジジジジジ」で、この鳴き声が油揚げをしている時の音を想像させ、さらに暑さを感じるため、アブラゼミと名付けられました。
都市部では桜の木に多くみられ、夕方から夜にかけてよく鳴きます。夜中にも鳴くことがあるのは、薄暗く湿度が高い場所を好むからです。発生時期は7月~9月上旬ごろです。
エゾゼミ
初回公開日:2018年02月08日
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