家電のアース線の延長方法・つなぎ方・圧着端子|レンジ/食洗機
更新日:2020年08月28日
アースについて
アースは正しくはアース線のことを指しますが、大地や地球を意味する「Earth」から付けられ、家電製品を大地に繋ぐ線という意味を持ちます。
私たちの周りには電化製品があふれ、生活になくてはならない電化製品もたくさんあります。その電化製品を動かすために電気はとてもありがたいものですが、危険なものでもあります。基本的には安全に使用できますが、古くなってくれば漏電を起こさないとは限りません。
そんな時、アース線をきちんと繋いでいれば電気を大地へ流して私たちが感電する事を未然に防いでくれる役割を果たしてくれます。特に洗濯機や冷蔵庫など水回りで使用することが多い家電は漏電すると感電しやすいため、アース線をつなぐ必要があります。
アースの別な役割
アース線が付いている家電は大きく分けて、水回りに使用する頻度が高い家電と、テレビやパソコンなど電磁波の影響を受けやすい家電に付けられています。
近くで落雷が発生すると、その影響を受けてテレビなどが壊れてしまうことがありますが、そんな時もアースが繋いであれば余計な電気を流して、壊れてしまうことを防いでくれる働きが期待できます。アースは電磁波そのものを防いでくれる働きもあるため、健康のためにもアースは必要と考えられています。
家電のアース線の延長方法
電子レンジ
電子レンジは洗濯機ほど水気に接することが少ないと考えられていることもあり、中にはアース線そのものを繋がず、そのまま使用している方もいますが、感電の危険が全くないとは言い切れません。
うまく温められなくなってきたり、ボタン操作が利かなくなってきたりなどが電子レンジの買い替えサインといわれていますが、そもそも電子レンジの要であるマグネトロンの寿命が10年といわれているため、その使用年数に近い電子レンジなどは漏電を引き起こす可能性が高いと考えられます。乾燥した状態の中で利用したならさほどの電撃は受けませんが、万が一足元が濡れているときに使用すれば最悪のケースも考えられます。
電子レンジのアース線の長さが足りないなら、延長方法はホームセンターなどで同じ太さのアース線を用意しビニール被膜を破り、中の金属製の芯線を繋いでその上から絶縁テープを巻くだけです。
オーブン
オーブンと一口にいっても、オーブンレンジ、オーブントースター、コンベクションオーブン、スチームオーブンといろいろあります。一般的によく使われているのはオーブンレンジですが、電気を使用するオーブンなら、電子レジと同じでアース線を繋ぐ必要があります。
延長方法は電子レジと同じです。オーブンに付いているアース線と同じ太さのアース線を用意し、中の芯線を繋いで絶縁テープで巻いてください。
食洗器
共働きのご家庭や忙しい主婦にとって便利な食洗器ですが、食洗器には2つのタイプがあり、ビルトインと呼ばれるシステムキッチンの一部に組み込まれるもので、電気工事士の有資格者が設置を行うため、アース線の工事に関して自分で行うことはないタイプと、もう一つは卓上型で、こちらの設置は専門業者にお願いする必要のないタイプです。ただし、設置場所やコンセント場所の確認が必要条件となります。
家電を設置する際、コンセントが遠ければ延長コードを利用しますが、食洗器に延長コードは発熱による火災の恐れがあるため使用できません。そのため、食洗器を置きたくてもコンセントがなければ諦めるしかありませんが、アース線に関しては多少離れていても延長することは可能です。
延長方法は電子レンジと同じように、同じ太さのアース線を購入し、ビニール被膜を剥がして芯線を繋ぎ、絶縁テープを巻いてください。
PC
PCにおけるアース線の役割は、PCの誤作動や静電気による障害や落雷による故障の防止ですが、その他にアースをしないことで電気がホコリを集めてしまい、それが原因で故障を引き起こすこと防いだり、さらには電磁波過敏症を予防したりするためともいわれています。
デスクトップPCにはコードにアース線が付いているものもありますが、アース端子付きの3ピン式プラグが付いているものもあります。ですが、日本では3ピン式のコンセントそのものが設置されているケースが少ないため、通常のコンセントに挿せるようにコネクタが同封されていることが多いため、それを繋いでコンセントに挿せば大丈夫です。
基本的にPCも延長コードを利用することをよしとしていませんが、もし延長するのであればアース線付きの延長コードを利用したり、コネクタに通常の延長コードを繋いで利用してください。
エアコン
エアコンは、どのメーカーも感電や漏電を防止するためアース工事をする必要性を唱えているため、室内機、室外機のどちらかで必ずアース工事が有資格者により行われています。そのため、よほどのケース以外でアースの延長は必要ないと考えられますが、万が一延長の必要が発生した場合は、自分で行わず販売店、もしくは電気工事店で相談してください。
延長したアース線のつなぎ方・接続方法
アース線の接続方法について
アース線の延長方法の前に、アース線の取り付け方についても知っておきましょう。アース端子が付いているコンセントは、プラグの差込口の下に付けられていることが多く、蓋を開け、ネジ式のアース端子ならネジをドライバーで緩めてアース線の金属線を挟み、ネジを締めれば取り付け完了で、ワンタッチ式なら蓋を開けてアース線を差し込み、蓋を元に戻せば取り付け完了です。
アース線の接続口の蓋には左右にツメが付いているため、固い場合があります。その際はマイナスドライバーなどを利用するのですが、無理にこじ開けると破損する可能性があるため気を付けてください。
ネジでアース線を固定した後、少し引っ張って抜けないことを確認することも忘れずに行ってください。なお、ネジを締めすぎたり強く引っ張りすぎたりすると芯線がちぎれることがあります。力加減にも気を付けてください。
初回公開日:2017年12月28日
記載されている内容は2017年12月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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