暖房の温度設定・適温・平均・かかる電気代|エコ/
更新日:2020年08月28日
では、これからは私たち人間に焦点を当てて暖房の適温は何度かについてお話しします。一般的な人(健康で特に体が弱いなどの理由がない人)にとっては、節約のための18度設定にしていても、服を着込んだり他の暖房器具を合わせて使ったりすれば、特に問題なく過ごすことができます。
今回は特に注意して暖房の温度設定をしなければならない赤ちゃんとお年寄りについてより詳しくお話しします。赤ちゃんやお年寄りと同居している方は、これからの暖房の使い方に気をつけて温度設定を気遣ってあげてください。
赤ちゃん
乳幼児、特に生まれたばかりの新生児の赤ちゃんは、放熱や発汗などの体温調整機能を担う自律神経の発達が未熟です。そのため、寒い冬には暖房での室温調整が欠かせません。
自律神経が未熟な赤ちゃんは、体温が不安定で、気温の影響を受けやすくなっています。そのため、室温が高い、布団をかけ過ぎている、という理由だけでも熱がこもってしまい、体温が上がりすぎると、あせもや熱中症、脱水症状のリスクが高くなる場合もあるため注意が必要です。
赤ちゃんに適した冬の室温は18~23℃、湿度40~60%くらいが過ごしやすい環境であるといわれています。赤ちゃんのベッドの高さに、温度計・湿度計を置きましょう。風邪や乾燥性湿疹の対策として、乾燥にも気を配りましょう。暖房と加湿器を合わせて使い、適温・適湿を保てるようにしてください。濡れたタオルを干すだけでも効果があります。
お年寄り
先ほどお話ししたように、暖房の設定温度を下げるだけでかなりの節電が期待できます。少しでも節約のために温度を下げている人もいるでしょう。しかし、高齢者の方と同居している、もしくは高齢者の方ご本人の場合には注意が必要です。
それは、高齢者の方の体感温度です。私たちの体は、筋肉が熱を作り出してくれていまが、高齢になるにつれその筋肉自体が減少します。また、寒さから身を守るために脂肪は重要な働きをしてくれるのですが、こちらも高齢者になるにつれて少なくなります。つまり、高齢者の方は実際の温度よりも冬の寒さは身に応えることが多いです。
それを知らず、同居している方が暖房の温度を下げて節電・節約をしすぎると高齢者の方にとってはかなりつらい寒さとなってしまいます。場合によっては、風邪をひいてしまうことにもなりえます。節約も大事ですが、設定温度を下げた分、しっかりと厚着をするなどの対策をしましょう。
暖房による脱水には注意
高齢者の方にとって暖房が関係する事故として多いのが脱水です。先ほどお話ししたように、高齢者の方は、寒さが若いころよりも身に応えてしまい、もっと暖かくしなければと設定温度を30℃近くにまで上げてしまうこともあります。さらに上着やちゃんちゃんこ、ダウンジャケットなどを羽織る方もいます。
これでは、逆に暑過ぎてしまい気づかないうちに体が脱水状態になり、自宅で倒れていたという高齢者の方が毎年何人も出てしまっているのが現状です。寒さ対策は大事ですが、対策の方法を間違えてしまうと体を壊すことにもなりえます。そうなってしまっては本末転倒です。適切な温度で、正しく暖房を活用していきましょう。
ペット別暖房の適切な温度設定
人間だけではなく、ペットの動物たちにとっても寒いのが体によくない影響を与えることもあります。ペットたちを室内飼いしている人が多くいますが、きちんとペットに合わせた暖房の温度設定をしていますか。ペットだけで家にいるときはどうしていますか。今回は代表的なペットをあげてお話ししていきます。
いぬ
犬はいつも4つ足で立っていて人間よりもかなり低い位置で普段生活をしているため、地面からの熱気や冷気の影響を受けやすく、特に冬の寒い時期には地面からの冷気の影響を強く受けます。
また、犬はお腹のあたりの毛が少ないため、下からの冷気に弱い傾向もあります。ですから、寒さ対策としては普段寝ている場所に毛布を一枚敷いてあげるだけでもかなり寒さをしのげます。
また、犬が快適に感じる温度は、犬種によってもかなり違いがあります。一般的には室温が18~22℃、湿度が40~60%程度と言われています。ただ、寒がりな犬種もいて、快適温度が25℃ぐらいということもあります。
愛犬がすごしている場所がどのぐらいの温度か測ってみましょう。温度を測ってみるとエアコンで部屋全体を暖房しているつもりでも、床の近くは温まっていないこともあります。地面からの冷気がないか、すきま風がないかを確認してください。
乾燥に注意
また、室内犬の場合は暖房による乾燥にも注意が必要です。空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜が乾いてしまい、空気中の細菌やウィルスに対する抵抗力が弱まります。抵抗力が弱まることで、犬も人間と同じように風邪をひくことがあります。人間の乾燥を防ぐのと同じように加湿器を利用するか、バスタオルなどを部屋干しするなどして、湿度調整をしましょう。
うさぎ
家の中にケージを置く場合、隙間風が入ったり外気温の影響を大きく受けたりする場所を避けて最適な場所を見つけましょう。また暖気は上、冷気は下にたまることから、室内温度計がケージより高い場所にある場合、その温度計こ温度よりもケージ内は低い可能性が高いので注意しましょう。ケージは床にじかでおくより、床から少し離して置くだけでも暖かくなります。
忘れがちなのは、一日の室温の変動に気をつけることです。うさぎにとっての適温を知ることは大事ですが、それ以上に注意して欲しいのが一日の温度差です。温度の変動が大きいと、それだけ体に負担がかかります。人間が不在中でも室温が変化しないような工夫が必要です。特に赤ちゃんうさぎや老齢うさぎ、病気中のうさぎにはより注意しましょう。
初回公開日:2018年04月23日
記載されている内容は2018年04月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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