暖房の温度設定・適温・平均・かかる電気代|エコ/
更新日:2020年08月28日
窓から外へ熱が出ていく
なぜ窓から外へ熱が出ていってしまうのでしょうか。家の壁は窓よりも厚く、断熱材も入っているため壁は熱を通しにくくなっています。しかし、窓はガラスだけであることと、日本で一般的なアルミサッシに関しては断熱性が低く熱を通しやすいんです。そのため、窓が部屋の中で一番暖気を逃し、外の冷気を取り込んでしまう場所になってしまっています。
窓の結露は要注意
冬になると窓が結露しませんか。結露ができているということは、窓の断熱不足、熱が窓から逃げているサインです。冬だから結露ができる、という簡単な理由ではありません。カビの原因にもなる結露ができる仕組みをご存知ですか。
温度が高いほど、空気中に含めることのできる水蒸気の量は増えます。温度が下がると、そのぶん空気中に含められなくなった水蒸気が水分として放出されます。室内が暖かく外が寒い場合は、室内の窓付近の空気が外気によって冷やされて、空気中に含まれていた水蒸気が水滴となり窓に付着します。これが結露です。
つまり、窓に結露ができているということは、窓の近くの空気が外気によって冷やされているということであり、暖房で暖めた空気が冷やされてしまっているということです。
窓の断熱
まずは窓ガラス自体を断熱仕様にする方法です。「断熱ガラス」と呼ばれる、ひとつのサッシに二枚のガラスを設置するものや、「二重窓」と呼ばれる、窓の内側(室内側)にもう一枚窓を設置する方法などです。
手軽にできるのはカーテンやブラインドを閉める方法です。厚めの生地で作られたカーテンや、断熱カーテンなどにするとさらに効果的です。室内の空気が窓に当たる量が減るので、結露も抑えられます。窓に貼るシート状の断熱材や窓に貼りつけるフィルムタイプの断熱材もあります。また、窓に立てかけるボードタイプの断熱材もあります。
自分の部屋のレイアウトや予算と相談して、節約と結露防止のためにも始められることからやってみてください。
扇風機、サーキュレーターで電気代節約
暖房を使うときに、扇風機やサーキュレーターを合わせて使うことでエアコンの働きを助けることができるので電気代が大きく節約されます。扇風機やサーキュレーターを使うことでどのようにエアコンの働きが変わり、それによって電気代が節約できる仕組みをご紹介します。
エアコンの温度センサー
エアコン暖房の設定温度を十分な温度に設定しているのになぜか寒く感じることがありませんか。それは暖かい空気は部屋の上のほうに溜まり、冷たい空気は部屋の下のほうに溜まるからです。
十分に暖かいはずの温度に設定しているのに暖かく感じないのは、部屋の上のほうに設置されているエアコンの温度センサーがエアコンの近く(部屋の上部)の温度を測っているからです。
空気を循環させる
暖房で部屋を暖めて部屋の上に溜まった暖かい空気を扇風機やサーキュレーターで循環させてあげると、暖かい空気が下へ降りてきます。部屋の空気を循環させることで温度ムラがなくなり、循環させる前と同じエアコンの設定温度でも暖かさをしっかり感じることができるようになります。
今までしていたようになかなか暖まらないからと無駄にエアコンの設定温度を上げることもなくなり、電気代を節約できるようになります。
扇風機とサーキュレーターの使い方
暖房の温風を循環させるためには扇風機やサーキュレーターを部屋の上部、天井に向けて風を送りましょう。すると上部に溜まっていた暖かい空気が循環し下に降りてくるので、暖かく感じられ、その結果として設定温度を下げることも可能になります。
扇風機もサーキュレーターも風を循環させることを目的として使用するので、どちらか一方を活用するだけで効果的です。なお、風を循環させるためですが、冷たい空気の時に風を起こしても体感はより寒く感じるだけなので、暖房の温風が十分に部屋に出てきてから使用するようにしましょう。
暖房の温度設定
環境省はエコな観点から暖房の温度設定を20度ということで推奨しており、多くの大手電機メーカーも同じく20度としています。一般的な公共施設などの暖房の温度設定は22度が平均となっています。しかし、この温度では暖房だけで寒さをしのぐには寒さを感じることもあるでしょう。
これまでお話ししたように、暖房だけではなくほかの電気器具を使ったり室内でも少し厚着をするなどの工夫をするだけで、設定温度が20度のままでも快適に過ごすことはできます。無理なく暖房以外の電気器具などを合わせて使ってみてください。
暖房の適温は何度
初回公開日:2018年04月23日
記載されている内容は2018年04月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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