【種類別】椿の育て方・植え替え方法｜種・苗木から/プランター
更新日：2020年08月28日
種類別椿の特徴と育て方
そもそも椿とは？
椿は、ツバキ科ツバキ属の常緑樹で、原産地は日本や中国、朝鮮半島とされています。椿は古くから親しまれている花ですので、万葉集にも椿を詠んだ歌があります。丈夫な植物ですので育て方も比較的容易です。
名前の由来は諸説ありますが、葉に厚みがあることから「厚葉木」や、朝鮮語の「ツンバク（Ton baik）」から「つばき」になったと言われています。椿という漢字は、日本原産のユキツバキが春を告げる花であることから、椿となったという説が有力です。
日本を代表する原種はヤブツバキで、カメリア・ジャポニカという学名がついています。品種改良が進み、いまや園芸品種だけでも2,200種以上があることが分かっています。
椿とサザンカの見分け方
椿と間違いやすい花にサザンカがあります。サザンカも、ツバキ科ツバキ属ですのとてもよく似ています。どこで見分ければいいのでしょうか。
まず開花時期ですが、椿が冬から春に咲くのに対しサザンカは秋から冬とされています。そしてサザンカの葉の方が、椿のそれより一回り小さいです。さらに、椿の花は花ごと落ちるように散りますが、サザンカは花びらがバラバラになって散ります。
このように、パッと見るとあまり違いが分かりませんが、よく観察すると比較的容易に見分けることが可能です。またサザンカは寒さに弱いので、育て方も異なります。
エリナ
中国の野生種を改良した品種です。椿としては遅めの3月～4月に、小ぶりで淡いピンク色の花を咲かせます。葉は小さ目で、比較的虫がつきにくい品種です。
小さいうちは寒さに弱いので、冬は霜の当たらないところで管理するのが育て方のポイントです。ある程度大きくなれば、戸外でも大丈夫です。
ナイトライダー
ナイトライダーは、珍しいダークレッドの花を咲かせる椿です。古典品種の「クロツバキ」と、サルウィンツバキ系の「Ruby Bells」からニュージーランドで作り出された交配種です。
育て方ですが、ナイトライダーは日当たりや水はけの良い場所が適しています。3月～4月が開花時期ですので、その前の2月頃に油かすなどを与えましょう。
玉之浦
玉之浦は、赤い花に白の縁取りという魅力的な椿で、ヤブ椿の突然変異種です。長崎県五島市玉之浦に自生しているのを偶然発見され、その地名から名付けられました。残念ながら、原木は枯死してしまいましたが、交配種が世界中で栽培されています。
覚えておきたいのは、白い縁取り部分が不安定であるということです。つまり、いつも同じ花が咲くわけではなく、縁取りが出ないことも考えられます。ですから、綺麗に縁取りのついた花を期待してしまうと、咲いた花を見てガッカリ肩を落としてしまうことにもなりかねません。なお、肥料が効きすぎると輪郭が狭くなる傾向があることが分かっています。
西王母
金沢で誕生した、ピンクのグラデーションが可愛らしい椿です。早咲きの品種で、早けれは9月頃から楽しむことができます。また、丈夫な品種ですので、日当たりと水はけに注意すれば育て方も簡単で、初めての椿としてもです。
椿の種からの育て方
実生って？
実生（みしょう）とは、種から育てた苗もしくは、種から植物を育てることです。苗からに比べると育て方の難易度は上がりますが、椿も実生が可能です。ここでは、椿の実生の育て方をご紹介します。
まず、10月か11月頃に種を取り、まる一日給水させましょう。たっぷり水を吸ったら、皮を剥きます。剥いたら、湿らせたクッキングペーパーに包みポリ袋に入れ密閉します。育て方で注意したいのは、過湿です。湿度が高すぎるとカビが生えてしまいますので、乾燥していたら霧吹きで湿らす程度にします。
発根してからの管理
温度などの条件でも変わりますが、大体2月か3月頃に根が出てきます。根が3cm以上になったら、2cm強ほど残し先を切ります。そうすることで、養分を吸収しやすくなります。その後、深めのポットに土を入れ種を置き、上から土を1cmほど被せ育てましょう。
6月頃までは種の栄養で育ちますので肥料は不要です。土が乾燥したら水を忘れずやるのが育て方のポイントです。
実生の椿は、開花まで早くても3年、遅ければ10年ほどかかると言われています。そして、親木と違う花が咲く可能性もあることを頭に入れておきましょう。
初回公開日：2017年11月28日
記載されている内容は2017年11月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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