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自治会に入らないとどうなる?入らないデメリットや入りたくない理由

更新日:2020年08月28日

「遠くの親戚より近くの他人」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、いざ大きな災害や様々なトラブルにあった時に、頼りになるのは隣近所に住んでいる人達という意味です。最近はこの自治会に入らない人が増えてきています。その原因はどこにあるのか考えていきます。

自治会に入らないとどうなる?入らないデメリットや入りたくない理由

自治会はいつからあるの?

皆さんの地域の自治会はいつからあるのでしょうか。生まれた時からあるのは分かっていても、いつの時代からの組織なのかあまり考えたことがない方が多いことでしょう。

この自治会の起源は,江戸時代の5人組が原型であるとされ、その後第二次大戦時に国によって「町内会」等という名称で整備され、今日に至っています。当時は、国の政策を遂行するための末端下部組織としての役割を担いました。

現在の自治会は、町内会や区会とも呼ばれ、全国津々浦々まで細かく組織として存在します。また、マンション、アパート等でも「○○マンション自治会」という名称で組織化されています。ただ、自治会に入らなければならないという法的拘束力はなく、あくまでも、入る入らないの判断は個々人の意思に任されています。

自治会はどんなことをするの?Ver.1

ところで、この自治会ですが、いったいどんなことをしているのでしょうか。

まず、防災活動です。まさかの災害の時に備えて自主的な防災訓練をしたり、その防災についての情報収集を自治会役員が中心になって実施します。また、非常食や毛布などの災害備蓄用品の管理をしている自治会もあります。

次に、防犯対策もしています。具体的には、夜間街灯の整備、管理をはじめとして、年末には歳末警戒のための防犯パトロールも実施します。また、不審者の通報やゴミの不法投棄の通報など様々な犯罪の予防的な役割も果たします。

さらに、子供の安全な通学路の確保や高齢者の見守り、声かけなどの活動もしています。よく交通安全週間になると、幹線道路で子供たちが旗を振って、ドライバーに安全運転のお願いをしていますが、それも交通安全協会や自治会の皆さんが中心になって実施しているのです。

自治会はどんなことをするの?Ver.2

環境美化活動も自治会が先頭に立って実施します。たとえば、自治会周辺のごみ拾いや草刈りから、自治会館や花壇の整備清掃、神社や墓地の維持管理などを定期的に行っています。また、自治会単位でお祭りや運動会やソフトボール、ゲートボールなどの球技大会などを実施して、地域住民のコミュニケーションを深めようとしています。

さらに、赤十字募金などの募金活動に協力したり、敬老会を開催したり、老人クラブ、婦人会の支援もしています。地域によっては、自治体の委託に基づいて広報誌の配布をしている自治会もあります。

これは、自治会長から各班長へ振り分けられ、各班長が個別配布します。この班長というのは、だいたい10世帯ごとに区分けされた「班」の世話役のことで、1年交代の輪番制でしているケースが多いです。

自治会に入らないデメリットは?

子供のコミュニケーション

自治会のなかで子供たちのコミュニケーションを深めるために「子供会」という組織を作っている地域があります。ここでは、ソフトボール大会やサイクリングなどのスポーツ大会やキャンプやバーベキューなどのレクリエーションを実施して、地域の子供たちが仲良く健康的に過ごせるようにしています。

その世話役となるのが、自治会の役員や自治会に入っている人たちです。ですから、親の自治会に入る入らないの判断によって、自治会に入らない世帯の子供たちは、子供たちの間で大変肩身の狭い思いをしてしまいます。また、子供会に入る子供たちと入らない子供たちの間で、大きな壁ができてしまう心配があります。

高齢者の見守り

自治会の役割のなかで、高齢者の見守りは大変重要な仕事のひとつです。自治会会長は、定期的に高齢者世帯、特に独居高齢者世帯に対して、「声かけ」を実施して生活の様子に変わりがないかを確認しています。

また、各班長は広報誌をただ単純に配布するだけでなく、高齢者世帯、特に独居高齢者世帯に配布する時に、自治会長と同じように様子に変わりがないかの「声かけ」をして、継続的に見守りをするという役割もあります。

ですから、自治会に入らない高齢者世帯への「声かけ」が少なくなってしまいます。また、地域の老人クラブや敬老会などの参加も、自治会に入らない世帯は参加しづらくなります。

ゴミ問題

時々、自治会に入らない世帯に対して、ゴミ出しについての嫌がらせがあるケースがあります。これは、ゴミ収集場所(ゴミステーション)の管理を自治会やその周辺の自治会加入者が行っていることから発生する問題です。

そのゴミ収集場所の確保から設置、清掃やゴミ出しルールの徹底などはすべて自治会マターとなります。こういった仕事の分担責任をせずに、自治会に入らない世帯がゴミ出しするのはけしからんということでしょう。

ただ、実際に収集しているのは、市町村の自治体であったり自治体から委託された清掃業者ですので、自治会に入らない世帯も住民登録をして住民税などを支払っている限りは、そのゴミ出しは当然の権利として容認されるのが筋でしょう。

要望が通らない

地域の様々な要望は、自治会の決議の基づいて、自治会長から行政機関にするようになっています。道路の改良や河川の改修や通信インフラの整備などありとあらゆる要望が実現できるかどうかは、要望内容や要望者数のみならず、自治会長のオピニオンリーダーとしての資質も影響します。

このため、自治会に入らない少数の人たちが、自治会を通さず行政機関に直接要望しても、その要望はなかなか通らないというのが事実です。

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初回公開日:2017年09月11日

記載されている内容は2017年09月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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