日本国内/アメリカのウォーターサーバーの普及率・推移・理由
更新日:2020年08月28日
ウォーターサーバーの普及率が低い理由 きれいな水が蛇口から出る
日本でのウォーターサーバー普及率は5〜10%と言われています。一方、海外での普及率は50〜60%とかなり高い数字となっています。前述したとおり、日本では「水道水が安全」という意識が高く、海外ほどの普及率になっていないのが実情です。
確かに日本では全国各地、蛇口から出した水をそのままゴクゴク飲めます。だから敢えて高いお金を払ってウォーターサーバーを設置しようと思う人がまだ少ないのです。
ウォーターサーバーの普及率が低い理由 水の単価が高い
日本の一般的なウォーターサーバーは、本体がレンタル(無料)の代わりにミネラルウォーターの単価が高くなっています。さらに【注文ノルマ】が設定されており、契約内容によって月々の購入本数が決められています。
日本の代表的なウォーターサーバーメーカーの料金表によると、3カ月内に規定の本数(6本)未満しか注文しなかった場合、本体レンタル料が発生します。さらに本体のメンテナンス料が5,000円/年かかります。
月々のボトル料金(目安)は以下の通りです。
・2人暮らし 2,500円/月
・4人暮らし 5,000円/月
・2世帯住宅 10,000円/月
一方、海外の場合はウォーターサーバー本体は買い取りで、その代わりミネラルウォーターの単価が安くなっています。【注文ノルマ】もないので、必要な時、必要な本数購入できます。
ミネラルウォーターの単価がもっと安くなれば、日本でのウォーターサーバー普及率も一気に高まるのではないでしょうか。
日本でウォーターサーバーが注目されるようになったのは
日本で家庭用としてウォーターサーバーが注目されるようになったのは、2011年3月11日に起こった東日本大震災がきっかけだと言われています。当時、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、水道水が放射能に汚染されたのでは、と心配された方がたくさんいらっしゃいました。特に小さいお子さんがいるご家庭では、赤ちゃんの離乳食やお米を炊く際に、ペットボトルの水を利用する方が増えました。
これを機に、家庭用ウォーターサーバーを設置を考慮されたご家庭が増えたようです。実際に、2010年と2011年の普及率を見ると、0.4ポイント上昇しています。
ウォーターサーバー普及率の推移
JDSA(日本宅配水&サーバー協会)の発表によると2009年から2016年まで、ウォーターサーバー市場は以下の通り拡大しつつあります。
・2009年 488億円
・2010年 684億円
・2011年 910億円
・2012年 1170億円
・2013年 1207億円
・2014年 1189億円
・2015年 1286億円
・2016年 1400億円
2014年に少し下がりましたが、年を追うごとに市場が拡大していることがこの数字から分かります。やはり飛躍的に数字が伸びたのは2011〜2012年、つまり東日本大震災を機にウォーターサーバーの使用率、普及率が高まったと言えます。
アメリカでのウォーターサーバーの普及率
近年ではだいぶ水道インフラも整い水の安全性も高まっていますが、少し前までアメリカは水道水が決して安全ではありませんでした。水道水をそのまま飲む、ということはしていませんでした。それがウォーターサーバーの高い普及率の要因でもあります。その普及率は日本の10倍(約50%)とも言われ、2軒に1軒の割合でウォーターサーバーを利用しているようです。
インテリアとして設置したいスタイリッシュなウォーターサーバー
近年、日本ではインテリアとしてスタイリッシュなデザインのウォーターサーバーがを博しています。ウォーターサーバーを使いたいけど、ボトル剥き出しのガロン式やワンウェイ式を家の中に置くのはちょっと…と躊躇されている方も、水の安全性はもとよりデザイン性もすぐれたものがあれば、使ってみたいと思われる方も少なくないでしょう。
このように、利用者に利便性だけではなくインテリアとしても使いたい、設置したいと思わせるウォーターサーバーが増えれば、日本での普及率も高まっていくでしょう。
世界的に活躍する安積伸がデザインした「フレシャス・デュオ」は、2015年度の生活家電カテゴリーでグッドデザイン賞を受賞したウォーターサーバーです。さらにJIDAデザインミュージアムセレクションVol.17の永久収蔵プロダクトに選定され、機能、デザインともに世界的に高い評価を得ました。
日本を代表するデザイン家電ブランド「amadana」と、クリスタルウォーターが共同開発したウォーターサーバーです。さすがamadanaだけあって、そのデザインの素晴らしさは他のサーバーと一線を画します。
日本でもウォーターサーバー市場は広がっていく
日本ではまだ、普及率が高いとはいえないウォーターサーバーですが、着実に日本での市場を拡大しています。きっかけは2011年に起きた東日本大震災で、安心、安全な水を24時間、365日飲めることを希望する消費者が増えたからです。今まで以上に安心、安全、健康にお金を使う人たちが増えてきているのです。
ボトル剥き出し型ではなく、スタイリッシュなウォーターサーバーもです。インテリアとしてキッチンやリビングに設置する方もいらっしゃいます。amadanaといったブランドとのコラボも、今後増えてくるでしょう。
実際、海外と比べて日本のウォーターサーバー料金はまだ高めですが、普及率が高まれば単価も安くなります。今後も、ユーザーのニーズに応えたサービスが充実し、ウォーターサーバー市場は拡大することは間違いありません。
初回公開日:2017年05月29日
記載されている内容は2017年05月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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