電子レンジのアース線の取り付け方・つけない場合の注意点
更新日:2020年08月28日
電子レンジのアース線は取り付けなくても良い?
ここまで電子レンジのアース線の必要性や、取り付け方などをご紹介してきましたが、中にはこれまで電子レンジのアース線を取り付けないまま使用してしまってきたという方もいるのではないでしょうか。アース線を取り付けずに電子レンジを使用することに問題はないのか、確認してみましょう。
アース線を取り付けなくても電子レンジは動くの?
製品の取扱説明書などには必ず取り付けるよう注意書きがされているアース線ですが、電子レンジそのものはアース線を取り付けなくても動作します。ただし先にご紹介したとおり、アース線は万が一にも漏電した際に、感電を防ぐ目的で付けられています。
「今まで何年もアース線を付けずに電子レンジを使ってきたものの問題がなかったから」「漏電なんてめったに起こらないから」など、大丈夫だろうという考えのもと、アース線を取り付けずに使用するのはとても危険です。
「もしも」が起こった際にご自身や大切な家族の身を守るためにも、アース線は正しく取り付けて使用するようにしましょう。
アース線の付いていない電子レンジの場合
例えば電子レンジを中古で譲り受けて、もとからアース線が取り外されてしまっている場合は、新しいアース線を用意して取り付ける必要があります。
また、そもそも電子レンジ本体にアース線を付ける場所が見当たらず、取り付けができないような場合には販売店や家電修理を行っている電器店、専門店などに一度相談してみましょう。
アース線が付いていないから接続を行わずに使用できる製品である、ということではありません。安全に電子レンジを使用するためにも、必ずアース線を取り付けて使用する必要がある家電であるという認識をしておきましょう。
アース線が劣化している場合には?
アース線が付いているものの、腐食していたり絶縁のカバーが傷んでいたりするような場合にもそのまま使用することは危険です。専門家に相談し、必要に応じてアース線の交換、製品そのものの買い替えなどを検討する必要があります。
アース端子がない!対処法はあるの?
自宅のコンセントにアース端子がまったくない場合、あるいは電子レンジのアース線を接続できそうな場所にある端子がすべて埋まっており、近くに端子のないコンセントしかない場合にはどうすれば良いのでしょうか。ここからはアース端子がない場合の対処法や注意点について詳しくご紹介していきます。
アース端子付きコンセントの設置をしよう!
アース端子付きのコンセントがまったくなく、電子レンジのアース接続ができない場合には、アース端子付きのコンセントを設置する工事が必要です。
ただし自分自身で工事を行えるわけではありません。アース設置工事を行うことができるのは、電気工事士という有資格者に限られており、無資格者が工事を行うことは法律で禁じられています。アース端子付きコンセントを設置する場合には、電子レンジを購入した販売店や、電器店、電気工事業者など専門家に相談、依頼しましょう。
水道管などへのアース線取り付けは危険!
アース端子がないからと言って、水道の蛇口や水道管、ガス管などにアース線を取り付けるのは大変危険です。
以前は水道管へのアース線取り付けを行うことも一般的でしたが、現在の住環境は昔のものとは大きく異なります。電子レンジのアース線は、必ずアース端子に取り付けるようにしましょう。
アース線を取り付けてはいけない箇所 | 危険性 |
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水道の蛇口や水道管 | 現在はポリ塩化ビニール製の水道管が多く、アースとしての役割を十分に果たさない可能性があります。また金属配管だった場合でも電蝕と呼ばれる腐食が発生する可能性があるため危険です。 |
ガス管 | ガス漏れや引火、爆発の可能性があります。 |
電話のアース | 落雷の際に危険です。 |
避雷針 | 落雷の際に電流が家電に流れてしまい大変危険です。 |
漏電ブレーカーがあればアースは必要ない?
住宅の分電盤に付いている漏電ブレーカーは漏電を感知するとブレーカーが自動的に落ちて電流を止めてくれる装置です。漏電発生時にすみやかに電気の流れをストップしてくれることから、これがあればアースは不要と思われがちですが決してそうではありません。
漏電ブレーカーはアースへの漏電を感知して作動します。これはアース線を取り付けていない状況ではたとえ漏電が生じていても正常に働かないことを意味します。
人体への感電を防止するためのアースと、漏電発生時に電流をただちに止めることで、火災などを防いでくれる漏電ブレーカーはそれぞれが正しく設置されて、はじめて効力を発揮するということを覚えておきましょう。
アースの代わりになる?プラグ型漏電遮断器
初回公開日:2018年04月24日
記載されている内容は2018年04月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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