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2017年10月13日

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

このところ、グルメ番組などでは牛肉を産地のみで評価せず、A5ランクなどの格付けを取り上げることが非常に多くなっている。しかし、多くの日本人はA5というランクの意味や格付け基準を知らない。ここでは、ランクの意味や格付けの基準を紹介します。

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

日本の国産牛肉のランクの格付け基準

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

「この店の牛肉は、最高級のA5ランクだから非常においしい」

こんな風な牛肉の説明をグルメタレントがしているの聞いたことがあるでしょう。「あ~A5ランクなんだからおいしいんだろうなぁ」と、あなたは納得していませんか。A5ランクの意味なんて知らないのではないでしょうか。

A5ランクのAの意味は知っていますか。A5ランクの5の示す本当の意味をご存知ですか。大抵の日本人は説明できないでしょう。

今回は、牛肉のランクの意味とその格付け基準について紹介します。今日あなたのグルメ度がワンランク上がります。ここで知った事実を、知ったかぶりをしている周りの人たちに教えてあげましょう。

A5ランクのAの意味は?

A5ランクのAとは果たして何を表しているのでしょう。

アルファベットで示された部分は、歩留(ぶどまり)等級と呼ばれています。

歩留とは、素材全体のうちで食べられる部分の比率です。例えば、ジャガイモには皮や芽があります。食べるためには、皮や芽を取り除いて捨てます。残りの部分が食べられる部分です。100グラムのジャガイモの食べられる部分が80グラムだとすると、歩留は80パーセントとなります。全体に対して食べられる部分の比率を歩留と呼びます。

牛肉の場合であれば、牛の身体から皮や内臓などを除外して、全体に対して何パーセントがお肉かどうかです。これが歩留等級のランクを左右します。A、B、Cと3段階あり、Bランクが歩留が標準的なものです。標準より良ければAで、標準より劣ればCです。

ここで驚くべきことは、「A」と付けば決しておいしいというわけではないという点です。あくまでも、「A」は食べられる部分の比率が大きいに過ぎません。牛肉のおいしさとは全く無関係です。

A5ランクの5の意味は?

では、次にA5ランクの5の部分です。この数字が、牛肉のおいしさと密接な関係がある部分です。数字部分は肉質等級と呼ばれています。以下の4項目で決定されます。

・脂肪交雑(霜降りの度合いのことです)
・牛肉の光沢
・牛肉の締まりときめ細かさ
・脂肪の色の光沢と質

これら4項目すべて5段階で評価されます。5が最高で、1が最低です。そして、4項目のうちで最も低いランクが採用され、その等級に格付けされます。例えば3項目でオール5でも、残り一つが4であれば、その牛肉の肉質等級は4です。

肉質等級は、われわれが「脂がのっている」「歯ごたえがいい」と感じる原因となる霜降り度合いや肉の締まりを表します。よって、「おいしいさランク」と言う事ができます。

A5ランクがやっぱり最高?

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

歩留等級の項でも説明しましたが、アルファベットの部分はおいしさを示すものではありません。よって、われわれ末端の消費者にとっては、直接的には関係がありません。気にするのは、食肉業者だけです。食肉業者にとってはA5ランクが最高でしょう。

しかし、われわれにとってはA5もB5もC5も変わらないという事です。これは意外な事実でしょう。見るべきは数字部分です。ここが、おいしさを示す大事なポイントです。

A6!?A12!?そんなの本当にあるの?

世間には、ときどき都市伝説とでもいうような噂が流れます。A6ランクやA12ランクの牛肉があるというのもこれに似ていますし、事実、都市伝説に過ぎません。では、なぜこのような噂が世間に流れてしまったのでしょう。それには、理由があります。

肉質等級の項で説明しましたが、肉質等級は各項目が5段階評価です。しかしながら、脂肪交雑(霜降り度合い)は細かく分けると12段階、色は細かく分けると7段階あります。この事が間違って世間の人に伝わり、この都市伝説となってしまいました。

産地によって違いはあるの?

牛肉のランクの基準は日本全国どこも一律です。あくまで、歩留等級と肉質等級によってのみ格付けされています。よって、産地によるランクの違いはありません。

日本には、松坂牛・神戸牛・近江牛・米沢牛など全国各地にブランド牛肉があります。松坂牛だからといって全てA5ランクなんてことはありません。ランクは全国どこへ行っても同じです。しかし、ランクは同じでも特徴は違います。

特徴はブランド牛肉それぞれで異なります。しかしながら、産地が同じであれば、特徴も同じであると一概には言えません。結局は、家畜農家さんが牛に与える飼料の配合など、農家の方々が牛にかける手間によって変わります。

最高級牛肉って結局どれなの?

最高級牛肉は、マーケットにおいてはA5ランクの牛肉です。これは、まぎれもない事実なのですが、A5ランクでも価値や価格が異なります。これは、一つは産地の違いです。ブランド牛肉はやはり他より名産地ということもあり、通常の価格よりもかなり高値で取引されています。

もう一つの違いは、部位の違いです。希少性があるのかないのかです。焼き肉屋に行くと、ミスジやトモサンカクといった希少部位を食べる方もいるでしょう。希少部位は、カルビやハラミなどと比較すると、圧倒的に値段が高いです。

また、鉄板焼き屋やステーキハウスなどで、テレビ番組でもたびたび登場するシャトーブリアンは、超希少部位です。牛肉の部位としては価値の高いフィレの中でも、肉質のいい中心部分がシャトーブリアンです。少しの量で何万円もするのも分かるでしょう。

海外の牛肉のランクの格付け基準

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

さて、これまで日本の国産牛肉の格付け基準の説明をしてきましたが、海外と日本では格付け基準が違います。

EU(ヨーロッパ)は統一されていますが、世界での統一基準というものはありません。アメリカ、オーストラリア、カナダ、EU、南米諸国などそれぞれが格付け基準を持っています。世界一格付け項目が多いのがオーストラリアです。

ここでは、日本人が食べることの多い輸入肉である、オージービーフ(オーストラリア産牛肉)とアメリカ産牛肉の格付け基準を紹介しましょう。

オーストラリア産牛肉(オージービーフ)

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

オーストラリア産牛肉の格付け基準は以下の通りです。

・脂肪分布の密度と脂肪粒のサイズ
・脂肪の色
・肉の色
・発育度
・最終pH(酸性、中性、アルカリ性を示す数字)
・こぶの高さ
・皮下脂肪

やはり項目が多いです。目を引くのが、こぶの高さです。オーストラリアでは、牛は熱帯で放牧されることが多く、こぶは熱帯種の特質です。オージービーフの意外な格付け基準の厳しさは驚きです。

アメリカ産牛肉

アメリカ産牛肉の格付け基準は、大きく分類すると日本と同じで、歩留等級と肉質等級です。しかし、その中身は異なります。歩留等級は、以下の項目によって決定されます。

・皮下脂肪
・心臓、骨盤、腎臓への脂肪付着度
・リブロース芯の断面積
・体重量

肉質等級は、以下の項目によって決定されます。

・牛の種類
・性別
・成熟度
・脂肪交雑(霜降り度合い)

牛肉のランク別の価格は?

「一概には言えない」というのが、答えです。

産地と部位で価値が大きく異なるという話は紹介しました。A5ランクで産地と部位が同じであれば、ほぼ同じ価格で取引されるでしょう。ただし、価格はランク以外にも様々な原因で変化します。需要と供給の関係もその一つです。

肉質等級5に関しては、価格は安定しやすいですが、4以下はかなり不安定です。

理由は、肉質等級の付け方にあります。4項目のうち、3項目が全て5で残り1項目が1であれば、その牛肉の肉質等級は1になってしまします。つまり、4項目の中で最高評価と最低評価の差が大きいものほど不安定になるということです。

われわれに重要なのは数字!

【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

結局のところ、われわれにとって意味のあるのは数字だけです。

歩留等級が3段階、肉質等級が5段階あり、A5~A1、B5~B1、C5~C1の合計15のランクがある。しかし、消費者にとっては1~5の5段階評価で問題ありません。そこからは、ブランド牛肉を選ぶも希少部位を選ぶも個人の好みという事になります。

さぁ、今後あなたの牛肉を見る目が一変します。もし、「A5ランクの最高級牛肉を使用しています」なんて張り紙を掲げた店があれば、この知識を是非披露してください。

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