【地域別】夏至の食べ物と風習の由来|北海道/九州/東北
更新日:2020年08月28日
地域別の夏至の食べ物
ここから地域別に夏至の食べ物を紹介していきます。夏至に特別な食べ物があるのかと思う方も多いでしょう。ただ、冬至に決まった食べ物を食べる習慣があるように、地域ごとに決まったものを食べる習慣があります。あまり知られていない夏至の食べ物を紹介していきます。
北海道
北海道は海・山の幸が豊富ですが、夏至にはどんな食べ物を食べるのでしょうか。新鮮な魚に、各地で育てられた野菜を食べると想像する方も多いでしょう。ただ、みなさんの期待とは裏腹に、なんと北海道では夏至に特別な食べ物を食べないんです。いろいろ検索してみましたが、夏至には決まった風習がありません。
特別な食べ物を食べない一方で、北海道の夏至には「夏至祭」や「白夜祭」という祭が行われているようなので、家族や地域によってはこれを食べようということもありそうです。ただ、もう一度いいますが北海道全土で決まった食べ物を食べる習慣はありません。
東北
東北の夏至の食べ物ですが、東北は北海道と同じくに夏至には特別な食べ物を食べるという習慣はありません。夏至には東北産のお米を利用した食べ物を食べる習慣がないというのには、また驚かされた方も多いでしょう。ただそれには納得できる理由があります。では、北海道の事例と一緒に紹介しましょう。
北海道や東北では収穫したものをすぐに食べてしまう習慣があるということで、夏至には特別な食べ物を食べることがありません。その分、毎日採れたての食材をいただけるのが北海道・東北のいいところでもあります。
福井
ここから紹介していく地域には、夏至に特別な食べ物を食べる習慣があります。まずは福井県からです。福井では夏至ではなく、「半夏生」という夏至から数えて11日目の1日の日に、越前サバを食べる習慣があります。サバのを丸焼きにして食べるという贅沢な食べ方で、夏を乗り切るというのが風習になっています。
福井県ではこの習慣が夏の名物になっていて、鮮魚店の軒先では焼き場が設置されて、焼き立てのサバをいただくことができます。そのため、このサバを求めてやってくる方も多く、夏至は観光客の方にも時期でもあります。
関東
関東では、次に紹介する関西とは対照的に、陸地で育てられた新小麦を使ったやきもちを食べるのが習慣となっています。なぜもちを食べるのでしょうか。これにも理由があり、「餅のように粘り強く」という考え方が根本にあることが由来となっています。正月以外におもちを食べるのは、全国的にも珍しいでしょう。
このおもちは、小麦で作られていることから、小麦餅ともいわれているそうで、新小麦を購入された方はぜひご家庭でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
奈良
奈良は関西圏ですが、関東と同じく小麦餅や半夏生餅を夏至に食べる習慣があります。奈良の小麦餅も関東地方と同じ由来があり、室町時代の二毛作(麦と米を作る)がきっかけで小麦餅を豊作のために食べるという習慣が現代に受けつがれています。さらに、北和歌山地方でも食べられているという特徴があるお餅です。
関西
関東と対照的に関西の夏至の食べ物は、「タコ」を食べるのが慣習となっています。なぜタコを食べるのでしょうか。下記のリンクを見ていただきたいのですが、「タコが8本足なので稲が奥深く根を張ることを祈願して食べる」ということで、タコを食べるという慣習があります。そういわれると粘り強い吸盤がイメージされて、納得できるのではないのでしょうか。
関西だけなのかというと、そうでもありません。北海道には決まったものを食べる習慣がないと言いましたが、家庭によっては食べる所もあり、他の関西以外の地域でも食べる習慣はあるという特徴もあります。
京都
京都の夏至の食べ物ですが、京都といえば京野菜を食べることを想像する方も多いでしょう。ただ、京都には八つ橋などをはじめとするお菓子があることを忘れてはいけません。なぜこんなことを言ったのかというと、夏至の京都ではなんと和菓子を食べるんです。意外ですがこれが事実です。
夏至には「水無月」といわれる和菓子を食べています。下記のリンクを見ていただきたいのですが、この和菓子にも意味があります。「水無月の上部にある小豆は悪魔払いの意味があり、三角の形は暑気を払う氷」を表しており、まさに夏至の食べ物であるといえます。
取り寄せもできるので、京都の夏至の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
静岡
初回公開日:2017年10月25日
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