再熱除湿のエアコンの特徴・見分け方・メーカー
更新日:2020年08月28日
エアコンの再熱除湿を知っていますか?
一年を通じて活躍してくれるエアコンは、現代ではなくてはならない家電のひとつです。暖房も冷房も一台でこなしてくれるエアコンですから、購入する時にはしっかり性能を見極めて手に入れたいでしょう。
こんな時に重視したい機能があります。それが「再熱除湿」です。
再熱除湿なんて聞いたことないと思われた方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、この再熱除湿について解説していきます。
再熱除湿の特徴
エアコンのリモコンを見ると、「暖房」と「冷房」のスイッチの他に「除湿」があります。日本の夏は湿度が高くて不快になることが多いです。そんな日本に「除湿」はなくてはならない機能でしょう。特に梅雨のジメジメした時期には大活躍です。
しかし、梅雨の頃の気温はさほど高くなく、エアコンで除湿をした後にうすら寒く感じてしまうといったこともあるのではないでしょうか。
今回ご紹介している「再熱除湿機能」を使えば、ジメジメを取りながら気温を下げることなく湿気だけ取ることができます。なぜ、そんなことができるのでしょうか。
一般的な除湿(弱冷房除湿)の仕組み
まずは、一般的なエアコンの除湿はどういう仕組みかを解説しましょう。
私たちの周りの空気は粒がたくさん集まってできています。その空気の粒は、気温が高くなるほど大きくなり、粒には水分がたくさん溜まることになります。そこでエアコンは、空気を冷やすことで水分の入っている粒を小さくして、水を空気から追い出します。
こうして乾いた空気を部屋に戻すというのが除湿の仕組みです。エアコンの室外機にパイプが付いていて水が出ているのは、この除湿した水ということです。
ただ、この一般的な除湿では、室内に除湿した時に冷やしたままの空気が戻されます。すなわち、エアコンからは気温の低い空気が出てくることになります。冷房にスイッチを入れなくても、除湿だけで涼しく感じるのはこのためです。
再熱除湿の仕組み
次に、再熱除湿の仕組みを解説します。
冷房を入れなくても除湿で涼しく感じるのはありがたいことではあります。けれど、気温は下げたくない場合は困ります。先ほど触れたように、うすら寒くなっては快適から遠ざかってしまいます。
そこで再熱除湿はどうするのかというと、除湿して温度の下がった空気をエアコンの中で「室内の温度に近い温度まで温める」ということをします。こうして部屋の温度に近くした空気を室内に戻すため、変に寒く感じることなく除湿を行い、快適に過ごすことができるということになります。
ただ、この再熱除湿はどのエアコンにもついているものではありません。それはこの機能にもデメリットがあるからです。
再熱除湿にあるデメリット
再熱除湿のデメリットは、一般的な除湿より電気代がかかるということです。それは、エアコンの中で除湿された空気を、もう一度温めるために電気を使うからです。例えば、省エネタイプと謳われた製品を購入したとしても、再熱除湿を多用した場合は、電気代が思ったほど抑えられないという場合もあります。
つまり、購入したエアコンが再熱除湿をするものかどうかを知らずにいると「省エネじゃない」と不満がでることになります。そこでエアコン購入時には、再熱除湿機能のあるなしを確認しておくことが重要になります。
では、再熱除湿機能があるかないかということは、エアコンを選ぶ時すぐにわかるのでしょうか。また、そうした表示はちゃんとしてあるのでしょうか。
再熱除湿のエアコンはどこで見分ける?
再熱除湿があるのかどうかを知るには、店頭ならもちろんスタッフに聞けばわかります。しかし、いろいろ見て回りたい時にはお店の人にそばにいて欲しくないこともあるでしょう。また、ネットで中古品を買う場合はますますわかりにくいです。
そこで、再熱除湿かどうかを手軽に知る手掛かりとしては、高機能機種かどうか、そして「リモコンの表示を見る」ことをします。
高機能機種かどうかは、その値段で把握できます。10万円以上のエアコンは、まちがいなく高機能機種で再熱除湿があります。リモコンの表示では「除湿」または「ドライ」に、2種類以上あるものは再熱除湿がついていると見てよいでしょう。また、メーカーによって「再熱除湿」の表示の仕方が違うので、ここにご紹介しておきます。
ダイキンの再熱除湿の表示名は?
「さらら除湿」となっております。
日立の再熱除湿の表示名は?
「カラッと除湿」となっております。
初回公開日:2018年05月02日
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