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消火器の種類と使い方・消火器の使い方の指導/訓練

更新日:2020年08月28日

普段私たちの身近にある消火器ですが、1度も使用したことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、そんな非常時の時のために必要な消火器の使い方や種類をご紹介したいと思います。正しい使い方を覚えて、いざという時のために備えておきましょう。

消火器の種類と使い方・消火器の使い方の指導/訓練

消火器の種類と使い方

私たちの身近にある消火器ですが、実際の使い方は意外と知らないものです。いざという時に使い方を知らず、慌ててしまうことがないようにしたいものです。突然の事故から自分の身を守るためにも正しい知識を持っておくことは非常に大切です。今回は、消火器の使い方や種類について詳しくご紹介します。

蓄圧式消火器とは?

次世代式消火器として現在最も注目を集めているのが、蓄圧式消火器でしょう。この消火器の特徴は、加圧式とは違って本体容器に圧力がかけられているという部分です。あらかじめ窒素ガスを蓄圧しておき、レバー操作によりバルブを開き消火剤を放出する仕組みになっています。

また、本体が老朽化して腐食してしまい穴が空いてしまっても、内圧が上昇することはなくそこからガスが抜ける仕組みになっているので本体が破裂することはないので非常に安全な消火器となっています。

蓄圧式のメリットは、レバーを離すと消火剤がストップすることと、点検年数が加圧式よりも優遇されているところ、容器内の圧力を図る圧力計があるので目視で確認することが出来るといった点が挙げられます。レバーの固さも加圧式の1/4程度で、女性や高齢者などの小さな力でもレバー操作が可能なところも魅力的でしょう。

蓄圧式のデメリットは、加圧式に比べて製造コストがかかってしまうため、若干お値段が高いという点と消火薬剤の詰め替えに時間がかかるという点が挙げられるでしょう。しかし、安全性や操作性を見ても加圧式消火器より蓄圧式消火器の方が非常に優れているので、ご購入される際は蓄圧式消火器の検討をしています。

加圧式消火器とは?

現在、最も普及しているのがスチール製の加圧式消火器です。その理由の1つとして挙げられるのは、この消火器の製造原価が安いため、販売価格も安くなっていることが普及率を高めた特徴と言えるでしょう。

また、加圧式消火器とは、炭酸ガスを発生させて急激に圧力を加えることで放射する消火器のことを言います。これは、消火器本体に加圧しているのではなく、消火器内に設置された別の容器にガスが封入してあるためそのガス容器をレバー操作で破封し、その圧力で一気に消火剤を放出する動作を想像してもらえると分かりやすいのではないでしょうか。

そのため、一度レバーを引くと消火剤が無くなるまで放射するので途中で中止することは出来ません。この消火器の使い方の最大のデメリットは、消火器内のガスが封入してある容器を壊すのでレバーが固くなっており、握力の弱いお年寄りや女性には扱いにくい点が挙げられます。

さらに、加圧式消火器の最大の恐怖はその構造から起こりうる破裂事故です。本体のキャップに若干の緩みや劣化が発生すると、何らかの要因でガス容器からガスが一気に放出されてしまい、その急激な圧力に耐えられない容器は大きく破裂して飛び上がります。

現在までに起こっている全ての破裂事故が加圧式消火器によるもので、死亡者も複数出たことから問題となり、各メーカーは安全性の高い蓄圧式への生産に切り替えを行ったとされています。

イラスト・動画・画像による説明

この動画は、実際に使われている消火器の使い方を分かりやすく動画で説明したものです。正しい使い方の手順を覚えながら、いざという時のために知識を蓄えておきましょう。

二酸化炭素消火器とは?

二酸化炭素消火器とは、ボンベの容器内に二酸化炭素を圧入したガス系消火器のことを言います。そのため、粉末や強化液タイプの消火器の使い方とは違って、薬剤が周囲に飛び散らず、沈下後の損害が最小限で済むといった利点が挙げられますが、他にも次のような特徴が挙げられます。

【特徴】
•ガス系の薬剤なので、消火後の汚損が少なく、粉末などでは入り込みにくい細部にまでとどいて消化します。
•非導電性の気体であり、電気絶縁性に優れているので感電の心配がありません。
•不活性ガスのため、他の物質と化学反応を起こしにくいです。
•変質がほとんどなく、長期にわたって安定したガスなので維持管理が簡単です。

もう1つのガス系消火器は、粉末系消火器や水系消火器などとは違い、薬剤による汚損が少ないという点において非常に魅力的な一面を持っています。一般家庭でも使用したいと考える人も多いようですが、二酸化炭素消火器には、下記に示すようなリスクや欠点があるということも肝に銘じておかなければなりません。

【注意すべき点】
•放射する消火剤は人体に有害なガスなので、多量の二酸化炭素を吸い込んでしまうと酸欠状態になります。
•高熱の消火物に対しては、再燃の恐れがあります。
•容器内には液化した二酸化炭素が入っているため、ボンベ本体が非常に重いです。

目的との距離

消火器の正しい使い方を覚えておくには、目的との距離感をきちんと把握しておくことも大切です。

消火器の有効な射程距離は3~5メートルと言われており、有効な噴射時間は粉末消火器で10秒から15秒程度で、強化液消火器は1分程度しか持ちません。安全な避難路を確保して、射程距離の手前からホウキではくように消火しましょう。しばらく経っても消火が出来ず、天井まで火が届いてしまった時は、消火を諦めてすぐに避難してください。

消火器の使い方の手順

次は、消火器の使い方についての手順をご紹介していきたいと思います。実際に使ったことのある方は大丈夫ですが、まだ1度も使ったことのない方はぜひ消火器の正しい使い方を覚えておきましょう。

【消火器の使い方】
①消火器は、慌てずに火災の起きている場所の近くまでは片手または両手で、障害物にぶつけないよう気をつけて運びましょう。そして、消火に安全な場所として最適な7、8メートルまで近付きます。

②消火器の使い方は、まず最初に黄色の安全ピンを引き抜きます。

③次に、ホースを外して火元に向けます。この時ホースは、先端を持つようにして下さい。そして、消化剤が十分届く距離3~4メートルまで近寄ります。

④レバーを強く握ったら放射します。消火器が重いときは、消火器を置いたままでも良いでしょう。

また、放射の際は、火の根元を狙って手前からほうきで掃くように消火剤を放射するようにして下さい。室内においては、逃げ道を確保して出入り口を背に放射します。放射時間や放射距離は、本体に必ず表示してありますので確認しておいてください。

消火器を使う時の注意点

それでは最後に、消火器の使い方の注意点を説明していきたいと思います。

①姿勢は低くし、煙を避けましょう
煙は視界を遮るだけでなく有毒なものです。自分の姿勢を低くし、煙を吸い込まないように注意しましょう。

②常に、逃げ道を確保しましょう
初期消火が不可能となった際、いつでも逃げられるように、非難口と火元の間に位置しましょう。

③炎の先端ではなく、火元を消火しましょう
燃え盛る炎の先端ではなく、火元に消火剤をまかないと火は消えません。必ず火元を消すようにしましょう。

④ほうきで掃くようにしましょう
消火は、火元と空気を遮断することが出来るので、消火剤の粉末で火元を覆うようにします。

⑤天ぷら火災等の場合、鍋には直接噴きかけないようにしましょう
天ぷら等の日を消す場合、火の付いた油が飛び跳ねて自分に噴きかかる場合があります。そんな時は、鍋の向こう側の壁に噴きかけ、その反射を利用して覆うようにしましょう。

119番通報の仕方

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初回公開日:2017年09月25日

記載されている内容は2017年09月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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