口唇期に固着しない方法・克服方法・いつまで・特徴|指しゃぶり
更新日:2020年03月06日
口唇期とそれぞれの年代との関係をご紹介しましたが、口唇期においてとても大きな影響を持つもののひとつとして「保育園」があげられます。
口からの充足感を重要とする口唇期という時期ながらも、母親と離れて過ごすことになる「保育園」と口唇期との関わりについてご紹介します。
保育園
保育園に入園する子供は、早い場合は生後43日から預けられることになります。一般的な生後6か月や1歳からの保育園入園の場合でも、出生後~2歳の口唇期に当てはまります。
この保育園入園を機に無理な断乳をしてしまうと、子どもの欲求が満たされないため、この時期に精神的不安定やその後の人格形成に影響を与えてしまいます。
口からの欲求は人工的なおしゃぶりでは満たすことができませんが、抱きしめたり一緒に過ごす時間を大切にしたりするなどといった方法で補うこともできます。また、保育園以外の時間で授乳を続けることで口唇期ならではの欲求を満たすこともできます。
よって、早期から子供を保育園に入れる場合はしっかりと親子間のスキンシップをとることが大切となってきます。
口唇期が満たされなかった人の特徴
口唇期での欲求を十分に満たすことができなかった場合や満たされすぎてしまった場合、この段階での口唇に関する欲求に異常にこだわってしまう性格が形成されてしまう場合があります。
このことを口唇期固着や口唇期的性格といいます。口唇期的性格の場合、依存心が強い甘えん坊や悲観的で攻撃的なパーソナリティになります。
また、この口唇期に当てはまる出生後~2歳の乳幼児期は口になにかを入れたり吸ったり、噛んだりすることで欲求が解放されます。よって、口唇期が満たされなかった人は、口に関する欲求を満たそうとする特徴が現れます。
ここからは口唇期が満たされなかった人の特徴について、詳細にご紹介していきます。
指しゃぶりやタバコ
指しゃぶりとは、まさに口唇に関する欲求を満たすための手段です。口唇期を過ぎた子供が指しゃぶりをしている場合は、子供自身が本能的に口唇期の欲求を補おうとしているため、無理をしてやめさせる必要はありません。
大人になってからは、指しゃぶりではなくタバコに依存している人が口唇期の欲求を満たしていない場合が多く見受けられます。タバコをやめたくてもやめられない、何か口に入れていたいという人です。
過食と飲酒
食べることやお酒を飲むことも、口に関する欲求を満たす一種の手段です。人が生きていく上で食べることは必要不可欠なことですが、その食べる量や食べ方が異常な場合、口唇期の欲求がきちんと満たされていない場合が多く見受けられます。
アルコールを必要以上に摂取してしまったり、その飲み方に異常性があったりする場合も、口唇期の欲求不満に関することが多くなっています。そして、乳離れが遅く口唇に関する欲求を過度に受け取っていた場合も、アルコール摂取に関する意欲が増加するとの報告もあります。
食べることと飲酒をすることは誰もが行う行為の一つではありますが、その行為が行き過ぎている場合は口唇期に何かしらの問題があるといえます。
甘え
口唇期は出生後~2歳頃を指すので、乳幼児期とも言い換えることができます。乳幼児期は全ての面において誰かに頼って生きていかなければならないため、口唇期が満たされなかった人も依存性が高く、甘えん坊な性格になるといえます。
また、口唇期に固着が強ければ強いほど、自分を絶対的に守ってくれる人を求める傾向があります。
甘えん坊というと可愛らしくもありますが、極度に依存性が高かく過度な甘えん坊の場合、口唇期の欲求が満たされていない場合があります。
おしゃべり
しゃべることが好きな人は、世の中にたくさんいます。ですがしゃべりだすと止まらない、息継ぎする間もなくしゃべり続けるといった人の場合、口唇期になんらかの問題があった場合があります。
しゃべることも口に関する欲求を満たそうとする行為の一つのため、口唇期との関わりを考えるのが妥当です。
口唇期に固着しない方法
もしかしたら上記のような口唇期固着や口唇期的性格が自身にも当てはまると気が付いた時、すでにフロイトの心理的性的発達理論に当てはまる期間を過ぎていることがほとんどです。
口唇期に固着しないためには、きちんと口唇に関する欲求を満たしてあげることが大切です。
そのために、自身で気がついた時にどのような手段をとることができるのか、自身で把握している性格特性や癖はどんなものがあるのかなどについて一度見つめ直し、その欲求に応える方法について学んでいく必要があります。
次の項目で口唇期の克服方法についてご紹介しますので、ぜひ目を通してみてください。
口唇期の克服方法
初回公開日:2018年04月17日
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