失敗しないギーの作り方・材料・鍋・時間・保存方法
更新日:2020年08月28日
次は、”ギー”を作る時の基本的な材料としてあげられる、無塩バターを使っての作り方です。でき上がり量は、最初に用意したバターの量の、およそ90%になります。
無塩バターからの作り方は、まず、無塩バターを鍋に入れ、中火にかけます。そして、バターが溶けて、沸騰してきたら弱火にします。白い泡が出てきたり、パチパチとした音が出たりしてきますが、そのまま弱火で続けます。すると、音が静まり、不純物が底に張り付いて焦げ始め、”ギー”が金色へと変化を始めます。最後に、上に浮いている不純物を布などで濾したら完成です。
③発酵バター
”ギー”の本場インドでは、発酵バターを使って”ギー”を作ります。日本で一般的に流通しているバターは発酵していないバターですが、スーパーなどでも手に入れることができます。
そもそも発酵バターとは、紀元前から利用されていたと言われるほど歴史の古いバターで、半日以上、乳酸菌による発酵をさせた作り方をしたバターです。発酵バターには、バター本来の甘い風味とヨーグルトのような酸味が混じり合ったような、独特の香りがあります。
発酵バターを使った”ギー”の作り方は、バターを鍋に入れて、中火で加熱します。バターがすべて溶けたら弱火にし、かき混ぜずにそのまま30分ほど火にかけます。透明な黄金色になったらキッチンペーパーなどで濾し、常温まで冷ましたら完成です。
④生クリーム
生クリームから作る”ギー”の作り方も、簡単です。ただし、使用するのは純生クリームで、低脂肪ではないものが良いとされています。
生クリームでの作り方は、まず生クリームを鍋に入れて中火にかけます。沸騰したら弱火にし、沸騰が続くように火加減を保ちます。そして、鍋の底が焦げないよう時々かき混ぜます。黄色い透明な液体が金色になり、不純物もキツネ色になり、香りが立ってきたところで火を止めます。耐熱性の目の細かい網などを使って濾し、軽く押して油を絞りだしたら完成です。
”ギー”の作り方とかかる時間
”ギー”の作り方は基本的にどの材料でも同じですが、最初に用意するバターや生クリームの量によって煮詰める時間が異なるので、でき上がりまでにかかる時間も異なってきます。
今までご紹介してきた”ギー”の作り方で言うと、バター250gであれば約15分、バター300gであれば約20分、バター450gであれば約30分という目安があります。バターや生クリームの量が多いと、不純物を全て取り除くまで2~3時間、コトコトと煮詰める作り方になる場合もあります。
”ギー”を作るのにな鍋
いたってシンプルな”ギー”の作り方ですが、”ギー”を作る際には鍋の大きさも重要です。
あらかじめ鍋のサイズが決まっているわけではありませんが、バターや生クリームの量に対して鍋が大きすぎてしまうと不純物が浮き上がりにくく、煮詰めるという作業が行いにくくなってしまうため、小さめの鍋がです。
一番使い勝手が良いのはミルクパンですが、今まで紹介してきた”ギー”の作り方であれば自宅にある小鍋で十分対応することができます。
”ギー”の使い方<食べる場合>
まず、食用として使う”ギー”についてご紹介します。
最も手軽な方法としては、炒め物などで使う調理油を”ギー”に置き換えることです。油の質が良くなるだけでなく、風味も良くなるため、料理の質が上がります。魚のムニエルやホイル焼きにも”ギー”は適していて、まろやかな味わいになります。
次に簡単なのは、ホットミルクやコーヒーに入れて飲む方法です。”ギー”を入れて飲むと、味に深みが出ます。
ここで、一つ注意点があります。身体に蓄積されることなく老化防止にも効果のある”ギー”ですが、カロリーが高い脂質のため、取り過ぎないよう注意をする必要があります。まずは料理で使う油を”ギー”に置き換えることから始め、ホットミルクやコーヒーに入れて飲む時はティースプーン1杯程度にしておくのがです。
”ギー”の使い方<肌に使う場合>
”ギー”は、食べるだけでなく肌に使うのにも適しています。
アトピーや肌に拒否反応を持っている人が使うクリームとしては最適です。また、マッサージオイルとしても万能で、毒素を取り出し、肌トラブルや肌の若返り効果もあります。ただし、独特の香りを持つ”ギー”なので、その香りが気になる方は注意が必要です。
さらに、目のケアにも適していると言われており、専門的な知識を持つ人のところでドライアイや目の疲れに効くというケアを受けることができます。
万能オイル”ギー”を取り入れた生活を
以上、”ギー”についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
古くからインドで愛され活用されてきた”ギー”。優れた効果をたくさん持っており、食べても肌に使っても万能のオイルです。
さらに”ギー”の作り方はとてもシンプルで、材料とまとまった時間さえあればすぐに作ることができます。ぜひ一度、自家製”ギー”を作り、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
初回公開日:2017年10月13日
記載されている内容は2017年10月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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