フランスのチコリコーヒーの効能・味や作り方・飲み方
更新日:2020年08月28日
チコリコーヒーとは
チコリは、最近日本のスーパーなどでおなじみになってきており、よくレストランのサラダなどでも出されるようになりました。チコリの原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカです。その歴史は古く、古代エジプトの時代から栽培されており、チコリという名前も、ギリシャ語で「畑」を意味する「Kichorion」が由来とされています。
昔から、ヨーロッパの人々と密接に関係してきたチコリですが、食用のほかにも胃腸・肝臓の強化をサポートする医薬品としても高い評価を得ているハーブでした。植物学的にはキク科の多年草で、日本では別名「アンティーブ」と呼ぶこともあります。
「エンダイブ」と呼ばれることもありますが、正確にはエンダイブは近縁種ではありますが、チコリではありません。
チコリコーヒーは、コーヒーを愛してやまないヨーロッパの人々の苦肉の策で生まれました。当時のコーヒー豆は、輸入に頼るしかありませんでした。輸入するということは、国のお金を外国に渡すことになり、国の財政は苦しくなります。
そのため、当時のドイツ国王は、コーヒー禁止令を出します。このことによってコーヒーが飲めなくなった国民は、コーヒーに限りなく近い風味を持つチコリに注目。その根を焙煎してチコリコーヒーとして飲み始めました。
さらに、第二次世界大戦になると、コーヒーの全面的な輸入ができなくなります。このため、ヨーロッパ全体がコーヒー不足になりました。その頃のヨーロッパは、紅茶の国イギリスを除いて、ほとんど庶民の飲み物といえばコーヒーでした。
そのため、生活に根差していたチコリを使ったコーヒーが代替品となりました。その習慣が戦後も残り、フランスでは、モーニングコーヒーといえばチコリコーヒーといわれるようになりました。
フランスのチコリコーヒーの効能
チコリコーヒーが、本来のコーヒー豆が手に入った今もフランスを中心として飲み続けられているわけがあります。それは、チコリコーヒーの持つ健康への効能です。
デトックス効果
チコリコーヒーには、「イヌリン」という水溶性植物繊維が多く含まれています。イヌリンには、腸のぜん動運動を活発にして、便秘を解消する働きがあります。そのため、腸内にたまったガスや老廃物や有害物質などを体外に排出する作用があり、デトックス効果が期待できます。
整腸作用
チコリコーヒーに多く含まれる「イヌリン」は食物繊維の一種ですから、体内でフラクトオリゴ糖に変化します。このフラクトオリゴ糖は、善玉菌であるビフィズス菌などのエサとなるため、善玉菌を増やして、腸内環境を改善します。善玉菌を優位にすることで、免疫力をアップしたり、新陳代謝を高めたりすることができます。
ダイエット効果
チコリコーヒーに含まれる「イヌリン」には、水に溶けてゲル状になるという性質があります。このことで、一緒に食べた食物がゆっくりと胃から腸へ移動するため、糖質の吸収が穏やかになり、血糖値が急激上がることを阻止します。そのため、脂肪がつきにくい体質に改善してくれます。
チコリコーヒーに含まれるカフェイン
チコリコーヒーは、コーヒーという名前が付いていますが、コーヒーではなくハーブです。そのためカフェインはゼロです。コーヒー豆を使ったコーヒーの場合には100gあたり40㎎前後のカフェインを含みますが、チコリコーヒーはノンカフェイン飲料です。そのため、夜寝るときにもカフェインによって、目がさえてしまうということもなく、子供でも安心して飲むことができます。
チコリコーヒーのカロリー
チコリコーヒーのカロリーは「0~360kcal」です、これは、インスタントのチコリコーヒーによってカロリーが変わってくるからです。
チコリだけから抽出されたチコリコーヒーで、他に何も加えられていなければカロリーはゼロですが、インスタントのチコリコーヒーの場合には、ミルクや砂糖などが加えられている場合もあるため、その分カロリーが高くなります。購入するときには、このあたりの成分も一緒に確認しておきましょう。
チコリコーヒーの飲み過ぎに注意したい理由
初回公開日:2017年10月24日
記載されている内容は2017年10月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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