包丁研ぎについて|/値段/使い方/頻度など
更新日:2020年08月28日
包丁研ぎはなぜ必要か
プロの料理人ではないから、包丁研ぎは必要ないと考える人もいるでしょう。また、ステンレス包丁やセラミック包丁を使っている人は、包丁研ぎをしないでもいいと思っているでしょう。しかし、すべての包丁は、物理的に使っているうちに切れ味が悪くなってきます。
包丁研ぎは、なぜ必要なのでしょうか。もちろん、切れ味をよくするためです。しかし、実際には、他にも重要な点があります。
包丁研ぎをしないとストレスになる
トマトを切るとき、つぶれてしまったり、長ネギのみじん切りもつながってしまったり、鶏肉の皮が全然切れなかったり。こんな経験ありませんか。包丁研ぎをしないと切れ味が悪くなって、料理をする効率も悪くなります。
何度も切りなおしたり、繊維をつぶすことになったりするので、玉ねぎなどは目が痛くなってしまいます。包丁研ぎを怠ってしまうと料理をするたびに、こうしたストレスが溜まっていきます。
包丁研ぎをしないと味が悪くなる
包丁研ぎをせずに、包丁の切れ味が悪くなると、食材のうまみを逃がしてしまいます。野菜を切るときに、野菜の繊維をつぶしながら切ることになるので、鮮度低下の原因にもなります。また、ピーマンなどは、苦みが増加するという研究報告もあります。お肉も閉じ込められている肉汁逃がしてしまいます。
また、お刺身は舌触りが悪くなってしまい、鮮度も落ちてしまいます。せっかく鮮度がよくて高級な食材を用意しても包丁の切れ味が悪いと、残念な結果になります。
包丁研ぎをしないと見た目が悪くなる
包丁研ぎをせず切れ味の悪い包丁で切ると食材がつぶれたり、切り口がガタガタになってしまったり、柔らかいものは原形をとどめなくなってしまうこともあります。料理は、味もさることながら見た目もとても大切です。和食はとくに季節感とともに見た目、彩を重視する料理です。
お刺身のおいしさは、鮮度だけでなく切り方にも左右されます。そのため、高い技術を持つ料亭では、毎日の包丁研ぎは欠かせません。
包丁研ぎの「頻度」
包丁研ぎの頻度は、包丁の使う回数や切るもの、使い方によって変わってきます。包丁は毎日使えば使うほど、刃先が摩耗して、切れにくくなってきます。切れ味が悪くなってきたなと思った時が包丁研ぎのタイミングですが、具体的にはトマトを切ってみて、刃先がすんなり中に入らなくなったら、研ぎ頃と思っていいでしょう。
包丁研ぎはこまめにやれば、5分ほどで切れ味は回復します。しかし、長く放置してかなり切れ味が悪くなってしまった包丁研ぎは、1時間もかかってしまうこともあります。少なくとも、2か月に1回くらいの割合で包丁研ぎをすると、気持のいい切れ味を保つことができます。
包丁研ぎ
包丁研ぎのやり方にはいくつかあります。最もオーソドックスなのが、角砥石で包丁研ぎをする昔ながらのやり方です。また、角砥石で包丁研ぎをするのが難しい、あるいはもっと手軽に包丁研ぎをしたいという人には、電動や簡易砥石での包丁ときの方法もあります。それぞれメリット、デメリットを見ていきましょう。
角砥石で包丁研ぎ
角砥石には、粒度というものがあります。キメの粗さで大きく分けて「荒砥」「中砥」「仕上げ砥」の3つに分けられます。砥石を何種類もそろえなくてはならず、手間がかかりますが、本格的な刃付けができるため、長い目で見ると包丁の寿命も長くなり、コスパも良いと言えます。
研ぎ方も慣れてしまえば、比較的簡単に刃が付けられるようになりますが、きちんとした研ぎ方ができていないと、包丁に癖がついてしまい、包丁本来の持つ切れ味を失ってしまうことがあります。自己流ではなく、一度きちんとした砥石での包丁研ぎを実践してみましょう。
初回公開日:2017年10月10日
記載されている内容は2017年10月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。