大豆と枝豆の違い・栄養の違い|もやし/黒豆/グリンピース
更新日:2020年08月28日
大豆と枝豆は同じなのか?
古くから、日本の伝統の和食として食べられてきた味噌汁や、醤油、豆腐、納豆、これらはわたしたち日本人の食生活に欠かせない食べ物です。
そしてこの味噌や醤油などの原材料は、全て「大豆」です。その「大豆」は、数百種類もあるといわれています。
また、暑い夏に喉を潤すビールの定番のおつまみとして枝豆があります。「枝豆」は、地方によっては郷土食として、醤油や納豆のように毎日食卓に上ります。色など見た目は違いますが、「大豆」と「枝豆」は、同じマメ科の種類の食べ物です。
「枝豆」は「大豆」の一つで、青大豆や黒大豆など、さまざまな種類の「大豆」が「枝豆」となり、食べられています。
今回は、「大豆」と「枝豆」の種類や栄養成分、育て方について違いがあるのか、あるとしたらどんな違いがあるのかご紹介します。
大豆と枝豆の違いは?
「枝豆」は、「大豆」が熟する1カ月くらい前に、まだ青いものを早めに取り入れしたものを茹でて食べます。
「大豆」は完熟の頃に取り入れするので、豆特有の味がギュッと詰まり、美味しくなります。「黄大豆」は黄色の粒で、醤油や味噌などの大豆加工品の大半は、この品種が使用されています。最近では、他の品種の「大豆」で豆腐などが作られて好評となっています。
「大豆」の種類は、色で見ても緑、黄、青、黒、白、赤などカラフルで、粒の大きさも大、中、小とあります。「枝豆」もその大豆の色々な種類が使用されています。
もやし
「もやし」は、大豆に日光を遮断して芽が出ることを促した植物です。「もやし」は大豆に限らず、米や麦の穀物類、野菜の芽を総称していいます。
大麦の「もやし」は、大麦に芽が出るのを促して乾燥したものを「麦芽(ばくが)」といい、ビールや水あめの原料になります。
スーパーでよく売られている「緑豆もやし」は同じマメ科ですが、原産地はインドで、「大豆」とは異なる種類に属し、大豆より粒が小さい植物です。「もやし」の他に、和菓子の材料になる餡や、粉末にしたものは春雨に使用されます。
ちなみに「もやし(萌やし」は、芽を芽生えさせるという意味の動詞形「萌やす」の名詞です。
黒豆
「黒豆」は、正月のお節料理の煮豆として食べられています。まめに暮らすという縁起をかついだ「黒豆」は、昆布や数の子などと欠かせない食品の一つです。皮の黒い「黒大豆」で、未成熟なものは「枝豆」として食べ、「黒枝豆」ともいいます。
赤ワインやチョコレートに含まれている抗酸化作用のあるポリフェノールは、「黒豆」の黒い皮にもあります。ポリフェノールの一つである、「アントシアニン」という色素が含有されています。「アントシアニン」は、老化を進める体内の酸化を食い止める効果があります。
グリーンピース
「グリーンピース」は、同じマメ科ですが大豆ではなく、エンドウ属の「青エンドウ」の種類になります。
エンドウは、その芽を食用にしたものは「豆苗」で、さやは「きぬさや」や「スナップエンドウ」、さやから出した豆を食用にするものは「えんどう豆」「グリーンピース」などです。
大豆と枝豆の栄養の違いは?
「大豆」と「枝豆」は、含有される栄養分や成分量に違いがあります。100g当たりに含まれている成分は、「大豆」の三大栄養素であるたんぱく質は約33g、炭水化物は約30g、脂質は約20gです。
「枝豆」のたんぱく質は約11g、炭水化物は約9g、脂質は約6gで、「大豆」の方が数倍以上も「枝豆」より栄養分が多く、全体のカロリーも高めです。
「大豆」のカリウムは約1900mg、カルシウムは約200mg、マグネシウムは約200mgで、「枝豆」のカリウムは約600mg、カルシウムは約60mg、マグネシウムは約60mgで、やはり「大豆」の方が3倍以上も栄養分の含有量が多いです。
リンや鉄、ビタミンB1やB2、食物繊維などの量も、「大豆」の方が栄養分は多いですが、ビタミンCと葉酸の量は「枝豆」が優っています。
枝豆の栄養素
「枝豆」のビタミンCは約27mg、葉酸は300ugで、「大豆」の葉酸は約260ugで、ビタミンCは入っていません。
このように見ると「枝豆」は、「大豆」より少ないとはいえ、三大栄養素がしっかり入っていて、カリウム、カルシウム、ビタミン、亜鉛、鉄分もあり、「大豆」にはないビタミンAやCが含有されています。
「枝豆」のカリウムは、余計に摂取した塩分などを排尿によって外に出す作用があり、カルシウムは骨を強く丈夫にし、ビタミンAやCは、シミ、ソバカスから防御し、肌を健やかにする働きがあります。
また、「枝豆」には、アルコール成分をバラバラにしてしまうアミノ酸があり、飲み過ぎによる頭痛や吐き気にも有効とされています。
大豆の栄養素
初回公開日:2018年03月26日
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