ハムとベーコンの違いとそれぞれの特徴|共通するポイント3つ
更新日:2022年04月11日
意外と知らないハムとベーコンの違い
皆さんはハムとベーコンの違いをご存知ですか。どちらもぺらっとした薄い肉で、生肉と違って加熱せずに手軽に使える加工肉製品という点では同じですが、実のところ両者は似て非なるもので、製造工程などには大きな違いが見られます。
ですから特徴の違いをしっかりと理解し、それぞれに合った料理に活用することで食材の美味しさを引き出すことができます。今回はハムとベーコンの違いについて紹介するので参考にしてみてください。
ハムとベーコンはまったく違うもの
両方豚肉という点では共通しつつもハムとベーコンは全く違います。ハムはベーコンに比べて脂肪分少なめで食感もしっとりしているので、加熱せずサラダやサンドイッチなどにそのまま使うことが多いです。
一方のベーコンはそのまま食べられはするものの、脂が多いので加熱調理向きです。熱を通せばベーコンの脂は溶け出し料理に旨味を与えてくれます。このように淡白な味のハムと脂っぽいベーコンでは使い道が大きく変わってきます。
ハムとベーコンの違い・それぞれの特徴3つ
お中元、お歳暮などにもらう商品として、「ハムの詰め合わせ」などがありますが、この詰め合わせはよくよく見てみると、ハム以外にベーコンなども一緒くたになって入っています。
確かにハムとベーコンは豚肉の加工商品という点で共通していますが、製造工程や使用する肉の部位など、両者にはいくつかの違いが見られます。ですから、まずはハムとベーコンそれぞれの特徴や違いを紹介していきます。
ハムの特徴3つ
ハムは淡白なさっぱりとした味が特徴です。野菜と一緒にパンに挟んで食べたり、彩りを活かして冷やし中華に使うのも良いでしょう。厚切りなら、衣をつけて油で揚げ、ハムカツに使うという手もあります。
そんなハムは、実は日本独自の特殊な発展を遂げています。そこでまずはじめにハムの特徴を3つ紹介するので、参考にしてみてください。
特徴1:主にもも肉を使用
英語では、hamはももを意味します。つまり、世界的に見ればハムとはもも肉が使用された、ボンレスハムや骨付きハムが主流です。しかし、日本ではボンレスハムよりもむしろロースハムの方が有名で、そもそも欧米ではロースハムという呼び名はありません。
実は、日本の大正時代、中華街では豚肉が多く使われましたが、バラやショルダーのみが売れてロースはよく売れ残りました。その始末に困った末に作られたのがロースハムです。
特徴2:仕上げはスチーム
ハムの製造工程は、簡単に説明すると、豚肉の塊を塩漬けにし、熟成させた後ケーシングで形を整え、薫製させます。ベーコンの場合最後に燻製させれば終わるのですが、ハムは仕上げにスチームで蒸したり、ボイルしたりして作られます。ですからベーコンと違い、燻製の風味が強くなく、しっとりなめらかなできとなっています。ハムは加熱食肉製品です。
特徴3:ケーシング
ハムはベーコンと比べて、製造の過程が多く、手間と時間のかかる加工食肉です。先述したように、ハムを作るためにはまず豚肉を塩漬けし、熟成させます。その後燻製するのですが、その前後には、紐やタコ糸で縛ったり、布で包んだりする、ケーシングと呼ばれる作業が入ります。
ケーシングによって形を整えた肉は、最後に蒸すかボイルするかをして冷却し、やっと完成します。ハムの製造過程においてケーシングは非常に重要な作業です。
ベーコンの特徴3つ
ハムの特徴は分かりましたか。ベーコンは淡白な味のハムと比べて、脂肪が多く、野菜炒めなどを作る際には、先に加熱すればベーコンから溶け出る脂を利用できるので便利です。さらに、他の具材と炒めれば肉の旨みと燻製の良い香りがうつって美味しくなります。
そのほかにも、油で揚げたようにカリカリ仕上がるベーコンは歯ごたえ良く、病みつきになる味です。続いてはベーコンの特徴を3つ紹介するので、参考にしてみてください。
初回公開日:2018年11月08日
記載されている内容は2018年11月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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