卵と玉子って何が違う?使い分け方4つ|たまごのトリビア4つ
更新日:2022年04月11日
たまごは、「かひのこ」、「かひこ」、「かいこ」、「かいご」などと呼ばれていましたが、「蚕(かいこ)」との区別が紛らわしいことから、室町時代に「玉の子」という言葉で呼ばれて、これが「玉子」になりました。
鶏のたまごは丸形で玉のような形ということから、玉の子が変化して玉子に変わったと言われています。「玉」は、ひときわ美しい価値のある丸いものを指すもので、日本では古来から使われてきた言葉です。
3:食材として使う「玉子」
生物学的な「卵」という大きなカテゴリーのなかの鳥類の卵で、かつ食用を目的としたものを「玉子」と言うというのが一般的な定義です。ですから、ペットの鳥のたまごは玉子ではなく卵です。
もっと厳密に言うと、養鶏のたまごを「玉子」と言うとしても良いでしょう。ダチョウやウズラなどの鳥類のたまごを食用にすることがありますが、この場合は「玉子」ではなく「卵」が用いられます。
4:調理済みのもの「玉子」
鶏のたまごでも生の状態のものは「卵」で、調理済みのものを「玉子」とするのが一般的です。たとえば、たまごかけご飯は「卵かけご飯」で「玉子かけご飯」とは言いません。「玉子かけご飯」だと天津飯のようなものになってしまいます。
たまご丼は「玉子丼」で、「卵丼」ではありません。「ニラ玉炒め」で「ニラ卵炒め」ではありません。調理済みのものは「玉子」で表記されることがほとんどです。
明確な基準がないものもある
生のものを「卵」、調理したものは「玉子」というのが一般的ですが、必ずしも明確な基準があるわけではありません。「ゆで卵」とも「ゆで玉子」とも書くことがありますし、「卵焼き」とも「玉子焼き」とも書かれることもあります。
「温泉卵」や「温泉玉子」と表記されることもあって、「生は卵」、「調理されたものは玉子」と表記する定義に当てはまらない例も多く、おおよその定義程度だと理解しておくのがよいでしょう。
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卵と玉子のトリビア4つ
卵や玉子は世界中で調理されている食材なので、古来からいろいろな言い伝えや豆知識、トリビアがあります。そんななかから、普段たまごを扱う時にためになる情報を含んだトリビアを4つ紹介しましょう。
1:古いたまごは食塩水で判別できる
古いたまごは食塩水でチェックできることをご存知ですか。卵の比重は新鮮なもので1.08~1.09ほどですが、古くなると1.02以下に低下します。卵は古くなるほど二酸化炭素や水分が抜けて、代わりに外から空気が侵入するので比重が低くなるからです。
食塩水に卵を浸けると、新鮮な卵は沈みますが古い卵は比重が低いので浮いてしまいます。水だけでもチェックできますが、食塩水のほうがはっきりとわかるでしょう。
2:たまごは洗わない方が良い
たまごは洗わない方が良いことを覚えておきましょう。卵の殻には無数の気孔があって、ここで呼吸をしています。気孔は10~30μmの非常に小さなものですが、微生物などは侵入できてしまいます。
微生物の侵入を防ぐために気孔はクチクラと呼ばれる層で覆われていますが、水で洗うとこの層が除去されてしまうので微生物が侵入しやすくなり、卵が腐りやすくなってしまいます。洗ったら出きるだけ早く調理するようにしましょう。
3:赤卵と白卵に栄養価の違いはない
卵の色は赤茶色でも白でも基本的に栄養価は同じで味も同じです。赤茶色の卵の方が栄養価が高いと考えている人が多いのは、値段が高いことからくる錯覚と思われます。
赤茶色の卵の値段が高いのは、飼育コストが高いのが主要因です。赤茶色の卵を産む鶏は白色の鶏よりも餌を多く食べるのでコスト高になります。餌の種類は同じなので栄養価や味に違いはありません。もちろん、特別な餌などで栄養価や味を高めている卵もあります。
初回公開日:2018年12月07日
記載されている内容は2018年12月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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