柏餅の葉っぱは食べられるか|葉っぱの意味5つや特徴について
更新日:2022年04月11日
一般的に食べない
柏餅に使われている葉っぱには、かしわ以外にもいくつかあります。これは「包む」ことが目的であったため、包みやすい葉っぱが使われていたことにも関係しています。
また包むことを優先的に考えられた結果、食べるための加工をしていないことからも、一般的には柏餅の葉っぱは、桜餅とは違い食べないことが一般的となっています。
固く美味しいものではない
柏餅の葉っぱは食べることを考えて加工をされていないため、そのまま食べようとすると固く繊維が多いためあまりできません。
柏餅を葉っぱごと食べようとすると、葉の固さや苦み、そして筋っぽさが口に残ってしまうため、肝心の柏餅を味わえなくなってしまいます。そのため、柏餅を食べる場合には葉っぱは外して食べるのが一般的です。
どうしても葉っぱと一緒に食べたい場合には、蒸すという方法もあります。
柏餅に葉っぱを巻く意味5つ
食べないことを前提として巻かれている柏餅の葉っぱには、いくつか理由があります。なぜ柏餅には葉っぱが巻かれているのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
柏餅の葉っぱには、実用的な意味とまた考え方から来るものとそれぞれ理由があります。
1:香りづけ
かしわの葉っぱからは、テルペン系物質という揮発性の物質が発散されています。これは木が、自身の葉や枝が傷ついた時にバクテリアを排除するために自ら自浄効果として発散します。
このテルペン系物質には、吸い込むと自律神経が刺激されて精神安定につながる効果があります。かしわの葉っぱを巻いた柏餅を蒸すと、さらに香りが強くなるため、これを利用して柏餅に香り付けをしています。
2:子孫繁栄の縁起物
かしわの葉は冬でも落ちることはなく春まで枝にのこるため、家が途絶えない、また子が生まれるまで親が死ぬことはない、と重ね合わせ、かしわは子孫繁栄の象徴とされました。
また木自体もしっかりとしていて硬いため、家具や建築材として広く使われます。そういったことから、縁起物として、端午の節句に食べる柏餅に使われるようになりました。
3:葉に抗菌作用があるため
かしわの葉には、抗菌作用があり、柏餅を保存するために適しています。
かしわの葉の香りの素である、テルペン系物質には木を守るための抗菌作用があります。またかしわの葉は神様が使うお皿代わりにも使われていたことから、人間を守ってくれるとして、柏餅をかしわの葉で包むことが一般的になりました。
4:保湿
かしわの葉は大きく、しっかりと柏餅を包んでくれることから餅が乾きにくい保湿の意味もあります。
さらに若いかしわの葉は表面が短毛で覆われているため、葉に餅がつきにくいというメリットもあります。
5:食べやすい
初回公開日:2018年12月12日
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