日本酒の種類一覧とその違い・取れる資格・種類豊富のお店
更新日:2020年08月28日
日本酒の種類一覧とその違い
日本酒を知るうえで、最初に押さえておきたいのが日本酒の種類とその違いです。これを知ることが飲みたい日本酒に出会うための第一歩といえます。ここでは、酒税法に基づく分類として、特定名称酒と普通酒の違い、特定名称酒の各種種類について解説します。
日本酒の種類Ⅰ:普通酒(一般酒)
普通酒とは特定名称酒に当てはまらない日本酒の事を指します。原料には米・米麹以外に醸造アルコール(白米総重量の10%以上)や糖類、酸味料などが含まれています。
普通酒は日本酒市場の70%を占めているので、必然的に普通酒に出会う機会も多くなります。普通酒の中には安価で販売するために醸造アルコールや糖類などを多量に使用しているものもあります。この種のお酒は、酔うための酒といった味わいになっており、日本酒を敬遠する方の中にはこのイメージを持たれている方も多いようです。
もちろん、普通酒にも醸造アルコールなどの添加を極力抑えたもの、熱燗にすることを前提にあえて普通酒にしているものなどもありますので、普通酒=粗悪品ということではありません。
日本酒の種類Ⅱ:特定名称酒
美味しい日本酒を飲むために是非知っておきたい言葉が、特定名称酒です。特定名称酒とは、原料や精米歩合などの条件によって分類された日本酒の種類のことです。特定名称酒には、純米酒・特別純米酒・本醸造酒・特別本醸造酒・吟醸酒・純米吟醸酒・大吟醸酒・純米大吟醸酒の8種類があります。
酒販店や居酒屋で日本酒を選ぶ際に、選ぼうとしている日本酒が特定名称酒かどうかを見抜ければ、美味しい日本酒に巡り合う可能性が高まります。さらに、この8種類の違いが分かってくると、飲むシーンや場所、料理や肴との相性も考えられるようになり、日本酒の世界が一気に深まります。
特定名称酒の種類1・純米酒
原料に米・米麹のみを使用して造られた日本酒。味わいに、米本来の旨味やコク、ふくよかさなどを感じられる濃醇なものが多いのが特徴です。味がしっかりしているので、冷から燗まで幅広い温度で楽しめるのも特徴の一つです。
特定名称酒の種類2・特別純米酒
純米酒の中でも、原料米に精米歩合60%以下の米を使用し、特別な醸造方法で造られた種類の日本酒です。特別な醸造方法はラベルで説明表示することが義務付けられています。ただし、特別な醸造方法には明確な基準はなく、各蔵の裁量に任されています。
例えば、香り付けを目的にして貯蔵に杉樽を使用した場合は、「樽酒」と表記をします。他にも同じ蔵でも、基準となる日本酒とは明らかに違う種類の米を仕込みに使っている場合も「特別」と表記出来ます。
この「特別」という表記の裏には、各蔵が1本の日本酒を作るのに持っているコンセプトや拘りが隠されています。同じ蔵の日本酒でも純米酒と特別純米酒で何が違うのかを比べてみるのも日本酒を味わう楽しみの一つです。
特定名称酒の種類3・本醸造酒
原料に米・米麹の他、少量の醸造アルコールを加えて造られた日本酒です。また、米の精米歩合は70%以下、添加する醸造アルコールの量は白米総重量の10%未満と決められています。精米歩合と添加する醸造アルコールの量に決まりがあることが普通酒との違いです。
醸造アルコールを使用する目的は、香りをたたせ、軽快な味わいを生み出すことにあります。これにより、スッキリとしたキレの良い味わいに仕上がります。
特定名称酒の種類4・特別本醸造酒
本醸造酒中でも、原料米に精米歩合60%以下の米を使用し、特別な醸造方法で造られた種類の日本酒です。特別純米酒同様に特別な醸造方法の表示は必要ですが、何をもって特別とするかは各蔵の裁量に任されています。
初回公開日:2017年09月11日
記載されている内容は2017年09月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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