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日本酒の種類一覧とその違い・取れる資格・種類豊富のお店

更新日:2020年08月28日

ここ数年、若い女性を中心に日本酒ブームが起きてきています。一口に日本酒といっても、その種類によって、力強い味のものから、フルーティーで軽やかなものまで多種多様です。ここでは、日本酒の種類の違いや美味しく飲むためのポイントを紹介します。

日本酒の種類一覧とその違い・取れる資格・種類豊富のお店

酵母とは菌類の一種です。一般的には酵母菌などと呼ばれていて、パンやビール造り欠かせない菌となっています。日本酒も同じでこの酵母がなければ、日本酒を作ることは出来ません。日本酒に使用される酵母は清酒酵母と呼ばれています。

酵母の主な役割は、アルコールを生成し香りを出すことにあります。酵母菌は米と米麹から造られた糖分をアルコールと炭酸ガスに分解していきます。分解されたアルコールと炭酸ガスの中には香りの元となる成分が含まれているのです。

日本酒をフルーティな香りなどと表現しますが、酵母が出した香りの中には洋梨やメロンなどと同じ香り成分が含まれているためです。酵母にも、香りを際立たせるもの、味をまろやかにするものなど様々な種類の酵母があります。日本酒はこの酵母と水、米を掛け合わせながら醸されていくのです。

日本酒の基は酛(もと)と呼びます

酛とは麹・蒸米・水に酵母と乳酸を混ぜて、大量に酵母を培養したもので、酒母ともいいます。乳酸を入れるのは日本酒造りには不要な雑菌の繁殖を防ぐ事が目的です。この時に加える乳酸が人工的なものであれば速醸酛、自然の乳酸菌によって乳酸を生み出したものであれば生酛と呼びます。

この酛に蒸米、麹、水を加えてアルコール発酵を加速させ、日本酒へと仕上げていきますが、速醸酛で造られた日本酒は、生酛と比べて淡麗でクリアな味わいに仕上がります。生酛で造られた日本酒は、濃醇でコクのある味わいに仕上がります。また、熱燗にするとその味わいに膨らみが出るといわれています。

一度は聞いたことのある山廃について

ラベルに「山廃仕込み」と書かれている種類の日本酒を見たことがある人も多いのではないでしょうか。この「山廃」も酛の一種で、正式には「山卸し廃止酛」といい、略して「山廃」です。

山卸しとは酛を造る際の作業工程のことをいいます。酛を造るには、蒸米・麹・水を専用の桶に盛り、それを櫂(かい)という道具ですり潰します。この作業のことを山卸しと呼びます。山卸しをすることで自然にある乳酸菌の力で乳酸を造り出しますが、この作業には、多くの時間と労力が必要でした。

それが、明治42年、最初に麹と水を混ぜて酵素を溶かし出したところに蒸米を入れても山卸しと同等の作用が進むことが発見されました。

酛を完成させるまでの期間は生酛同様4週間程度と変わりませんが、山卸しの作業が廃止(省略)できるようになったことは日本酒造りにおいて画期的な進歩でした。そして、これまでの生酛に対する言葉として、「山卸し廃止酛」、「山廃」という言葉が使われるようになりました。

山廃仕込みで造られた日本酒は生酛同様に力強い濃醇な味わいに仕上がります。

日本酒にも「生」があった

居酒屋に入るなり、「とりあえず、生1つ」と注文される方も多いのではないでしょうか。この時の生といえば、生ビールのことですが、実は日本酒にも生があります。しかも、日本酒の生は3種類あります。ここでは、3種類の生の違いと、混同しやすい原酒について解説します。

火入れとは

出来上がった日本酒は、絞り、貯蔵、瓶詰の工程を経て出荷されます。この工程の中で、通常は貯蔵の前後に1回ずつ(計2回)、加熱処理が施されます。この加熱処理のことを火入れと呼びます。火入れは、日本酒の品質変化や劣化を防ぐことを目的に行われます。この火入れの回数やタイミングによって生の日本酒が3種類に分けられます。

生酒

火入れを2回とも行いません。「生々」、「本生」と呼ばれることもあります。味わいはその名の通りフレッシュさに溢れています。口に含むと、お酒が口の中で跳びはねるようで日本酒が生きていることを感じさせてくれます。

飲む人を魅了する味わいですが、生酒は酵母がまだ生きているため、その活動を抑えるために常に低温管理をする必要があります。流通過程や酒販店に並んだ時の温度変化によって、アルコール発酵が進んでしまう、雑菌による劣化など、管理が難しい種類といえます。

生貯蔵

火入れを1回、貯蔵の後に行います。生貯蔵酒は、変化・劣化しやすいという生酒の欠点を補うために、出荷の前に火入れを行います。これによって、生酒に近い風味で流通させることが可能です。

生詰め

火入れはを1回、日本酒を絞った後、貯蔵の前に行います。これにより、発酵を止め、雑菌が入ることを防ぎます。この状態のまま、出荷するものが生詰めですが、日本酒を熟成させることを目的にしています。

代表的なものが、秋になると出回る「ひやおろし」です。ひやおろしとは、春先に絞ったお酒に火入れを行い、秋まで熟成させてから出荷する日本酒のことです。熟成させることで、まろやかで口当たりのよいお酒に仕上がります。

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初回公開日:2017年09月11日

記載されている内容は2017年09月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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