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升酒の飲み方の6の手順|升から直接飲む時の3つのたしなみ

更新日:2022年04月11日

あるときは美しいグラスでちびりちびり、あるときはコップでぐいっと、日本酒は、どんな飲み方も良しとする〝器〟の広いお酒です。でも、通となると升酒ではないでしょうか。というわけで、升酒の流儀について説明します。最低限のたしなみとして覚えておいて損はないはずです。

升酒の飲み方の6の手順|升から直接飲む時の3つのたしなみ

升酒とは

升で飲む日本酒を「升酒」と呼びます。升酒に使われる升は、本来は、米や酒の量をはかるための、言ってみれば「計量カップ」です。実際、昔は、領主が年貢の徴収などを行うとき、米の量をはかるために使用されていました。

升酒は、元々は計量カップだった升を酒器として使ったもので、現在、升酒に使われる升は大抵の場合、1合(180ml)が入る大きさです。

升の種類

升酒に使われる升というと、みなさんは、どんなものを思い浮かべるでしょうか。パッとイメージするのは、木目を生かした木製のものでしょう。確かに、よく見かけるのは、木でできた升です。

しかし、祝いの席で使われるものにしろ、飲食店で出されるものにしろ、現在、一般的に使用されている升には、2つの種類があることをご存知でしょうか。

木升

木製の升のことを「木升」と呼びます。ヒノキ、スギ、モミなどの木材が使用されているのが一般的ですが、いずれにしても、日本酒を口に含むとき、木の清々しい香りが鼻を抜け、日本酒の味を引き立ててくれます。

木升は、接着剤などは使われおらず、木を組んでつくられています。これには「木を合わせる」から「(複数の人が)気を合わせる」の意味合いが込められています。木升が結婚式など慶事に使われるのは、このためです。

塗升

全体に漆が塗られたタイプの升が「塗升」です。素材には、たいていの場合、プラスチックが使われています。木升に比べてメンテナスも楽で、劣化もしにくいため、長期間使うことが可能です。

この塗升は、外側が黒、内側が赤に塗られたものが一般的ですが、その逆もありますし、いろいろな絵が描かれているものもあり、塗升のデザインはさまざまです。いずれにしても、素朴な木升に対し、塗升は華やかさが特徴と言えるでしょう。

升酒の飲み方の手順6つ

升で日本酒を飲むという升酒の習慣は日本独特のスタイルです。角打(立ち飲み屋)などでも出されるくらいですから、決して気取ったものではありません。

でも、だからこそ、飲み方の流儀を知っておきたいとは思いませんか。厳格なルールがあるわけではありません。でも、だからこそ、飲み方の正しい手順を心得、さりげなく、スマートな飲み方をしてください。 気取る必要はないけれど、そのほうが、かっこいいとは思いませんか。

手順1:グラスいっぱいにお酒を注ぐ

升酒は、升の中に小さなグラスを置き、そこにまず日本酒を並々と注ぎます。この場合、「注ぐ」と言うより、「注いでもらう」と言ったほうが適切でしょうか。

居酒屋などでは、店の人が目の前で日本酒をグラスに注いでくれますから、表面張力でこぼれる限界まで注いでもらいましょう。店の人をうまくおだてれば、グラスからあふれるほどの日本酒を注いでもらえる可能性もあります。

手順2:グラスを持たず口をつけて飲む

今にもあふれんばかりに(あふれている場合もあります)グラスに注がれた日本酒は、まず、そのままで、ズズッとすするように飲みましょう。日本の食事は、器を持つのがマナーですが、この場合は例外で、グラスを持たず、まず、グラスに口をつけて飲みのが升酒の作法です。

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初回公開日:2018年12月12日

記載されている内容は2018年12月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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