卵と玉子の違いと使い分け方法|漢字/表記/レシピ
更新日:2020年08月28日
卵と玉子の違い
たまごという言葉は二つ書き方があります。卵と玉子という二通りの漢字。発音は同じでも意味は同じなのでしょうか。疑問に思ったことはありませんか。実はこの二つには違いがあります。漢字の成り立ちからたまご料理まで、具体例と共に詳しく解説して行きます。
漢字
漢字で書くと、卵と玉子。漢字の成り立ちから見ていきましょう。まず、卵という漢字は象形文字で、小さな多数のたまごが連なった姿からできたと言われています。
そして、玉子の表記ですが、元々玉という字は、宝物や宝石のように、丸くて美しく価値の高い物に使われてきました。鳥の卵の殻のように、丸くて価値のあることから玉の子、そして玉子と表記されるようになりました。
表記
では、実際表記するときは、どのように使い分けるのでしょうか。
まず卵ですが、生物学的な意味で使うときにはこちらの表記になります。生物が子孫を残すために産む卵のことで、鳥に限らず、魚や虫などの小さな卵も含まれます。
そして、玉子の表記の使い方です。こちらは、料理に使うことを前提とした時に使用されます。鶏の玉子などに使うことが多くなります。料理名などに使うときは、この玉子の表記を使用することができます。
しかし、料理目的でなくても「卵焼き」や「卵かけごはん」などといった表記も普通に見かけます。間違っているわけではなく、明確な基準があるわけでもありません。卵の方が広い意味で使えるということです。
卵のイメージとは
卵というと料理用卵をまず思い浮かべるかと思いますが、生物学でいうすべてのたまごを表すことができます。魚の卵、虫の卵、恐竜の卵、ダチョウの卵など、大きさは全く違いますが、どれも卵であることには違いありません。ちなみに、地球上で現在確認されている最大の卵はダチョウの卵です。
また、キリスト教のお祭りイースター(復活際)では、卵が象徴的な役割を果たします。イースターエッグと呼ばれる、卵に色をつけた物や卵の形をしたお菓子を庭などに隠し、子どもがそれを見つけ出す「エッグハント」が有名です。卵が生命の象徴、復活を表すイメージからきています。
また、日本語では「役者の卵」「作家の卵」など、将来性はありつつまだ芽が出る前の人のことを、卵を使って表現することがあります。卵から孵って成長して行く前の段階というイメージです。
卵と玉子の使いわけ方法
同じようで、ちょっと違う二つの言葉をどうやって使いわけるのが正しいのでしょうか。
具体的にどんなシチュエーションで使い分けられているのでしょうか。
料理名から一つ一つ探っていきましょう。
ゆでたまご
ゆでたまごを漢字で書く時、ゆで卵かゆで玉子、どちらで表記しますか。
ネットで検索してみると、ゆで卵の表記の方が圧倒的に多く出てきます。
先ほどの概念からすると、料理に使うのは玉子の表記のはずなのに、なぜでしょうか。
一言で言ってしまうと、卵の漢字は魚卵だろうと他の生物の卵だろうとすべてに使えるので、使いやすいということです。基本的に、卵という表記を使っておけば間違いありません。
音を先に考えると、「玉子」の表記の方が自然な感じもしますが、日本人にとって使いやすく浸透しているのはやはり「卵」の方でしょう。
たまごやき
初回公開日:2018年03月22日
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