一人暮らしの住民票うつす?|住民票の移し方・住民票と税金
更新日:2020年08月28日
一人暮らしの住民票はうつす?
大学への進学で実家を離れたり、新社会人として家を離れたり、また、単身赴任などの仕事だったりと様々な理由で一人暮らしをする機会はあります。一人暮らしに関わらず引っ越しというのは大変です。電気やガス、家賃や駐車場などの契約や確認などすることが多くてバタバタとしてしまいます。
そんないくつもある手続きの中で軽視され、後回しにされがちなのが住民票です。今回は住民票についてご紹介いたします
そもそも住民票とは?
一人暮らしの際には住民票を移すかどうかで悩む人もいるかもしれません。そもそも住民票とはどのようなものなのでしょうか。
簡単に言うと、住民票とは「市区町村で管理するための住民に関する記録」です。当然のことですが、記録としてまとめておかないとどこに誰が住んでいるのかわからなくなってしまいます。
市区町村で記録してくれているので住民票を発行してもらうことで自分がどこに住んでいるという証明になるのです。
住民票が発行できる場所
住民票は運転免許の更新や年金のような重要な手続きの際に必要になります。運転免許の更新で住民票を取りに行ったことがある方は多いと思います。
不便なことにこの住民票は居住している市区町村でしか発行できません。これが一人暮らしで仕事をしているとなかなか取りに行く時間がありません。平成15年に住民基本台帳ネットワークシステムの導入によって全国のどこからでも住民票が発行できるようになりました。
しかし、またもや不便なことに居住している市区町村で発行できる住民票は「広域交付住民票」というもので本籍地の記載がありません。なので、運転免許の更新などには使うことができません。広域交付住民票は主に民間会社に現住所の確認のために使用されることが多いです。結局、住民票が必要になったときには住民登録地の市区町村まで行かなければなりません。
一人暮らしのときに住民票を移すか移さないかはこのようなケースをどう捉えるかで判断します。
住民票を移すメリット
一人暮らしを始めるときに住民票を移さない人もいます。しかし、住民票を移さなければ必要になったときに住民票がおいてある市区町村まで取りに行かないと行けません。一人暮らししている地域と住民票のおいてある地域が離れているとなおさら大変なことになります。一人暮らしをしていると忙しくて時間がありません。住民票を移しておくことでこれらの手間を省くことができます。
また、住民票を移しておくとその地域にある図書館やスポーツ施設などの公共施設を便利に使えることもあります。
住民票を移さないデメリット
一人暮らしで引っ越しをして住民票移さないと必要になったときに手間がかかる以外にもデメリットがあります。
それは重要な通知はたいてい住民票の住所に届くことです。運転免許の更新の通知が住民票の住所の方に届いていて、気がついたときには失効の期限になってしまっているということもあります。もしも、裁判の通知でも気がつかないなんてことになると取り返しがつかないことになります。
一人暮らしをしてる人が学生で実家の方で家族がいろいろな手続きを手伝ってくれるならば、それでも良いでしょう。しかし、社会人の場合は単身赴任のような一時的な一人暮らしでないならばそういうわけにもいかないため、住民票は移した方が良いでしょう。
住民票を移すのは義務?
先に述べた通り、住民票は市区町村が住民の情報を記録してまとめるためのものです。ならば、一人暮らしとはいえ住んでいる場所が変わるのであれば必ず、住民票は移さないといけないのではないかと考えてしまいます。
しかし、住民票は必ず移す必要はありません。法律では生活の拠点がある場所を住民票の住所にしても良いとなっています。
つまり、学生が一人暮らしで実家を離れたとしても夏休みや冬休みなどで定期的に実家に帰るのであれば実家が生活の拠点となります。一人暮らしをしているのは一時的なものです。なので、住民票は実家のままでの良いということになります。単身赴任で一時的に一人暮らしになるお父さんたちも同様です。
しかし、長期の単身赴任であれば住民票の発行など面倒になるのでそこは自己判断になります。
住民票を移す義務があるとき
一人暮らしに関する住民票の話しをしていますがここで少し脱線します。一人暮らしの場合は住民票を移す、移さないは必ずしも義務ではないという話しをしました。しかし、住民票の住所である実家が引っ越するならば?それはさすがに住民票は移さないといけません。生活の拠点自体が動いていまうためです。
ちなみに住民票を移す義務があるのに移してなかった場合、5万円以下の罰金だそうです。過料の通知が来るそうですがちゃんと払えば前科が付いたりはしないようです。
住民票の移し方
さて、肝心な住民票の移し方ですがまずは引っ越し先が住民票がおいてある市区町村内であれば、転居届けを市役所に提出するだけで大丈夫です。あとは印鑑と身分証明を持参しましょう。
同じ地域内であれば簡単なのですが、問題は別の市区町村に引っ越すときです。手続きは住民票がおいてある市区町村とこれから引っ越す先の市区町村の2つの場所で必要になります。まずは、住民票がおいてある市区町村に転出届けを提出して転出証明書をもらいます。印鑑と身分証明は持って行きましょう。引っ越しが済んでから「14日以内」に転入届を提出しに行きましょう。このときに転出証明書を持って行くことを忘れずに、また印鑑と身分証明も持って行きましょう。
引っ越しでバタバタとしているときですが、忘れずにこの2回の手続きを行いましょう。
学生の一人暮らしの場合の例
ここまで住民票を移す必要性や義務などについて中心に話してきました。実際に学生の一人暮らしの場合は住民票を移した方が良いのでしょうか?
学生の一人暮らしで住民票を移している人は少ないです。それは学生本人が社会人と比べると住民票が必要な機会が少ないからです。運転免許の更新やパスポートなどで必要になったときには実家の家族が手続きに協力してくれるケースが多いようです。
実家と一人暮らしの距離が近いのであればさらに住民票を移す必要は薄くなるでしょう。しかし、やはり重要な通知は住民票の住所に届きます。確認が漏れてはいけない書類もあります。住民票を移さないのであればそのような確認だけはしっかりしておくことをします。
実家と一人暮らしの距離が離れている場合はこれらの重要な通知の確認が難しいです。住民票が必要になったときにも時間や手間がかかるので住民票は移しておいた方が良いかもしれません。
住民票を移したときの注意としてまれに一人暮らしの引っ越しさきと以前の住民票のおいてあった地域の2つから住民税の通知が届いたりもするそうです。2つの地域に同時に住んでいるわけではないのでどちらの支払いをすれば良いのか役所などに確認しましょう。
社会人の一人暮らしの場合の例
初回公開日:2017年07月18日
記載されている内容は2017年07月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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