外貨預金をするのに国・口座一覧3
更新日:2022年04月11日
外貨預金をする上で、外貨購入および売却時にかかる手数料ですが、これも考慮すべきポイントです。最も身近でメジャーな通貨である「米ドル」は、他の外貨よりも手数料が比較的安いです。住信SBIネット銀行の2017年11月23日現在の為替手数料を比べました。手数料は1通貨単位にかかる日本円です。
通貨 | 為替コスト(手数料) |
---|---|
米ドル | 0.04円 |
ユーロ | 0.13円 |
英ポンド | 0.28円 |
豪ドル | 0.25円 |
NZドル | 0.25円 |
カナダドル | 0.25円 |
スイスフラン | 0.28円 |
香港ドル | 0.05円 |
南アフリカランド | 0.14円 |
いかがでしょうか。「米ドル」は、1通貨単位あたりの手数料が安いことがわかるでしょう。ポイントの2つめです。
<メリット3> 高金利
なんといっても外貨預金の魅力は「高金利」にあります。日本円の普通預金および定期預金の数倍、十数倍ということもあります。
この高金利に惹かれる方は、たくさんいるのではないでしょうか。何もせず、預けておくだけで増えていく預金利子は、金利が高ければ高いほど多くもらえるので、非常に魅力的であり、最大のポイントです。
<メリット4> 金利上昇局面にある
超長期間にわたり低金利のままの日本と違い、米国は低金利から脱却し、金利上昇局面に入ろうとしています。実際に金利が上昇すれば、それだけ多くの利子を受け取れます。
しかし、金利が上昇し、利子が増えるだけではありません。金利が上昇すると、高金利を目当てにその通貨にが集まります。すると通貨の価値も上昇します。つまり、利子がもらえるだけでなく、為替差益も狙えることになります。4つめのポイントです。
<メリット5> リスクヘッジ
現在、日本に住んでいる私たちのほとんどは「お金が紙くず同然になる」という経験したことがありません。
2001年アルゼンチンのデフォルトを、当時のニュースなどで見た方もいらっしゃるでしょう。最近ですと、経済番組の1コーナーなどで見た方もいるのではないでしょうか。預金の引き出しをしようとする人々が、銀行に殺到したニュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
最近では「ギリシャ危機」が記憶に新しいでしょう。ギリシャのデフォルト(債務不履行)の不安から通貨ユーロが大暴落しました。
実は日本の債務は、これらの国々がデフォルトした時に近い状態にあります。「もし、日本円の価値がゼロになったら」と考えると、空恐ろしいことです。世の中には、100%確実なものはありませんから、このリスクの回避として、外貨預金も選択肢の1つと考えて良いのではないでしょうか。可能性は低いでしょうが、リスク回避として外貨預金は商品です。
外貨預金をしないケースと注意点
外貨預金をする点を書いてきましたが、もちろん、できないケースもあります。どのような場合できないのか、注意点をいくつか挙げますので、参考にしてみてください。
金利
外貨預金の最大の魅力は「金利の高さ」にあります。ですから、日本と同じように超低金利の国の通貨に両替して外貨預金をするのは、できません。両替する時に手数料が高い分、デメリットになる可能性が高く、むしろそのような他国の通貨でしたら、日本円で預金した方が良いということになります。
では、高金利ならばどの通貨でもなのか、というとそうでもありません。景気や国の政策がしっかりしているのであれば、その国の通貨はほぼ問題がないでしょう。しかし、そのような国ばかりではありません。
高金利・超高金利にしない限り、魅力がまったくないような通貨も存在します。このような通貨の場合、金利は非常に高いですが、通貨の価値がいつ暴落するかという危険性が常に付きまといます。
利子が多くついたのは歓迎ですが、それを超える通貨価値の暴落となってしまっては、外貨預金をした時間だけが空しく過ぎて行き、時間が無駄になってしまいます。このような外貨は、できません。金利を考える時は、これらの点をよく注意しておきましょう。
手数料
日本円を外貨に交換する時、外貨を日本円に戻す時、それぞれに手数料がかかります。この手数料は、あなたが購入する外貨の種類によって異なっています。
手数料によって預金利子が大きく目減りしてしまうということがあります。せっかく日本円の預金よりも金利が高い外貨預金をしたにもかかわらず、残念な結果に終わることもあります。手数料もばかになりませんので、外貨預金の通貨を選ぶ際に注意してください。
円安
為替レートは、毎日毎日変動します。あなたが「外貨預金をしよう」と決心した時は、為替レートを必ずチェックしてください。もし、円安のときに外貨に交換し、円高のときに日本円に戻したとしたら、為替差損が発生します。1万ドルの外貨預金をした場合を表で見てみましょう。
預け入れ時 | 解約時 | 損失額 | |
---|---|---|---|
為替レート | 1ドル=120円 | 1ドル=100円 | 1ドルにつき20円の損失 |
1万ドル | 120万円 | 100万円 | 合計20万円の損失 |
1ドル=120円のときに1万ドルを買った場合、日本円では120万円の預金をする状態になります。これを1年後に解約するとき、1ドル=100円の円高になっていたとします。購入時は1ドル=120円という円安ですから、解約すると単純計算で1ドルにつき20円の差損が発生することになります。
外貨預金の利子が多くても、この差損をカバーできない場合もありますので、注意が必要です。よく言われることですが、円高の時に購入し、円安の時に解約するのが理想的であり、取引です。
初回公開日:2017年11月27日
記載されている内容は2017年11月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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